こんにちは!青空ひつじ(♂)です。
今回は、2024年4月3日に一部改良が行われた新型トヨタ「アクア」と、2021年6月3日に一部改良が行われたトヨタ「プリウス」を徹底比較してみました。
「プリウス」は「アクア」の上位車種にあたりますが、性能的にどれほど差があり、どちらを購入した方が良いのか!?
運転のしやすさ・室内の広さ・燃費性能・加速性能・安全性能・価格など、両車の違いを徹底検証いたします。
エクステリア、ボディサイズ、運転のしやすさの比較
ボディサイズ・運転のしやすさの比較
まずは、ボディサイズを比較してみましょう。
・アクア
全長(mm):4,050
全幅(mm):1,695
全高(mm):1,485(4WDは1,505)
ホイールベース(mm):2,600
車両重量(kg):1,080~1,230
最小回転半径(m):5.2(Bは4.9)
最低地上高(mm):140(4WD車は155)
・プリウス
全長(mm):4,575
全幅(mm):1,760
全高(mm):1,470
ホイールベース(mm):2,700
車両重量(kg):1,320~1,460
最小回転半径(m):5.1~5.4
最低地上高(mm):130
「アクア」のボディサイズは、全長約4m、全幅1.7m未満の5ナンバーサイズとなっています。
「プリウス」のボディサイズは、全長が約4.6m、全幅が約1.8mの3ナンバーサイズとなっており、「アクア」と比較するとかなり大きい印象があります。
一方「プリウス」の最小回転半径は、ツーリングセレクションを除くと5.1mとなっており、エントリーグレードを除き5.2mとなっている「アクア」より小さくなっています。
そのため、小回りは「プリウス」が僅かに良くなっています。
ボディサイズは大きく異なりますが、前方の視界性能は共に優れており、運転しやすい印象です。
運転のしやすさに大きな違いはないと感じましたが、全幅が7cm程度異なるため、山道や生活道路の様な細い道を多く走る方、軽自動車しか乗ってこなかった様な方には「アクア」がおすすめです。
また、最低地上高が「アクア」の方が1cm高いこともあり、段差などでバンパーを擦ってガリッといく可能性が低くなっています。
最近、筆者の家族が同じ最低地上高の「カローラツーリング」を運転中に急勾配でバンパー裏をガリッといったばかりですので、最低地上高の重要性は非常に強く感じます。
たかが1cm、されど1cm。
その他、車両重量が「アクア」の方が約200kgも軽いこともあり、加速は「プリウス」よりも軽やかです。
※加速性能の詳細は後述しています。
エクステリアの比較
エクステリアデザインは、共にフルモデルチェンジ前よりヘッドランプがシャープになっていますが、比較的丸みを帯びた「アクア」に対して、「プリウス」はシャープな印象が強くなっています。
エクステリアの質感は、上位グレードやツーリングセレクションであればセンターピラーやリアバンパーが艶あり塗装となる「プリウス」の方が上質な印象です。
タイヤサイズも「アクア」は最大16インチですが、「プリウス」はツーリングセレクションなら17インチと大きくなっています。
上記より、見た目的にも「プリウス」が1クラス上な印象があります。
インテリア・後部座席や荷室(ラゲッジスペース)の広さの比較
インテリアの比較
インテリアデザインは、シフトノブがエアコン操作パネル下に設置されている点、足踏み式パーキングブレーキとなっている点など似ている部分もありますが、「アクア」はフルモデルチェンジにより従来のセンターメーターから運転席前のデジタルメーターとなっている点で大きく異なります。
また、シフトノブは同じエレクトロシフトマチックですが、クリアブルーの「プリウス」に対して、「アクア」は「カローラ」やその他多くのクルマと同様の材質となっている点でも異なります。
「プリウス」のセンターメーターやシフトノブを否定的に考える方も少なくないでしょう。
「プリウス」はレーダークルーズコントロールの操作がレバー式となっており、一部装備の古さも目立ちます。
「アクア」のディスプレイオーディオは、「プリウス」の8インチより大きい10.5インチを設定可能で、上位車種よりも大きなディスプレイが採用されていることになります。
大型で見やすいディスプレイですが、それに伴い9インチディスプレイオーディオまではあったボタンがエアコン操作パネルと一体化されています。
ボタンが少なくなったことにより、風量調整や吹き出し口切り替えなどはディスプレイで操作する必要があり、直感的に操作できない点、ボタンを数回押さないと操作画面にならない点など、デメリットも存在します。
そのため、操作性としては7インチディスプレイオーディオや「プリウス」の方が優れているでしょう。
10インチディスプレイオーディオだと、温度調整ダイヤルに温度表示画面がある違いもあります。
「プリウス」の場合、ディスプレイオーディオにCD・DVDキットを設定できないデメリットがあります。
「アクア」は、ディスプレイオーディオでもCD・DVDキットを設定可能で、助手席アッパーボックス内に格納されますので、「ヤリス」や「ヤリスクロス」の様に助手席下に設置されるものと異なり、使い勝手も良くなっています。
もちろん、「プリウス」もディーラーオプションのナビを設定すればCD・DVDを再生可能になりますが、コネクティッドサービスが使用できない(DCMが搭載されないため)、Apple CarPlay・Android Autoが使用できない、リヤクロストラフィックアラートが設定できない、価格が高くなる、などの多くのデメリットが発生します。
そのため、筆者としては、ディスプレイオーディオを選択した方がメリットは大きいと考えます。
インテリアの質感は、後席ドアアームレストや合成皮革シートの質感など、上位車種である「プリウス」の方が上質な点がいくつかありますが、質感差はさほど多くないと感じました。
「アクア」は、先代「アクア」や「ヤリス」にはない合成皮革巻きのセンターコンソールボックスが上位グレードの「G」や「Z」なら標準装備されており、助手席前やフロントドアアームレストの合成皮革巻きオーナメント、インパネやドアトリムのピアノブラック加飾により、質感高くなっています。
インパネやフロントドアアームレストなど一部では、「プリウス」より「アクア」の方が上質な印象すらあります。
そのため、コンパクトカーで価格が安い「アクア」だから室内は廉価、なんてことは全くありません。
ただし、質感高いのは上位グレードの「G」や「Z」だけで、社用車的なエントリーグレード「B」は当然として、「X」も「ヤリス」と同等の質感となっていますので注意が必要です。
後部座席や荷室(ラゲッジスペース)の広さの比較
室内長の比較
「アクア」:1,830mm
「プリウス」:2,110mm
室内長は「プリウス」の方が+28cm広い
室内幅の比較
「アクア」:1,425mm
「プリウス」:1,490mm
室内幅は「プリウス」の方が+6.5cm広い
室内高の比較
「アクア」:1,190mm
「プリウス」:1,195mm
室内高は「プリウス」の方が+0.5cm高い
ラゲッジスペースの比較
「アクア」:278ℓ
「プリウス」:502ℓ
ラゲッジスペースは「プリウス」の方が+224ℓ広い
室内の広さの比較 まとめ
室内の広さは、上記の数値のとおり「プリウス」の方がかなり広くなっています。
後部座席の足元スペースは「プリウス」の方が圧倒的に広く、室内幅も3ナンバーサイズである「プリウス」の方がかなり広いため、後部座席の快適性は「プリウス」の圧勝です。
「アクア」の後部座席は「ヤリス」や「C-HR」より広くなっているものの、ライバルのホンダ「フィット」や日産「ノート」より狭くなっています。
とはいえ、前席に座る方が170cm前後であれば、圧迫感を感じるほど狭くはないため、ファミリーでも問題なく使用できます。
同様に、ラゲッジスペースも「プリウス」が圧倒的に広くなっています。
容量的には倍近く広くなっており、「アクア」だと後部座席を倒し際に段差ができてしまいますが、「プリウス」はフラットになりますので、使い勝手も優れています。
日常使いでは「アクア」でも問題ない広さだと感じますが、旅行など荷物が多くなる際は「アクア」だと入り切らない可能性もあるでしょう。
「アクア」も、4WD車やディーラーオプションでアジャスタブルデッキボードを設定すれば段差は解消されますが、当然ラゲッジスペース(荷室高)は狭くなります。
その他、両車ともにアクセサリーコンセント(AC100V・1500W)が全車標準装備されていますが、「アクア」はセンターコンソールボックス裏に1つしか設置されません。
その点、「プリウス」ならラゲッジスペースにも設置されるため、ラゲッジスペースで電源を確保しやすいメリットがあります。
上記より、後部座席の広さ、ラゲッジスペースの広さを重視する方には「プリウス」がおすすめだといえるでしょう。
燃費性能の比較
燃費性能は、WLTCモード、ユーザーが投稿した実燃費を集計したe燃費の値にて比較します。
※実燃費は季節や使用環境により異なります。
※補足:WLTCモードとは
JC08モードはエンジンが温まった状態からの測定結果を75%、エンジンが冷えた状態からの測定結果を25%の比率で燃費を算出していました。WLTCモードでは、エンジンが冷えた状態からの測定結果のみを使用し、乗員や積載物の重量も考慮されることになり、これまでのJC08モードよりも実燃費値に近い条件となります。
- WLTCモード:市街地、郊外、高速道路の平均的な使用時間配分で構成した国際的な走行モード
- 市街地モード(WLTC-L):信号や渋滞等の影響を受ける比較的低速な走行を想定
- 郊外モード(WLTC-M):信号や渋滞等の影響をあまり受けない走行を想定
- 高速道路モード(WLTC-H):高速道路等での走行を想定
・アクア
・1.5Lハイブリッド ※「B」2WD
→35.8km/L(WLTCモード)
→28.08km/L(e燃費より)
・プリウス
・1.8Lハイブリッド ※「E」
→32.1km/L(WLTCモード)
→25.35km/L(e燃費より)
燃費性能を比較すると、「アクア」の方が優秀です。
WLTCモードで3.0km/L以上の差があり、最上位グレードで比較した場合は差が6.0km/Lまで拡大します。
「ヤリス」は実燃費が30.0km/Lを超えていますが、「アクア」も乗り方次第で30.0km/Lを超えることは可能でしょう。
「プリウス」は平均燃費で26.0km/Lを超えることは可能ですが、30.0km/Lを超えることは難しいでしょう。
そのため、燃費性能を重視するなら「アクア」の方がおすすめです。
年間走行距離8,000km、ガソリン代が140円とした場合の維持費の差は、年間1万円程度「アクア」の方が安くなります。
燃費性能による維持費の差(4,500円程度)もありますが、自動車税の差(5,500円)も大きく影響しています。
「アクア」の燃費性能は全車種中2番目に優れたクルマとなるため、当然トップクラスの性能です。
※1番は「ヤリス」
※PHEVを除く
10年乗れば10万円もの差になるため、維持費を安くしたい方は「アクア」の方がおすすめです。
加速性能の比較
エンジン性能について、比較していきます。
その前に「出力」と「トルク」の違いについて、簡単に説明します。
- 出力:クルマの速さ
- トルク:クルマの加速力
簡単に書くと、「最高出力」の値が高い車は速く走れる車で、「最大トルク」の値が高い車は加速が速い車ということですね。ただ、エンジンやモーターの特性、空力性能や車両重量などにより加速性能は全く異なりますので、単に”トルクの値が大きいから加速が速い”というわけではありません。
・アクア
・1.5Lハイブリッド
エンジン
→最高出力 67kW〈91PS〉/5,500rpm
→最大トルク 120N・m〈12.2kgf・m〉/3,800~4,800rpm
フロントモーター
→最高出力 59kW〈80PS〉
→最大トルク 141N・m〈14.4kgf・m〉
リヤモーター
→最高出力 4.7kW〈6.4PS〉
→最大トルク 52N・m〈5.3kgf・m〉
・プリウス
・1.8Lハイブリッド
エンジン
→最高出力 72kW〈98PS〉/5,200rpm
→最大トルク 142N・m〈14.5kgf・m〉/3,600rpm
フロントモーター
→最高出力 53kW〈72PS〉
→最大トルク 163N・m〈16.6kgf・m〉
リヤモーター
→最高出力 5.3kW〈7.2PS〉
→最大トルク 55N・m〈5.6kgf・m〉
→システム最高出力 90kW〈122PS〉
「エンジン性能」を比較すると、スペック上では「プリウス」の方が優れています。
あくまで参考値ですが、0-100km/h加速を比較すると「アクア」は9秒前後、「プリウス」は10秒前後となっており、「アクア」の方が1秒前後速くなっています。
実際試乗した印象でも、「アクア」の方が発進加速やアクセルを強く踏み込んだ際の加速度が「プリウス」より速く、軽やかになっています。
これは、「アクア」には高出力バイポーラ型ニッケル水素電池が採用されていることにより、バッテリー出力が約2倍に向上し、アクセル操作の応答性が向上、低速からスムースな加速が可能になっているためです。
街中ではノーマルモードでもストレスのない加速性能となっています。
「快感ペダル(POWER+モード)」なら、さらに加速性能が向上し、多くのシーンで加速性能に不満を感じることはないでしょう。
「アクア」の「快感ペダル(POWER+モード)」の減速感も試乗で試してみましたが、感覚的にガソリン車の2速から3速の間くらいの減速感となっています。減速感は「ノート」の「e-POWER Drive」より控えめな印象です。
気になる点は「ノート」の「e-POWER Drive」同様、停止保持ができないことです。
それにより、結局アクセルペダルだけでの完全な操作はできないため、ノーマルモードの方が使い勝手が良いと感じました。
また、減速度は変わらず加速性能だけ向上させる「POWERモード」がエントリーグレード以外では使用できないことも残念な点の1つです。
その点では、「POWERモード」が全車標準装備されている「プリウス」の方が良いといえるでしょう。
そして、両車ともに最大の欠点となるのが電動パーキングブレーキが設定されていないことです。
両車ともに足踏み式となっており、邪魔にならないという点では「ヤリス」よりマシではありますが、「フィット」や「ノート」、そして「ルーミー」や軽自動車ですら電動パーキングブレーキが設定されていることを考慮すると、非常に残念でなりません。
電動パーキングブレーキが搭載されていないため、発進時も駐車後もパーキングブレーキの操作は必ず必要になりますし、赤信号で停車中もブレーキペダルを踏み続ける必要があります。
ただし、「レーダークルーズコントロール」については停止保持機能のない「ヤリス」と異なり、「アクア」も「プリウス」も停止保持が可能となっています。
そのため、先行車が停止した際に数秒後に発進してしまう様な危険性はありません。
とはいえ、ライバル車と比べると、明らかな欠点(デメリット)となります。
なくてもそんなに不便じゃないかなと思って試乗しましたが、普段電動パーキングブレーキを使用している筆者からしたら、非常に不便に感じました。
軽自動車を含め、今後発売される多くの新型車に電動パーキングブレーキが設定されることを考えると、購入後他車と比較して間違いなく見劣りすることになるでしょう。
安全性能の比較
安全性能について、比較してみましょう。
下表に両車の安全装備を整理しています。同機能の装備を同行に示しています。
アクア | プリウス |
プリクラッシュセーフティ(交差点左右折支援機能、低速時加速抑制機能、緊急時操舵支援機能) | プリクラッシュセーフティ |
オートマチックハイビーム | オートマチックハイビーム |
レーントレーシングアシスト | レーントレーシングアシスト |
ドライブスタートコントロール | ドライブスタートコントロール |
プラスサポート | プラスサポート |
パーキングサポートブレーキ(前後方静止物)、クリアランスソナー | インテリジェントクリアランスソナー(パーキングサポートブレーキ) |
パーキングサポートブレーキ(後方接近車両) | - |
リヤクロストラフィックアラート | リヤクロストラフィックアラート |
パーキングサポートブレーキ(周囲静止物) | - |
ブラインドスポットモニター(停車時警報機能付) | ブラインドスポットモニター |
ロードサインアシスト | ロードサインアシスト |
レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付) | レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付) |
先行者発進告知機能 | 先行者発進告知機能 |
ドライブレコーダー付自動防眩インナーミラー | 自動防眩付インナーミラー |
- | 電子インナーミラー |
セカンダリーコリジョンブレーキ | セカンダリーコリジョンブレーキ |
エアバッグ+サイドエアバッグ+カーテンエアバッグ | エアバッグ+サイドエアバッグ+カーテンエアバッグ |
パノラミックビューモニター(シースルービュー機能付) | パノラミックビューモニター |
トヨタ チームメイト[アドバンスト パーク] | シンプルインテリジェントパーキングアシスト |
上記のとおり、安全性能は「アクア」の方が先進的で優れています。
以下に、「アクア」が優れている点をまとめてみました。
- 自動ブレーキ「プリクラッシュセーフティ」に交差点右左折時の対向車や歩行者も検知可能
※多くのクルマはハンドル操作中は自動ブレーキが作動しない(しない可能性がある) - 自動ブレーキ「プリクラッシュセーフティ」に「緊急時操舵支援機能」が搭載されている
※40~80km/hで走行中に自車線内の歩行者と衝突の危険性がある際、回避操作後にステアリングをアシストし車線逸脱を抑制する機能 - 「パーキングサポートブレーキ」が後方接近車両、車両側方の障害物に対しても作動可能
- 「ブラインドスポットモニター(停車時警報機能付)」により停車時、後方から車両が接近した際にドアを開けるとインジケーター点滅とブザー音で注意喚起
- 「パノラミックビューモニター」に運転席から見たような映像(シースルービュー)などを確認可能
- ステアリングだけでなく、アクセル・ブレーキ・シフト制御も可能な自動駐車機能「アドバンストパーク」が設定可能で、スイッチ1つで駐車できる
- ドライブレコーダー付自動防眩インナーミラーを設定できる
「アクア」が「プリウス」より優れている点の中でも、自動ブレーキの性能が最大の違いといえるでしょう。
「アクア」の自動ブレーキの性能は、2024年時点でトップクラスの性能となっており、「プリウス」より優れているというより、多くのクルマより優れています。
さらに「アクア」の安全装備で最も先進的なのが自動駐車機能トヨタ チームメイト[アドバンスト パーク]です。
「ヤリス」の「アドバンストパーク」も空間認識能力が高いことにより設定時間が僅かで、切り返しが少ないためスムーズに駐車できたことに驚きました。
しかし、「アクア」の「アドバンストパーク」はさらに優れています。
何と言ってもスイッチ1つで駐車が可能だからです。
スイッチを押したあとは、ハンドル・アクセル・ブレーキ・シフト操作が一切不要で、座っているだけで駐車が完了します。
駐車後、クルマの後方にはクルマ止めまでかなりスペースが空いており、自分で駐車したらもっと寄せられたのにと思う様なことはありましたが、設定時間や駐車時間の早さを考えれば、非常に実用的な機能だと感じました。
従来の自動駐車機能は、設定に時間がかかったり、切り返しが多かったり、煩わしい点が多く、結局自分で駐車した方が早いとなるものばかりでしたが、「アクア」の自動駐車機能はそんなことはありません。
ステアリングだけが制御される「プリウス」の自動駐車機能より圧倒的に優れていることは間違いないでしょう。
また、「ブラインドスポットモニター」に停車時警報機能が新たに搭載されており、「パーキングサポートブレーキ」が車両側方でも作動可能となったことで巻き込みによる衝突を防止できる様になっています。
これらの機能により、駐車時や駐車後の安全性が「プリウス」より優れているといえるでしょう。
いずれもトヨタコンパクトカーとして初採用の装備で、「パーキングサポートブレーキ(周囲静止物)」に至ってはトヨタ初採用の装備となっています。
「アクア」の安全装備は、従来のインテリジェントクリアランスソナー(パーキングサポートブレーキ)やリヤクロストラフィックオートブレーキから名称が変更されていますが、性能的には変わりません。
クリアランスソナーはバックガイドモニターやパノラミックビューモニターとセットで設定されます。
上記のとおり「アクア」の安全性能は「プリウス」より優れており、2024年トップクラスの性能となっています。
この安全性能の高さも「アクア」の大きな魅力といえるでしょう。
価格の比較
最後に価格を比較してみましょう。
アクアのおすすめグレード&価格
「アクア」のおすすめグレードは、「G」(2WD、約229万円)です。
理由は、最上位グレード「Z」と装備差が限定的なため、「G」が最も賢く購入できると筆者は考るからです。
各グレードの違い、おすすめグレードの詳細、おすすめオプションは、以下の記事にまとめています。
メーカーオプションの16インチアルミホイール、ブラインドスポットモニター+パーキングサポートブレーキ、パノラミックビューモニター、10.5インチディスプレイオーディオ、ディーラーオプションのT-CONNECTナビキット、アームレスト(スライドタイプ)、マット、ETC代等を約40万円足すと、「G」は約269万円となります。
※上記の価格は税金などの諸費用を足していません。諸費用を足すと+15万円程度の価格になります。
プリウスのおすすめグレード&価格
「プリウス」のおすすめグレードは、特別仕様車「S“Safety Plus Ⅱ”」(約281万円)、または「A ツーリングセレクション」(約317万円)です。
メーカーオプションのパノラミックビューモニター、ディーラーオプションのT-Connectナビキット、アームレスト(スライドタイプ)、マット、ETC代等を約20万円足すと、特別仕様車「S“Safety Plus Ⅱ”」が約301万円、「A ツーリングセレクション」が約337万円となります。
※上記の価格は税金などの諸費用を足していません。諸費用を足すと+15万円程度の価格になります。
価格比較 結果
上記のとおり、「アクア」の方が30万円以上安い結果となりました。
仮に「アクア」の最上位グレード「Z」に上記と同オプションを設定した場合の価格は約280万円となり、価格差は20万円まで減少します。
※特別仕様車「S“Safety Plus Ⅱ”」と比較した場合
1つ車格を上げる、またはSUVにした場合、30万円程度高くなるものなので、通常の価格差だといえます。
いずれにしても「アクア」の方が安いため、維持費も考慮すれば「アクア」が圧倒的に安くなるでしょう。
ただし、上記は賢く購入できた場合の話です。
筆者が「アクア」の見積りを貰った際は、高価なボディコーティングやETC2.0車載器、ドライブレコーダーなどが勝手に付けられており、値引き額もほとんどなかったため、「G」で約300万円、「Z」なら約330万円と「プリウス」と同額程度の価格を提示されました。
つまり、何も考えずにディーラーに言われるがまま購入した場合、「アクア」より「プリウス」の方が安い結果となることもありえるのです。
値引き額の違いもありますが、最大の要因は不要なオプションにより総額が高くなるためです。
クルマを少しでも安く購入したい場合は、賢くオプションを選択、及び値引き交渉する必要があるでしょう。
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上記を考えると、新車購入を検討中の方は“新車同様の中古車を探してみる”という選択肢も大いにありだと思いませんか?!
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■中古車のメリット、デメリット
“新車同様の中古車”を買う場合のメリットは何といってもその「安さ」が魅力ですが、デメリットは「自分の付けたいオプションが選べない」という点でしょう。
ただし、上記はメーカーオプションの場合のみで、ディーラーオプションの場合は後付けも可能です。
そのため、中古車を選ぶ際は車のカラー及びメーカーオプションを妥協しないようにしましょう。
■中古車を買うなら中古車販売台数トップクラスのガリバーがおすすめ!
中古車を買うなら、中古車販売台数トップクラスのガリバーがおすすめです。
中古車業界の最大手で、知名度も高く、信頼性が高いため安心です。
さらに、ガリバーは以下のメリットもあります。
- 修復歴車(事故車、事故歴ありの車)を販売していない
- 納車後、100日以内であれば返品可能
- ディーラーより長い10年保証(走行距離無制限、ハイブリッドカーのバッテリーなども保証)
ガリバーによると、修復歴車の約4割(39.4%)の車で何らかの故障が発生していたため、修復歴車の販売をやめたようです。そんな修復歴車を販売していないので、故障が発生するリスクが低いともいえますね。
特に驚きなのが、100日以内であれば返品可能というところではないでしょうか。これなら、仮に購入した車に問題があった場合や、急に車の使用シーンが大きく変わっても安心ですよね。
その他、ディーラーよりも長い10年保証というのも心強いです。ハイブリッドカーのバッテリーなども保証対象なのでさらに安心です。走行距離が何kmでも保証対象です。
■中古車は早いもの勝ち!非公開在庫もある!
中古車は基本的に1台限りのものですので、良い車も早く問い合せしないと売れてしまう可能性があります。
また、ガリバーでは毎日約500台の車を買取しており、まだネット上で公開されていない車(非公開在庫)もたくさんあります。
ガリバー 公式サイトに登録すれば、自分で検索するだけでは見つけられない”あなたに最適な車”をガリバーが探し出してくれます。さらに「非公開在庫」も優先的に紹介してもらえます。
気になった車、欲しい車がある方はガリバーに登録して探してもらいましょう!
※中古車の販売金額は申込完了ページには表示されません。登録後、ガリバーから電話がかかってくるので、そこで詳しい話を聞いてみましょう。
まとめ
今回は、トヨタ「アクア」とトヨタ「プリウス」を徹底比較してみました。
「アクア」と「プリウス」の比較結果を以下にまとめてみました。
- 運転のしやすさ:細い道路では「アクア」、小回りの良さは「プリウス」が優秀
- 室内の広さ:後部座席、ラゲッジスペースともに「プリウス」が圧倒的に広い
- 燃費性能:「アクア」が優秀
- 加速性能:「アクア」が軽やか
- 安全性能:「アクア」が先進的で優秀
- 価格の安さ:「アクア」が30万円以上安い
上記のとおり、燃費性能・加速性能・安全性能・価格の安さでは「アクア」が、室内の広さでは「プリウス」が優秀でした。
どの項目を重視するかによって判断は異なりますが、総合的に「アクア」の方がおすすめだと筆者は考えます。
最大の理由は、大きな欠点がない上に安いからです。
「ヤリス」の場合、どれだけ燃費性能と安全性能が優れていても、「プリウス」との質感差が圧倒的なため、「ヤリス」を選択するのは難しい面もありました。
しかし「アクア」は、「ヤリス」の欠点だった室内の質感と後部座席の狭さが解消されており、室内の質感は「プリウス」にも負けない内容となっています。
「プリウス」と比較して最大の欠点となるのが後部座席やラゲッジスペースの狭さですが、その点に問題を感じなければ、その他の性能は「プリウス」より優れており、価格は安いわけですから、「アクア」を選択しない理由がありません。
そのため、「アクア」がおすすめだと筆者は考えます。
一方、「プリウス」の最大のメリットは、室内の広さと見た目にあると考えます。
「アクア」だと、ボディサイズがコンパクトなため廉価な印象は完全には拭えません。
そのため、Cセグメントクラスに属する「プリウス」が”ちょうどいい”と感じる方は少なくないでしょう。
特に30代から60代くらいの中堅ユーザーには、上記の点から「プリウス」の方がおすすめだと考えます。
後部座席が広く、ラゲッジスペースに荷物を多く積めるため、ファミリー層にも「プリウス」の方がおすすめだと考えます。
クルマの購入で後悔しないためには、あなたが重視する項目は何なのか、よく確認しておくことが重要です。
1番売れているから何となく選んだ、燃費性能が良いから何となくハイブリッド車にした、などのクルマ選びをしない様にしましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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