こんにちは!青空ひつじ(♂)です。
今回は、2022年7月19日にマイナーチェンジが行われた日産「キックス」と、2022年8月22日に一部仕様向上が行われた日産「ノート AUTECH CROSSOVER(オーテック クロスオーバー)」の違いをまとめてみました。
同じコンパクトSUVで、同じ価格帯の日産車。
そんな「ノート クロスオーバー」と「キックス」のどっちがおすすめなのか!?
ボディサイズ・運転のしやすさ
ボディサイズについて、比較していきます。
・ノート クロスオーバー
全長(mm):4,045~4,065
全幅(mm):1,700
全高(mm):1,545
ホイールベース(mm):2,580
車両重量(kg):1,240~1,360
最小回転半径(m):5.2
最低地上高(mm):145(4WD車は150)
・キックス
全長(mm):4,290
全幅(mm):1,760
全高(mm):1,610
ホイールベース(mm):2,620
車両重量(kg):1,350
最小回転半径(m):5.1
最低地上高(mm):170
■ボディサイズは「キックス」が1回り大きい!小回りの良さは「ノート クロスオーバー」に軍配!
ボディサイズは上の数値のとおり、「キックス」が一回り大きくなっています。
最も大きく異なるのは全長で、「キックス」の方が24.5cm長くなっています。
具体的には、前後のオーバーハング(タイヤの中心より前、または後ろの長さ)、ホイールベース(前後のタイヤ間の長さ)が「ノート クロスオーバー」より長くなっています。
また、全幅は6cm、最小回転半径は20cm「キックス」の方が大きくなっています。
上記から、小回りの良さでは「ノート クロスオーバー」に軍配があがるでしょう。
「ノート クロスオーバー」は、「ノート」より全幅は5mm、全高は40mm大きくなっていますが、「ノート」同様にコンパクトです。
全幅はギリギリ3ナンバーサイズではないものの、「ノート」より5mm大きいため若干ワイドな印象があります。
昨今、ボディサイズの大型化が進み、5ナンバーサイズ(全幅1,700mm以下)のクルマは軽自動車とコンパクトカー程度しかなくなっている状況です。
狭い道が多い日本では、5ナンバーサイズの「ノート クロスオーバー」の方が取り回しが良いことは間違いないでしょう。
とはいえ「キックス」も、「エクストレイル」などと比較すれば非常にコンパクトで、運転しにくいという印象はありません。
また、「ノート クロスオーバー」の試乗時に気になったのは、Aピラーによる死角です。
Aピラーの位置が視界の少し前の方にあるため、右折時に死角となり、交差点で見にくい印象を受けました。
そのため、取り回しの良さは「ノート クロスオーバー」の方が優れていますが、視界は「キックス」の方が優れているでしょう。
最低地上高は、「キックス」の170mmに対して「ノート クロスオーバー」は最大でも150mmと20mmも低くなっており、トヨタ「C-HR」(最低地上高140mm)と同程度のロードクリアランスしかありません。
「ノート クロスオーバー」は決して悪路走破性が高いクルマではないため、その点は注意が必要です。
とはいえ、「ノート」より最低地上高と全高が高いため、SUVらしい力強い印象が感じられ、運転席の位置も「ノート」より高くなっているため、見晴らしが良く僅かに運転しやすい印象もあります。
「ノート」より最低地上高が25mm大きいため、段差などでバンパーを擦る心配も軽減されます。
エクステリア(外装)
「ノート クロスオーバー」のエクステリアデザインと質感
「ノート クロスオーバー」のエクステリアは、「ノート」とは異なるフロントグリルと16インチアルミホイール、「ノート」にはない専用シグネチャーLEDが特徴的です。
フロントグリルは粒状のデザインとなっており、メッシュ状となっていた「ノート(2023年12月11日のマイナーチェンジ前)」とは異なります。
また、ホイールアーチガーニッシュ・サイドシルプロテクター・ルーフモール・アルミホイールによりSUVスタイルなデザインとなっています。
リヤデザインは、水平基調のリヤランプ、未塗装の樹脂バンパー部が非常に大きいことが特徴です。
「ノート クロスオーバー」は、後ろから見た印象は「ノート」と大きく変わりませんが、前や特に横から見た印象は大きく異なるため、パッと見の印象でも違いがはっきりしており、力強い印象が感じられます。
「ノート クロスオーバー」のエクステリアの質感は、ダーククロームのグリルフィニッシャー、艶あり塗装のルーフスポイラーなど、コンパクトクラスとしては比較的上質です。
ピラーは基本的に無塗装ですが、「ミッドナイトブラック」のみボディカラーと同色となるため艶感があり、他のボディカラーよりも質感高い印象になります。
ボディカラーは、「ピュアホワイトパール」が人気色だと思いますが、上記の点からボディカラーは「ミッドナイトブラック」がおすすめです。
「キックス」のエクステリアデザインと質感
「キックス」のエクステリアデザインは、Vモーショングリルが特徴的で、顔つきは同日産の「セレナ」そっくりです。
そのため、「セレナ」のSUV版という印象があります。
フロントグリルは艶感があり、比較的質感高い印象がありますが、フロントロアグリル内の黒い発泡スチロールが見えてしまうのは少し残念でした。
トヨタ「カローラ」シリーズもグリル内に発泡スチロールが使われていましたが、覗いてよく見ないとわからない様に配慮されてありました。できれば「キックス」ももう少し配慮してもらいたかったところです。
サイドデザインは、アウトサイドドアハンドルがクロームメッキ加飾が施されている点は好印象でしたが、センターピラーなどの艶あり塗装はなく、サイドガーニッシュも少し廉価な印象があります。
リアデザインは、リアルーフスポイラーが艶あり塗装となっているため質感高く、テールランプが特徴的な形状となっています。
2022年7月19日のマイナーチェンジで追加されたグレード「スタイルエディション」は、LEDリヤコンビネーションランプ一体型デザインとなったバックドアフィニッシャーが採用されており、リヤの印象が他グレードと大きく異なります。
あくまで個人的な感想ですが、「キックス」の中で「スタイルエディション」が最もカッコいいと考えます。
エクステリアの質感は「キックス」が僅かに上
「ノート クロスオーバー」と「キックス」の質感を比較すると、フロントグリルの艶感や、ドアハンドルにメッキ加飾が施されてるいる点から、「キックス」の方が上質です。
インテリア(内装)
「ノート クロスオーバー」のインテリアデザインと質感
「ノート クロスオーバー」のインテリアデザインは、「ノート」同様センターディスプレイと一体化したメーター、ブリッジ型のセンターコンソールが最大の特徴です。
”センターディスプレイと一体化したメーター”といっても、センターディスプレイとメーターの間には段差があるため、「ホンダe」の様な水平基調のディスプレイとは異なります。
しかし、センターディスプレイとメーターの位置がほぼ同じ高さなため、目線の移動が少なくすむメリットがあります。
そして、他社コンパクトカーとの最大の違いは、何と言ってもブリッジ型のセンターコンソールでしょう。
センターコンソールボックスが全車標準装備されている国産コンパクトカーは「ノート」だけです。
この点だけでも「ノート クロスオーバー」の大きな魅力といえるでしょう。
そんなセンターコンソールは、スマートフォンのワイヤレス充電器がオプション設定となっています。
ただ、ワイヤレス充電器は使用できるスマートフォンの機種が限定されているため、個人的には汎用性が高い充電用USB端子の数を増やしてくれた方が嬉しかった気もします。
また、インパネに装備されるUSB端子の片側がタイプCになっているため、micro USB Type-Bのスマートフォンなどは対応できないデメリットもあります。
後席用充電USB端子がディーラーオプションで設定可能ですが、価格が約1.5万円と高いことも気になります。
インテリアにおける「ノート」との最大の違いは、ダークウッド調フィニッシャーのインストロア、ブラックレザレットシートでしょう。
「ノート」のインストロアも比較的質感高い印象でしたが、「ノート クロスオーバー」はさらに1クラス上の質感となっています。
さらに、ブラックレザレットシートにより室内の質感が大きく向上しています。
「ノート」は、運転席まわりの質感は高いものの、(本革シート未設定の場合)シートの質感が低くなっているため、室内の雰囲気が大きく異なります。
また、ステアリングに関しても同様で、本革巻ステアリングにより質感が向上しています。
室内の質感が高い点も「ノート クロスオーバー」の魅力の1つでしょう。
その他、「ノート」同様フロントセンターアームレストは合皮となっており、電制シフト及びシフトベースはピアノブラック調となっているため、質感高くなっています。
センターコンソール付近の質感は、国産コンパクトカーの中で最も上質になったといえます。
センターコンソールだけでなく、センターディスプレイとメーターも艶感があるため上質で、ドアアームレストも合皮となっているため質感高い印象です。
つまり、運転席まわりの質感はコンパクトカートップクラスといっても過言ではないでしょう。
「キックス」のインテリアデザインと質感
「キックス」のインテリアデザインは、アナログメーターと7インチカラーディスプレイ、最大9インチのナビと、シンプルなデザインになっています。
先進的なデザインの「ノート」と比較すると、少し古い印象もありますね。
「キックス」のインテリアの質感は、シート表皮がエントリーグレードから合皮/織物となっており、「X ツートーンインテリアエディション」、「X スタイルエディション」なら座面中心の部分も合皮となります。
同様にインパネも合皮となっています。
そのため、シートやインパネは比較的質感高くなっています。
一方、後部座席のシートが少し硬い点、本革巻ステアリングホイールの質感が気になりました。
「キックス」の本革巻ステアリングホイールはスベスベ感が少なく、ハンドルが軽いことも相まってプラスチッキーな印象すらあります。そのため、廉価な印象があります。
本革巻ステアリングホイールといっても各メーカーで触り心地は大きく異なり、トヨタ・ホンダ・マツダあたりは質感高い印象がありますが、日産・スバルあたりは廉価な印象があります。
※車種によって大きく異なります。
2022年7月19日のマイナーチェンジ前までは、センターコンソール(カップホルダー)周辺も非常に廉価な印象がありましたが、マイナーチェンジ後は「ノート」と同じピアノブラック調の電制シフト及びシフトベースが採用され、質感が大きく向上しています。
同様に廉価な印象があったシルバー塗装のドアトリムガーニッシュなどが2022年7月19日のマイナーチェンジで変更されています。
上記のとおり、マイナーチェンジ前より運転席まわりの質感は大きく向上しています。
質感は「ノート クロスオーバー」が上
上記より、室内の質感は「ノート クロスオーバー」の方が上質でしょう。
特に、センターディスプレイやメーターなど、運転席まわりの質感に大きな差があります。
「ノート」だとネックだったシート表皮もブラックレザレットシートが標準装備となっているため、総合的に「ノート クロスオーバー」の方が上質になっています。
ただ、両車ともにドアトリムの質感は低い印象があります。
室内・ラゲッジスペースの広さ
室内長の比較
「ノート クロスオーバー」:2,030mm
「キックス」:1,920mm
室内長は「ノート クロスオーバー」の方が+11cm広い
室内幅の比較
「ノート クロスオーバー」:1,445mm
「キックス」:1,420mm
室内幅は「ノート クロスオーバー」の方が+2.5cm広い
室内高の比較
「ノート クロスオーバー」:1,240mm
「キックス」:1,250mm
室内高は「キックス」の方が+1cm高い
ラゲッジスペースの比較
「ノート クロスオーバー」:340ℓ
「キックス」:423ℓ
ラゲッジスペースは「キックス」の方が+83ℓ広い
車内の広さ比較 まとめ
上記の数値のとおり、室内の広さは「ノート クロスオーバー」の方が広く、ラゲッジスペースは「キックス」の方が広くなっています。
後部座席は「ノート クロスオーバー」の方が広くなっており、下の写真のとおり非常に僅かではありますが、後席の背もたれをリクライニングできる様になっているメリットがあります。
そのため、後部座席の快適性は「ノート クロスオーバー」の方が高いといえるでしょう。
ただし、リクライニングするには荷室側のレバーを押す必要があるため、操作性が悪い点は気になります。
また、両車ともに足元中央のフロアトンネルが大きいことも気になります。
一方、ラゲッジスペースは「キックス」の方が圧倒的に広くなっています。
「キックス」のラゲッジスペースは、同クラス他車と比較してもトップクラスの広さとなっています。
トノボードが標準装備なところも嬉しい点です。
そのため、ラゲッジスペースを多用する方には「キックス」の方がおすすめだといえるでしょう。
ただ、両車ともに後席前倒し時に段差ができてしまう点は気になります。
快適装備
快適装備を比較してみましょう。
「ノート クロスオーバー」には、「キックス」には無い以下の装備が搭載されています。
- 後席リクライニング
- コネクティッドサービスの一部機能
- HDMIソケット
- USB電源ソケット タイプC1個
※キックスはタイプAが前席に1個・後席に1個、ノート クロスオーバーもディーラーオプションで後席に1個設定可 - ワイヤレス充電器
上記のとおり、「ノート クロスオーバー」にのみ搭載されている装備がいくつかありますが、最大の違いはコネクティッドサービスやスマートフォンの充電設備でしょう。
これらは全て、NissanConnectナビゲーションシステムのセットオプション(約37~44万円)で設定されるものとなっています。
「キックス」のナビでもNissanConnectサービスが使用可能ですが、サービスの内容は異なります。
「ノート クロスオーバー」のみ使用可能なサービスを、以下にまとめてみました。
- スマホでドライブプランを作成し自動的に目的地をナビに送信できる
- 下車後もスマホに最終目的地が送信されて徒歩でのナビを継続してくれる
- 車内Wi-Fiが使用できる
- ナビ画面上でGoogleのキーワード検索ができる
- 目的地を検索する際に周辺のストリートビューを確認できる
- 目的地を実際の航空写真で確認することができる
- 無線通信で地図更新が可能
- Apple CarPlay / Android Auto
- 家族の運転状況をスマートフォンでお知らせ
何れも多用する機能ばかりで、特にナビの目的地設定を補助するサービスでは他社のコネクティッドサービスにはない機能で、利便性が高いといえます。
「キックス」もリモートドアロックやマイカーファインダーなどのサービスは使用できますが、上記のとおり使用できるサービスは「ノート クロスオーバー」の方が多くなっています。
一方、価格は初年度から約8,000円と高い点がネックです。
「キックス」のコネクティッドサービスは、オペレーターサービスを除き10年間は無料となっていますので、価格面を考慮すると「キックス」の方が良い気もします。
また、「ノート クロスオーバー」のメーカーオプションのNissanConnectナビゲーションシステムは、CD/DVDデッキがないだけでなく、USB接続やApple CarPlayで動画再生ができないという欠点があります。
Android AutoであればVLCなどのアプリを使用して再生できる可能性があります。
また、HDMIケーブルを使用して動画視聴は可能ですが、その場合、操作は端末側で行うしかなく、ナビやステアリングスイッチでは操作できないデメリットもあります。
ディーラーオプションのナビであれば、CD/DVDデッキが搭載されているたけでなく、USBやSDカードからの動画再生も可能となっており、価格も最安約15万円という安さのメリットがあります。
ただし、その場合はインテリジェント アラウンドビューモニターやインテリジェント BSI、SOSコールなどの安全装備も設定できなくなってしまいます。
結局のところNissanConnectナビゲーションシステムとプロパイロットのセットオプションを選択し、動画はHDMIケーブルを使用するというのが最も無難な選択肢かと思いますが、この点は「ノート クロスオーバー」の大きな欠点といえるでしょう。
燃費性能
燃費性能は、WLTCモード、ユーザーが投稿した実燃費を集計したe燃費の値にて比較します。
※実燃費は季節や使用環境により異なります。
※補足:WLTCモードとは
JC08モードはエンジンが温まった状態からの測定結果を75%、エンジンが冷えた状態からの測定結果を25%の比率で燃費を算出していました。WLTCモードでは、エンジンが冷えた状態からの測定結果のみを使用し、乗員や積載物の重量も考慮されることになり、これまでのJC08モードよりも実燃費値に近い条件となります。
- WLTCモード:市街地、郊外、高速道路の平均的な使用時間配分で構成した国際的な走行モード
- 市街地モード(WLTC-L):信号や渋滞等の影響を受ける比較的低速な走行を想定
- 郊外モード(WLTC-M):信号や渋滞等の影響をあまり受けない走行を想定
- 高速道路モード(WLTC-H):高速道路等での走行を想定
・ノート クロスオーバー
・1.2Lハイブリッド(e-POWER)
→28.4km/L(WLTCモード)
→22.21km/L(e燃費より)
・キックス
・1.2Lハイブリッド(e-POWER)
→23.0km/L(WLTCモード)
→19.30km/L(e燃費より)
燃費性能を比較すると、「ノート クロスオーバー」の方が優秀です。
「キックス」より車両重量が100kg以上軽いことが大きな要因でしょう。
「ノート クロスオーバー」は車両重量が「ノート」より20kg程度重くなるなど、諸条件は若干異なりますが、燃費性能に大きな違いはありません。
「キックス」は、2022年7月19日に行われたマイナーチェンジにて「ノート」と同じ第2世代e-POWERが採用され、燃費性能が21.6km/Lから23.0km/Lに約6.4%向上しています。
では、維持費の違いを比較してみましょう。
※年間走行距離8,000km、ガソリン台140円だった場合の年間の維持費
- 「ノート クロスオーバー」:50,428円+25,000円=75,428円
- 「キックス」:58,031円+25,000円=83,031円
上記より「ノート クロスオーバー」の方が年7,500円程度安いことがわかります。
そのため、維持費を安くしたいなら「ノート クロスオーバー」がおすすめです。
エンジン性能
エンジン性能について、比較していきます。
その前に「出力」と「トルク」の違いについて、簡単に説明します。
- 出力:クルマの速さ
- トルク:クルマの加速力
簡単に書くと、「最高出力」の値が高い車は速く走れる車で、「最大トルク」の値が高い車は加速が速い車ということですね。ただ、エンジンやモーターの特性、空力性能や車両重量などにより加速性能は全く異なりますので、単に”トルクの値が大きいから加速が速い”というわけではありません。
・ノート クロスオーバー
・1.2Lハイブリッド(e-POWER)
エンジン
→最高出力 60kW〈82PS〉/6,000rpm
→最大トルク 103N・m〈10.5kgf・m〉/4,800rpm
モーター(フロント)
→最高出力 85kW〈116PS〉/2,900~10,341rpm
→最大トルク 280N・m〈28.6kgf・m〉/0~2,900rpm
モーター(リヤ)
→最高出力 50kW〈68PS〉/4,775~10,024rpm
→最大トルク 100N・m〈10.2kgf・m〉/0~4,775rpm
・キックス
・1.2Lハイブリッド(e-POWER)
エンジン
→最高出力 60kW〈82PS〉/6,000rpm
→最大トルク 103N・m〈10.5kgf・m〉/3,600~5,200rpm
モーター(フロント)
→最高出力 100kW〈136PS〉/3,410~9,697rpm
→最大トルク 280N・m〈28.6kgf・m〉/0~3,410rpm
モーター(リヤ)
→最高出力 50kW〈68PS〉/4,775~10,259rpm
→最大トルク 100N・m〈10.2kgf・m〉/0~4,775rpm
「エンジン性能」を比較すると、モーターの最高出力は「キックス」の方が優れています。
「キックス」は、2022年7月19日に行われたマイナーチェンジにて、「ノート」と同じ第2世代e-POWERが採用され、モーター出力を約5%、最大トルクを約7%向上しています。
さらに、従来4WD車の設定がないことが欠点だった「キックス」ですが、同マイナーチェンジで「e-POWER 4WD」モデルが追加されています。
2WD車の性能も優れていますが、両車ともに大きな魅力となるのは4WD車の性能です。
4WD車のリヤモーターは最高出力50kWのパワフルなモーターが搭載されており、最高出力はトヨタ「ハリアー」並で、ミディアムクラスSUVと比較しても劣らないパワーとなっています。
そのため、降雪量が多い地域にお住まいの方には両車ともにおすすめだといえます。
加速性能について、両車の0-100km/h加速は7秒後半から8秒前後となっています。
※あくまで参考値です。走行環境によって異なります。
実際に走行してみた印象としては、「キックス」の方が軽やかに加速した印象があります。
「ノート」は、e-POWERの加速性能がスゴイ!という先代「ノート」で受けた印象があったため、走行してみて真っ先に感じたのは「先代ほどの加速性能がないな」というのが正直な感想です。
圧倒的な燃費性能となったトヨタ「ヤリス」や「アクア」に対抗するために、「ノート」は軽くアクセルを踏み込んだ際の加速性能を落としているものかと思われます。
その他、加速性能は「e-POWER Drive」のSPORTよりもNORMALの方が優れています。
何れにしても、両車ともに加速性能が優れていることは間違いありません。
燃費性能と合わせて考えれば、「ノート クロスオーバー」の方が総合的に優れているといえるでしょう。
乗り心地
「ノート クロスオーバー」の乗り心地は、なめらかで凹凸をキレイにいなしてくれるため、乗り心地が最悪だった先代「ノート」とは全く異なり、非常に優れています。
乗り心地は、各社新型コンパクトカーも非常に改良されてきており、「ヤリス」や「アクア」、「フィット」も非常に優れています。
特に「アクア」や「フィット」は1クラス上の乗り心地となっており、「ノート クロスオーバー」も近いレベルだと感じました。
一方の「キックス」は、シートが少し硬めなこともあって”そこそこ”といった印象です。
同クラス他車と比較しても、特別優れている印象はありません。
静粛性については、「キックス」はエンジンが始動したタイミングがわからないくらい静かで、非常に優れています。
これは、「キックス」から採用されている停車時や低速域でエンジンを極力再始動しない新制御システムによるものと思われます。
さらに「ノート クロスオーバー」には、上記の制御システムに加えて、世界初となる路面状態からロードノイズが大きいと判断した際に積極的に発電を行う制御システムを採用しています。
そのため、エンジン音が聞こえる時間がさらに少なく、静粛性は非常に高くなっています。
「キックス」にも2022年7月19日に行われたマイナーチェンジで同制御システムが採用されています。
上記より、静粛性に差はないものの、乗り心地は「ノート クロスオーバー」の方が優れているといえるでしょう。
安全性能
安全性能について、比較していきます。
下表に各車の安全装備を整理しています。同機能の装備を同行に示しています。
ノート クロスオーバー | キックス |
アダプティブLEDヘッドライトシステム | - |
ハイビームアシスト | ハイビームアシスト |
インテリジェント FCW(前方衝突予測警報) | インテリジェント FCW(前方衝突予測警報) |
インテリジェント エマージェンシーブレーキ | インテリジェント エマージェンシーブレーキ |
踏み間違い衝突防止アシスト | 踏み間違い衝突防止アシスト |
フロント&バックソナー | フロント&バックソナー |
LDW(車線逸脱警報) | LDW(車線逸脱警報) |
インテリジェント LI(車線逸脱防止支援システム) | インテリジェント LI(車線逸脱防止支援システム) |
インテリジェント DA(ふらつき警報) | インテリジェント DA(ふらつき警報) |
プロパイロット(ナビリンク機能付) | プロパイロット |
プロパイロット緊急停止支援システム(SOSコール機能付) | - |
BSW(後側方車両検知警報) | - |
RCTA(後退時車両検知警報) | - |
インテリジェント BSI(後側方衝突防止支援システム) | - |
インテリジェント アラウンドビューモニター(移動物 検知機能付) | インテリジェント アラウンドビューモニター(移動物 検知機能付) |
インテリジェント ルームミラー | インテリジェント ルームミラー |
標識検知機能 | - |
防眩式ルームミラー | 防眩式ルームミラー |
電動パーキングブレーキ、オートブレーキホールド | 電動パーキングブレーキ、オートブレーキホールド |
SOSコール | SOSコール |
ニー・サイド・カーテンエアバッグ | ニー・サイド・カーテンエアバッグ |
上記のとおり、安全性能は「ノート クロスオーバー」の方が先進的で、圧倒的に優秀です。
「ノート クロスオーバー」の優秀な点は、以下のとおりです。
- 先行車や対向車に照射しないよう自動的にハイビーム照射範囲を切り替える先進ライト(アダプティブLEDヘッドライトシステム)
前方を走行する2台前の車両を検知し、急な減速など回避操作が必要と判断すると警報によって警告(インテリジェント FCW)※2022年7月19日のマイナーチェンジで「キックス」にも採用- 自動ブレーキが自転車も検知可能(インテリジェント エマージェンシーブレーキ)
- 制限速度に合わせた設定速度の自動切り替え、カーブの大きさに応じた減速を支援(プロパイロット[ナビリンク機能])
- プロパイロット使用時、ハンドル操作が行われなかった場合、ハザードランプを点灯し車両を停止させ、緊急車両の手配を行う(プロパイロット緊急停止支援システム)
- 隣車線に車両がいるときに車線変更を開始した場合、警告音とともに車線逸脱抑制を行う(BSW(後側方車両検知警報、インテリジェント BSI)
- 後退時に後側方からの車両を検知した際に警告音でお知らせ(RCTA[後退時車両検知警報])
上記の中でも、特に「プロパイロット」がカーブの大きさに応じた減速を支援する点、緊急停止支援システムが搭載している点で優れています。
従来のアダプティブクルーズコントロールは設定速度のままでカーブを走行しようとするため、減速するためドライバーがブレーキペダルを踏んでクルーズコントロールを解除してしまうことがありました。
しかし、新しい「プロパイロット」はメーカーオプションナビゲーションシステムの地図データを利用して、カーブや高速道路の出口などの道路形状に合わせて車速を調節してくれます。
上記のとおり、ナビの地図データを使用するため、地図データが最新ではない、ナビが推奨するルートを走行していない、などの条件では作動しないため、完璧なものではありません。
しかし、従来のアダプティブクルーズコントロールより先進的で利便性が高いことは間違いありません。
この最新の「プロパイロット(ナビリンク機能付)」は国内日産車で「ノート」が初搭載となっています。
また、「プロパイロット」使用時にハンドル操作が行われなかった場合、ハザードランプを点灯し車両を停止させ、緊急車両を手配する緊急停止支援システムも搭載されているため、急病時なども安心です。
新しい「プロパイロット」にはカメラで認識した制限速度に合わせて設定速度の切り替える機能も搭載されていますが、高速道路上では多くのドライバーが制限速度を少し超えた速度で走行しているため、この機能を使う機会はあまりないものかと思われます。
その他、ハイビームアシストより先進的な「アダプティブLEDヘッドライトシステム」などが先進的でしょう。
上記のとおり、「ノート クロスオーバー」には先進安全装備が豊富に搭載されています。
そのため、安全性能で選ぶなら「ノート クロスオーバー」の方がおすすめといえるでしょう。
価格
価格について、比較します。
ノート クロスオーバーのおすすめグレード&価格
「ノート クロスオーバー」のおすすめグレードは、「AUTECH CROSSOVER」(2WD)で約263万円です。
NissanConnectナビゲーションシステムとプロパイロットのセットオプション、マット代等を約47万円足すと、「X」は約300万円となります。
※値引き額が20万円程度だった場合の価格
キックスのおすすめグレード&価格
「キックス」のおすすめグレードは、「X スタイルエディション」で約322万円です。
「X スタイルエディション」がおすすめな理由は、ダーククローム調グリルフィニッシャー、・ダーククローム調フロントバンパーロアフィニッシャー、そしてLEDリヤコンビネーションランプ一体型のバックドアフィニッシャーが採用されるからです。
9インチナビ(約25万円)、マット、ETC代等を31万円ほど足すと、「X スタイルエディション」の価格は約342万円となります。
※値引き額が20万円程度だった場合の価格
価格比較 結果
上記価格を比較すると、「ノート クロスオーバー」の方が約40万円安いことが分かります。
仮に「キックス」はエントリーグレードの「X」(約320万円)を選択したとしても、「ノート」の方が約20万円安くなります。
維持費も「ノート クロスオーバー」の方が安かったため、仮に10年10万km使用した場合、「ノート クロスオーバー」の方が約30万円安くなります。
当然、走行距離が多ければ多いほど、長く乗れば乗るほど、価格差は広がるでしょう。
「ノート クロスオーバー」の方が安いとはいえ、300万円を超える価格となるため、決して”安いクルマ”ではありません。
そのため、さらに安く、お得に購入したい方は、“新車同様の中古車”も検討してみましょう。
“新車同様の中古車”なら、年式2023年、走行距離30km未満、修復歴なしと好条件の「ノート クロスオーバー X」が260万円で、「キックス X」なら230万円で買えるクルマもあります!
さらに、中古車なら昨今の深刻な納期待ちすら無縁です。
そのため、今「ノート クロスオーバー」や「キックス」を購入するなら、納期待ちがほとんどない中古車が非常におすすめです。
「ノート クロスオーバー」や「キックス」を少しでも安く、お得に購入したい方は“新車同様の中古車”も検討してみましょう。
【PR】車の下取り価格を25万円以上アップさせるコツ!
新車を購入する際、現在の車をディーラーで下取りに出す方も多いと思います。
しかし、中古車買取サービスを使用することで現在の車を25万円以上高く売ることも可能です!
中古車買取サービスは、他社買取業者より高い買取価格がつく楽天Car車買取がおすすめです。
■楽天Car車買取が高価買取できる理由
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楽天Car車買取は、楽天グループの楽天カー株式会社のサービスとなっています。
2023年に発覚したビッグモーターの不正問題など、中古車業界を激震させる事件がありましたが、楽天カー株式会社は売上高が年間1兆円を超えるインターネット関連企業最大手の楽天グループの会社のため、安心感があるといえるでしょう。
■査定を受ける回数は1回のみ!個人情報が流れない!
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私は一括査定サービスに登録した経験がありますが、各業者からの山の様なメールと電話が来て大変鬱陶しい思いをすることになりました。
個人情報も各社に流れてしまうため、プライバシー保護の観点からみても良くありません。
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※進呈される最新のポイント数は楽天Car車買取公式HPにてご確認ください。
マイカー割は、お得なメルマガが届いたり、車関連のサービスでポイントが追加で貰えたり、車用品などに使えるクーポンが貰えるキャンペーンとなっているため、入って損はありません。
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高価買取実績のある楽天Car車買取で無料査定することにより、あなたの愛車が高く売れる可能性は大きく広がります。
高値がつけば楽天Car車買取でそのまま売ってしまっても良いですし、さらに楽天Car車買取で出された査定額を用いてディーラーで価格交渉の材料に使う手もあります。
私はスズキ「スペーシア カスタム」を売る際、ディーラーで下取りに出した後に楽天Car車買取を知り、「もっと高く売れたなぁ」と大変後悔しました。
私のような後悔をしないためにも楽天Car車買取に出品して、現在の車を少しでも高く売って、新しい車を安く買いましょう。
【PR】“新車同様の中古車”なら、新車より60万円以上安い!
車は基本的に新車で買うもの!私はずっとそう考えていました。
しかし、新古車・未使用車や走行距離1,000km程度の車は新車同様です。
さらに、モノによっては普通に新車を買う場合より60万円以上安く買えるケースも多数あります!
上記を考えると、新車購入を検討中の方は“新車同様の中古車を探してみる”という選択肢も大いにありだと思いませんか?!
また、中古車の場合は納期待ちが長い車と異なり、すぐに納車されます。人気車種の場合は納車に1年以上かかるケースがあることも考えると、魅力的ではないでしょうか。
■中古車のメリット、デメリット
“新車同様の中古車”を買う場合のメリットは何といってもその「安さ」が魅力ですが、デメリットは「自分の付けたいオプションが選べない」という点でしょう。
ただし、上記はメーカーオプションの場合のみで、ディーラーオプションの場合は後付けも可能です。
そのため、中古車を選ぶ際は車のカラー及びメーカーオプションを妥協しないようにしましょう。
■中古車を買うなら中古車販売台数トップクラスのガリバーがおすすめ!
中古車を買うなら、中古車販売台数トップクラスのガリバーがおすすめです。
中古車業界の最大手で、知名度も高く、信頼性が高いため安心です。
さらに、ガリバーは以下のメリットもあります。
- 修復歴車(事故車、事故歴ありの車)を販売していない
- 納車後、100日以内であれば返品可能
- ディーラーより長い10年保証(走行距離無制限、ハイブリッドカーのバッテリーなども保証)
ガリバーによると、修復歴車の約4割(39.4%)の車で何らかの故障が発生していたため、修復歴車の販売をやめたようです。そんな修復歴車を販売していないので、故障が発生するリスクが低いともいえますね。
特に驚きなのが、100日以内であれば返品可能というところではないでしょうか。これなら、仮に購入した車に問題があった場合や、急に車の使用シーンが大きく変わっても安心ですよね。
その他、ディーラーよりも長い10年保証というのも心強いです。ハイブリッドカーのバッテリーなども保証対象なのでさらに安心です。走行距離が何kmでも保証対象です。
■中古車は早いもの勝ち!非公開在庫もある!
中古車は基本的に1台限りのものですので、良い車も早く問い合せしないと売れてしまう可能性があります。
また、ガリバーでは毎日約500台の車を買取しており、まだネット上で公開されていない車(非公開在庫)もたくさんあります。
ガリバー 公式サイトに登録すれば、自分で検索するだけでは見つけられない”あなたに最適な車”をガリバーが探し出してくれます。さらに「非公開在庫」も優先的に紹介してもらえます。
気になった車、欲しい車がある方はガリバーに登録して探してもらいましょう!
※中古車の販売金額は申込完了ページには表示されません。登録後、ガリバーから電話がかかってくるので、そこで詳しい話を聞いてみましょう。
まとめ
今回は、日産「ノート クロスオーバー」と日産「キックス」を徹底比較してみました。
「ノート クロスオーバー」と「キックス」の比較結果を以下にまとめてみました。
- 運転のしやすさ:取り回しの良さは「ノート クロスオーバー」、視界は「キックス」が優れている
- エクステリアの質感:「キックス」が上質
- インテリアの質感:「ノート クロスオーバー」が上質
- 車内の広さ:室内の広さは「ノート クロスオーバー」、ラゲッジスペースは「キックス」が広い
- 快適装備:「ノート クロスオーバー」はコネクティッドサービスとスマホ充電装備が多い
- 燃費性能:「ノート クロスオーバー」が優秀
- エンジン性能:引き分け
- 乗り心地:「ノート クロスオーバー」が優秀
- 安全性能:「ノート クロスオーバー」が圧倒的に優秀
- 価格の安さ:「ノート クロスオーバー」の方が20万円以上安い
上記のとおり、「キックス」の方がエクステリアが上質で、ラゲッジスペースも広くなっていますが、その他の多くの項目で「ノート クロスオーバー」の方が優れていました。
特に、安全性能は「ノート クロスオーバー」の方が圧倒的に優れており、燃費性能が優秀なため維持費が安く、価格も15万円以上安くなるため、「ノート クロスオーバー」がおすすめです。
「ノート クロスオーバー」は、広い車内、上質な室内、優れた加速性能と燃費性能、1クラス上の乗り心地と静粛性、先進的な安全性能と、総合力が高いクルマとなっています。
ただ、SUVとしての見た目、デザインで選ぶなら「キックス」の方が良い、と考える方も少なくないでしょう。
車内は同クラス他車と比較しても広く、一通りの安全装備は搭載されており、燃費性能も比較的優れているため、「キックス」という選択肢も大いにありだと思います。
クルマの購入で後悔しないためには、あなたが重視する項目は何なのか、よく確認しておくことが重要です。
SUVが流行っているから何となくSUVにした、1番売れてるから何となく選んだ、などの安易なクルマ選びをしない様にしましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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