こんにちは!青空ひつじ(♂)です。
今回は、2022年11月28日にフルモデルチェンジが行われた新型日産「セレナ」を長距離試乗、徹底分析した上で、良かった点、気になった点をご紹介します。
果たして、新型「セレナ」はおすすめミニバンなのか!?
※掲載している新型「セレナ」の写真は、「e-POWER ハイウェイスターV」の ターコイズブルー/スーパーブラックの2トーン、「ハイウェイスターV」のダークメタルグレーです。
新型日産「セレナ」のエクステリア(外装)
新型日産「セレナ」のエクステリアは、最新のVモーショングリルが採用されており、特にハイウェイスターは非常に先進的な印象となっています。
感じ方は人によって異なりますが、標準仕様はフロント下部がスッキリとしたデザインとなっているため、少し物寂しい、物足りない、のべっとした印象となっています。
ハイウェイスターのフロントグリルが、ライバル車の新型「ノア」・「ヴォクシー」ほど強烈なデザインとなっていないため、新型「セレナ」の方が好印象に感じている方も少なくないでしょう。
サイドはヘッドランプから続く黒のラインが特徴的で、「SERENA」と車名も刻印されおり、オシャレな印象です。
バックデザインは非常にシンプルで、真正面から見ると台形となっている印象が強くなっています。
あくまで個人的には感想ですが、フロントやサイドデザインは新型「セレナ」が、バックデザインは新型「ノア」・「ヴォクシー」の方が好印象です。
エクステリアの質感は、フロントグリルやAピラー、Cピラー、Dピラーが艶有り塗装となっているため、比較的上質な印象です。
ライバルとなる「ノア」・「ヴォクシー」や「ステップワゴン」と比較すると、Bピラーが艶有りでない点では新型「ステップワゴン」より劣りますが、大きな違いはない印象です。
標準仕様とハイウェイスターの違いについては、以下の記事にまとめています。
新型日産「セレナ」のインテリア(内装)
新型日産「セレナ」のインテリア(内装)デザインと質感
新型日産「セレナ」のインテリアは、新型「ノート」同様、大きくキレイなフルデジタルメーター、メーターと一体化された12.3インチディスプレイ、電制シフトも備えた大きなエアコンパネルが非常に印象的です。
いずれも艶感があり、上質で、先進的な印象が強くなっています。
新型「ノア」・「ヴォクシー」や「ステップワゴン」と比較しても、最も先進的な印象の強いデザインとなっています。
12.3インチディスプレイ(NissanConnecナビゲーションシステム)は、非常に大きく、見やすく、キレイなため、アラウンドビューモニターも従来より見やすくなっています。
運転席周り(メーター、ディスプレイ、エアコンパネル)の質感は、新型「ノア」・「ヴォクシー」や「ステップワゴン」と比較して圧倒的に優れているといえるでしょう。
一方、ドアトリムやドアアームレストが少しプラスチッキーな印象です。
また、ハイウェイスターならシート表皮の一部に合成皮革が使用されますが、シート側面や背面など限定的で、新型「ノア」・「ヴォクシー」や「ステップワゴン」よりも面積が少ないため、質感面では劣る印象です。
運転席周りを除くインテリアの質感は、新型「ノア」・「ヴォクシー」が最も優れている印象です。
ギアセレクターが全グレードで電制シフトとなっていることも、新型「セレナ」の特徴です。
新型「ノア」・「ヴォクシー」や「ステップワゴン」も一部グレードで電制シフトとなっていますが、ガソリン車を含め全グレードで電制シフトというのは新型「セレナ」だけです。
一部ユーザーに嫌煙されている電制シフトですが、DやRのボタンはスイッチにある凹凸などにより誤操作しにくい工夫がされています。
最初は戸惑いもあるかと思いますが、慣れの問題かと思います。
電動パーキングブレーキは自動作動/自動解除機能がありますので、Pボタンを押す必要はなく、基本的にDかRを押す形になります。
ただし、オートパーキング機能は補助的な機能らしく、公式では駐車時にはPスイッチを押すことを推奨しているようです。
標準仕様とハイウェイスターの違いについては、以下の記事にまとめています。
新型日産「セレナ」の2列目・3列目の使い勝手
新型「セレナ」の2列目(セカンドシート)は、「スマートマルチセンターシート」により、キャプテンシートのような2列目、8人乗りミニバンのような2列目に切り替え可能な点が魅力です。
シーンに合わせて使い方を変更できるため、ゆったり座りたい場合はスマートマルチセンターシートを前にスライドさせる、2列目に3人乗車したい場合や小さいお子さんと一緒に乗車する場合はスマートマルチセンターシートを後ろにスライドさせるなど、他のミニバンの7人乗り車と8人乗り車の魅力を合わせ持っているといえるでしょう。
8人乗りミニバンだと面倒な2列目から3列目の移動も楽で、ガソリン車なら1列目から2列目の移動も可能です。
e-POWER車の場合、ガソリン車と異なり運転席と助手席の間にフロントセンタートレイが設置されます。
2列目の助手席側を右横にスライドできるため、チャイルドシートに座った子供のお世話や3列目に乗車する場合にも利用できます。
個人的には、2列目の助手席側を右横にスライドさせた状態より、2列目中央からの方が3列目に移動しやすい印象を受けました。
一方、スマートマルチセンターシートを前方にスライドさせた場合、上の写真のとおり2列目側に出っ張るデメリットがあります。
e-POWER車の場合、モーター(フロントセンタートレイ)による影響でガソリン車よりさらに20cm程度後方に出っ張る形になります。
また、2列目中央(スマートマルチセンターシート)は、座席間の隙間やシートベルトキャッチャーによる座り心地が悪い点も気になります。
新型「セレナ」の3列目(サードシート)は、室内長がミニバントップクラスとなっているだけあって、足元スペースに余裕があり、圧迫感が少なくなっています。
「ノア」・「ヴォクシー」より補助席感が抑えられている印象です。
「ノア」・「ヴォクシー」や「ステップワゴン」にはないシートスライド機構があることも特徴的です。
また、3列目からでも助手席側からスライドドアを開けられるようになっており、どの席にいてもスライドドア操作ができるメリットがあります。
その他、足で開くハンズフリーオートスライドドアは、先代「セレナ」より感度が良く、利便性が高くなっています。
充電設備はフロントインパネにタイプCが1つ、2列目は運転席と助手席背面にそれぞれ1つ、3列目は左右のカップホルダー横にそれぞれ1つ、合計5つも設定されており、3列目での充電のしやすさは「ステップワゴン」と同じく優れています。
ただ、エントリーグレード「X」だと2列目と3列目は設置されません。
この点も「ステップワゴン」と共通です。
また、新型「ノア」・「ヴォクシー」同様、100V AC電源をオプション設定可能ですが、1つはラゲッジスペース(荷室)に設置されますが、もう1つはフロントセンタートレイの前方に設置されるため、新型「ノア」・「ヴォクシー」と比較するとフロント側は使用しにくい印象です。
※「ノア」・「ヴォクシー」はセンターコンソールボックス裏とラゲッジスペース(荷室)
新型日産「セレナ」のラゲッジスペース(荷室)の使い勝手
新型「セレナ」の3列目展開時の荷室スペースは、3列目足元スペースが広い分、少し狭い印象があります。
一方、ラゲッジアンダースペースは非常に深くなっており、ラゲッジボードをフックで固定することも可能です。
新型「セレナ」の3列目格納方法は、座面下にあるストラップを引いて持ち上げ、シート固定バンドをフックにかける必要があります。
座面を持ち上げる動作そのものは楽ですが、やはりフックにかける動作が煩わしい印象です。
そのため、3列目格納方法は「ノア」・「ヴォクシー」や「ステップワゴン」と比較して、明らかな欠点といえるでしょう。
“3列目格納時に邪魔になる”という点においても、「ノア」・「ヴォクシー」や「ステップワゴン」と比較して明らかな欠点です。
バックドアについては、バックドア上半分だけを開閉可能な「デュアルバックドア」が大きな魅力です。
先代「セレナ」より開口時のサイズが小さくなったことで、より狭い駐車スペースにおいても使用できるようになっています。
ラゲッジスペースの床面との高さはありますが、限定的なため、出し入れもしやすくなっています。
また、軽いため開けやすいことも特徴です。
一方、「ノア」・「ヴォクシー」や「ステップワゴン」にあるパワーバックドアが設定できない点は欠点といえるでしょう。
まとめると、ラゲッジスペース(荷室)面では「ノア」・「ヴォクシー」や「ステップワゴン」と比較して欠点が多い印象があります。
ただ、3列目の格納や展開をあまり行わない、価格が高いパワーバックドアは必要ない、というユーザーには影響のないデメリットだと考えます。
新型日産「セレナ」の加速性能・乗り心地・静粛性
新型日産「セレナ」のパワートレインは、新開発の1.4L e-POWER専用エンジンを組み合わせた第2世代「e-POWER」、先代のC27型「セレナ」と同じエンジンを搭載した2.0Lガソリンエンジンの2種です。
e-POWER車は、先代の1.2Lから排気量が拡大したことで、加速性能が向上しており、さらに静粛性も向上しています。
一方の2.0Lガソリンエンジン車は、先代に搭載されていたモーター(S-HYBRID)を廃止することで、完全なガソリン車となっています。
では、エンジン性能を他車と比較してみましょう。
・新型セレナ
・2.0Lガソリン
エンジン
→最高出力 110kW〈150PS〉/6,000rpm
→最大トルク 200N・m〈20.4kgf・m〉/4,400rpm
・1.4Lハイブリッド(e-POWER)
エンジン
→最高出力 72kW〈98PS〉/5,600rpm
→最大トルク 123N・m〈12.5kgf・m〉/5,600rpm
モーター
→最高出力 120kW〈163PS〉
→最大トルク 315N・m〈32.1kgf・m〉
・C27型セレナ
・2.0Lマイルドハイブリッド(スマートシンプルハイブリッド)
エンジン
→最高出力 110kW〈150PS〉/6,000rpm
→最大トルク 200N・m〈20.4kgf・m〉/4,400rpm
モーター
→最高出力 1.9kW〈2.6PS〉
→最大トルク 48N・m〈4.9kgf・m〉
・1.2Lハイブリッド(e-POWER)
エンジン
→最高出力 62kW〈84PS〉/6,000rpm
→最大トルク 103N・m〈10.5kgf・m〉/3,200~5,200rpm
モーター
→最高出力 100kW〈136PS〉
→最大トルク 320N・m〈32.6kgf・m〉
・ステップワゴン
・1.5Lターボ
→最高出力 110kW〈150PS〉/5,500rpm
→最大トルク 203N・m〈20.7kgf・m〉/1,600~5,000rpm
・2.0Lハイブリッド(e:HEV)
エンジン
→最高出力 107kW〈145PS〉/6,200rpm
→最大トルク 175N・m〈17.8kgf・m〉/3,500rpm
モーター
→最高出力 135kW〈184PS〉
→最大トルク 315N・m〈32.1kgf・m〉
・ノア、ヴォクシー
・2.0Lガソリン
→最高出力 125kW〈170PS〉/6,600rpm
→最大トルク 202N・m〈20.6kgf・m〉/4,900rpm
・1.8Lハイブリッド
エンジン
→最高出力 72kW〈98PS〉/5,200rpm
→最大トルク 142N・m〈14.5kgf・m〉/3,600rpm
フロントモーター
→最高出力 70kW〈95PS〉
→最大トルク 185N・m〈18.9kgf・m〉
リヤモーター
→最高出力 30kW〈41PS〉
→最大トルク 84N・m〈8.6kgf・m〉
→システム最高出力 103kW〈140PS〉
新型「セレナ」のe-POWER車(ハイブリッド車)は、ガソリン車よりもスムーズな加速となっており、特にドライブモードを「SPORT」にすると通常の「STANDARD」とは段違いの加速性能となります。
発進加速なども大きく向上するため、街乗りでも使いたいと個人的には感じました。
e-POWER車のもう1つの魅力でもある「e-PEDAL」は従来よりも非常に扱いやすくなっており、そこまで慣れていなくてもアクセルの加減だけで停止手前まで持っていける感覚です。
クリープ現象があるため停止はブレーキ操作が必要ですが、逆にその分通常のアクセル操作と感覚が似ています。
加速性能はドライブモードに依存していると思われるため、e-PEDALによる加速性能差はないと思われます。
新型「セレナ」の2.0Lガソリン車は、発進時のトルクが従来よりもあるため、街乗りでは十分だと考えるユーザーも多いのではないかと考えます。
ほとんどのシーンで2,000回転を下回る状態で走行できることもあり、エンジン音も限定的です。
ただ、「ノア」・「ヴォクシー」や「ステップワゴン」のガソリン車と比べると、やはり踏み込み時の加速性能や運転の楽しさでは劣る印象です。
また、一旦加速を弱めた後、再度加速した際のトルクが弱いためか、かなり唸ります。
新型「セレナ」のガソリン車は、加速性能が劣るだけでなく燃費性能も最も劣るため、最も魅力のないパワートレインといえるかもしれません。
加速性能を新型「ノア」・「ヴォクシー」、「ステップワゴン」と比較した詳細は、以下の記事にまとめています。
静粛性は非常に優れており、ガソリン車でもエンジン音がほとんど聞こえません。
静粛性の高さは新型「ノア」・「ヴォクシー」や「ステップワゴン」と比較してもトップクラスの性能となっています。
乗り心地も先代のC27型「セレナ」と比べると非常に良くなっていますが、トヨタ「カローラ」やホンダ「シビック」などCセグメントクラスのセダンやハッチバックより劣る印象です。
乗り心地を他ミニバンと比較すると、新型「ノア」・「ヴォクシー」とは大きな差はない印象ですが、「ステップワゴン」より僅かに劣る印象です。
e-POWER車とガソリン車で違いはほとんどありません。
新型「セレナ」は運転席からの視界が圧倒的に広く、初めてミニバンを運転する人でも運転しやすいクルマとなっています。
2列目からの視界も良く、座面に対してウィンドウガラスの位置が低いため、子供も外を見やすい設計となっているため、酔いにくい印象です。
新型「セレナ」の最小回転半径は全グレードで5.7mとなっているため、「PREMIUM LINE」を除くグレードで5.4mとなっている新型「ステップワゴン」、全グレード5.5mとなっている新型「ノア」・「ヴォクシー」と比較すると、小回りでは劣ります。
新型日産「セレナ」の燃費性能・維持費
新型日産「セレナ」の燃費性能と維持費を、トヨタ「ノア」・「ヴォクシー」、ホンダ「ステップワゴン」と比較しながらみていきましょう。
結論から言うと、燃費性能は新型「ノア」・「ヴォクシー」に劣る新型「セレナ」ですが、自動車税が年5,500円安いため、維持費の差は限定的です。
当然、走行距離が多ければ維持費の差は拡大しますが、逆に走行距離が短ければ新型「セレナ」の方が安くなる可能性もあります。
ただ、上記はあくまでe-POWER車のみです。
ガソリン車の燃費性能は、新型「ノア」・「ヴォクシー」や「ステップワゴン」と比較して最も悪く、当然維持費も最も高くなります。
加速性能も含め、新型「セレナ」のガソリン車は最も魅力のないパワートレインといえるかもしれません。
詳細は、以下の記事にまとめています。
新型日産「セレナ」の安全性能
新型日産「セレナ」の安全装備は、基本的な自動ブレーキ、先進ライト、全車速中央維持支援機能、車両周辺カメラなどが搭載されているのは当然ながら、「ノア」・「ヴォクシー」や「ステップワゴン」と比較して自動運転技術が最も優れています。
具体的には、以下の点で優れています。
■自動ブレーキ、衝突回避操舵支援
- 自動ブレーキが交差点右左折時の対向車、歩行者を検知可能(エマージェンシーブレーキ)
※多くのクルマはハンドル操作中は自動ブレーキが作動しない(しない可能性がある) - 後退時に歩行者と接触する危険性が高い場合に自動ブレーキが作動(低速衝突軽減ブレーキ機能[アラウンドビューモニター付車])
- 前方2台前の車両を検知、急な減速などの場合、警報音により警告(インテリジェントFCW)
■高速運転支援
- 高速道路、及び3D高精度地図データがある区間において、標識速度を上限にハンズオフ走行が可能、停車後再発進も操作不要(プロパイロット2.0)
- プロパイロットが作動中の全車速域で車線中央維持支援が可能、さらにナビゲーションシステムの地図データを利用して、カーブた出口で速度を抑制(プロパイロット[ナビリンク機能付])
- プロパイロット作動中にドライバーの無操作状態が続くとハザードランプやストップランプの点灯、ホーンを鳴らし、自車線内で停止、ドア解錠を行い、緊急車両の手配まで行う(緊急停止支援システム)
- 自動車専用道路で方向指示器を操作すると、ハンドル操作をアシスト(プロパイロット2.0)
■駐車支援
- ソナーが障害物を検知したときに自動でフロントカメラ映像を表示(アラウンドビューモニター)
- アクセル、ブレーキ、ステアリング、シフトポジションを自動操作する自動駐車機能(プロパイロットパーキング)
- インテリジェントキーを使用し、車両の前進および後退を行う(プロパイロットリモートパーキング)
新型「セレナ」の安全装備における最大の魅力は、やはり「プロパイロット2.0」でしょう。
標識速度が上限となっていますが、40km/h以上でハンズオフ走行が可能な点では2024年時点でトヨタやスバルよりも優れています。
ただ、3D高精度地図データがない区間の他、対面通行区間やトンネル内などでは使用できないため、高速道路上を完全にハンズオフ走行できるわけではありません。
また、何より全込み500万円前後の価格となる最上位グレード「LUXION(ルキシオン)」にしか設定できないため、恩恵を受けられるユーザーは非常に限定的であるといえます。
「LUXION(ルキシオン)」にしか設定できない、という点ではプロパイロットリモートパーキングも同様です。
自動ブレーキについては、2024年時点でトップクラスの性能となっている新型「ノア」・「ヴォクシー」よりは劣りますが、交差点右左折時や後退時の歩行者に対しても作動するようになっています。
また、前方2台前の車両を検知、警告するインテリジェントFCWは、新型「ノア」・「ヴォクシー」にはない装備となっています。
新型「ステップワゴン」と比較した場合、ほとんどの性能で新型「セレナ」が上回っています。
新型「ステップワゴン」は、というか昨今のホンダの予防安全装備は他社に置いていかれる状況となっています。
新型「ノア」・「ヴォクシー」や「ステップワゴン」と比較した詳細は、以下の記事にまとめています。
新型日産「セレナ」のおすすめグレード・オプション
新型日産「セレナ」のおすすめグレード
新型日産「セレナ」のおすすめグレードについて考えてみましょう。
ガソリン車は前述のとおり加速性能・燃費性能ともに魅力が乏しく、価格差を維持費の差で回収できなくとも、リセールバリューで回収できる可能性は高いでしょう。
「NissanConnectナビゲーションシステム」や「SOSコール」などの装備を設定できない「e-POWER X」を除外すると、あとは標準仕様の「e-POWER XV」か「e-POWER ハイウェイスターV」か、という話になります。
最大の違いはフロントグリルとフロントバンパー、そして価格となります。
感じ方は人によって異なりますが、標準仕様はシンプルで少しのべっとした印象があるデザインとなっていますが、ハイウェイスターは先進的でシャープな印象があります。
エアロ仕様のフロントグリルが、ライバル車のトヨタ「ノア」・「ヴォクシー」ほど強烈なデザインとなっていないため、新型「セレナ」の方が好印象に感じている方も少なくないでしょう。
上記のフロントデザインの違いから、ハイウェイスターの方が圧倒的に人気となっています。
標準仕様とハイウェイスターの価格差は約17万円となっています。
この価格差こそが標準仕様とハイウェイスターの最大の違いといえるでしょう。
外装(エクステリア)以外に大きな違いはないため、標準仕様のフロントデザインでも問題ないと考える方は、標準仕様を選択した方がお得に新型「セレナ」を購入できるでしょう。
ただ、標準仕様にメーカーオプションのアルミホイール(約6.6万円)を設定すると、価格差が10万円程度まで縮まってしまうため、アルミホイールを設定するならハイウェイスターの方がおすすめだと考えます。
最も人気のあるグレードは「e-POWER ハイウェイスターV」となっており、上記の理由からおすすめグレードも「e-POWER ハイウェイスターV」だと考えます。
標準仕様とハイウェイスターの違いについては、以下の記事にまとめています。
新型日産「セレナ」のおすすめオプション
新型日産「セレナ」のおすすめオプションについて考えてみましょう。
以下の記事に新型「セレナ」のおすすめオプションをまとめています。
購入後後悔しないように必要なオプションはしっかり設定し、一方で設定するオプションを必要最小限にとどめ、新型「セレナ」をできるだけ安く購入できるようにしましょう。
新型日産「セレナ」の見積もり額・値引き額
最後に、新型日産「セレナ」の見積り額をみていきましょう。
■e-POWER車
- X:約384万円
- XV:約416万円
- ハイウェイスターV:約435万円
- LUXION(ルキシオン):約500万円
■ガソリン車
- X:約354万円
- XV:約390万円
- ハイウェイスターV:約408万円
上記は、オプションに下位グレードならプラズマクラスター搭載オートエアコンやリヤオートエアコンのセットオプション、アラウンドビューモニターやインテリジェントルームミラーのセットオプション、中間グレードならNissanConnectナビゲーションシステムのセットオプション(プロパイロットパーキングなし)、全グレードにフロアカーペットを設定した場合の全込み価格です。
オプション総額は55万円前後となっています。
※LUXION(ルキシオン)はフロアカーペット代(約6.6万円)のみ
オプション総額が高い印象もありますが、先進装備が豊富で、セットオプション設定により高額になりやすいトヨタ「ノア」・「ヴォクシー」よりは安めだといえます。
値引き額を含んでいない価格ではありますが、最も高い「LUXION(ルキシオン)」だと約500万円と非常に高価です。
もはや、人気の高級ミニバン、トヨタ「アルファード」レベルの価格になっています。
では、値引き額を含んだ場合の価格をみてみましょう。
■e-POWER車
- X:約354万円
- XV:約386万円
- ハイウェイスターV:約405万円
- LUXION(ルキシオン):約470万円
■ガソリン車
- X:約324万円
- XV:約360万円
- ハイウェイスターV:約378万円
先程の価格と比較すると、かなり現実的な価格になっていることがわかります。
上記の他、メンテナンスパックは毎年点検代を払うよりお得なため付けるべきかと思いますが、メンテナンスパックの価格は“先に払っているだけ”なため、上記の価格からは抜いています。
気になる値引き額は30万円でした。時期によってはもっと引き出すことも可能でしょう。
上記の価格をライバル車と比較してみると、以下のとおり20万円程度高いことがわかります。
※「ハイウェイスターV」と装備内容が近いグレードを選択しています。
- 「ステップワゴン SPADA」ガソリン車:約354万円
- 「ステップワゴン SPADA」ハイブリッド車:約385万円
- 「ヴォクシー S-Z」ガソリン車:約352万円
- 「ヴォクシー S-Z」ハイブリッド車:約372万円
- 「C27型セレナ ハイウェイスターV」:約342万円
- 「C27型セレナ e-POWER ハイウェイスターV」:約380万円
特に「ノア」・「ヴォクシー」は設定するオプションによって価格が大きく異なるため、一概に新型「セレナ」は価格が高いとはいえませんが、先代の「C27型セレナ」や「ステップワゴン」と比較すると高めだといえるでしょう。
とはいえ、新型「セレナ」に設定されている先進装備内容を考慮すれば、妥当な価格差だと考えます。
いずれにしても、全込み300万円以上、場合によっては500万円以上する価格となりますので、決して安いクルマではありません。
新型「セレナ」を少しでも安く、お得に購入したい方は“新車同様の中古車”も検討してみましょう。
新車だと納車を半年から1年以上待たないといけない場合もありますが、中古車なら新車と異なり“すぐに納車される”ことも大きな魅力です。
“新車同様の中古車”なら、年式2024年、走行距離10km未満、修復歴なしと好条件の「ハイウェイスターV(ガソリン車)」が約290万円で買えるクルマもありますよ!
【PR】車の下取り価格を25万円以上アップさせるコツ!
新車を購入する際、現在の車をディーラーで下取りに出す方も多いと思います。
しかし、中古車買取サービスを使用することで現在の車を25万円以上高く売ることも可能です!
中古車買取サービスは、他社買取業者より高い買取価格がつく楽天Car車買取がおすすめです。
■楽天Car車買取が高価買取できる理由
楽天Car車買取が高価買取できる理由は、楽天が主催するネットオークションに車を直接出品するため、中間コストをカットできることにあります。
そのため、ディーラーの下取りや他社買い取り業者より高い買取価格がつく可能性が高くなっているのです。
実際の高価買取実績は楽天Car車買取公式HPにて掲載しているため、気になる方は確認してみましょう。
■楽天グループが運営する車買取サービスのため安心
楽天Car車買取は、楽天グループの楽天カー株式会社のサービスとなっています。
2023年に発覚したビッグモーターの不正問題など、中古車業界を激震させる事件がありましたが、楽天カー株式会社は売上高が年間1兆円を超えるインターネット関連企業最大手の楽天グループの会社のため、安心感があるといえるでしょう。
■査定を受ける回数は1回のみ!個人情報が流れない!
楽天Car車買取は、いわゆる一括査定サービスと異なり、査定を受ける回数は1回のみとなっています。
私は一括査定サービスに登録した経験がありますが、各業者からの山の様なメールと電話が来て大変鬱陶しい思いをすることになりました。
個人情報も各社に流れてしまうため、プライバシー保護の観点からみても良くありません。
楽天Car車買取は、そういった心配は無用といえるでしょう。
また、査定までの全ての工程を楽天カー株式会社が担当するため、複数の業者と話をする必要はありません。
■楽天ポイントが最大5,000ポイントもらえる!
車の売却成立で1,000ポイント、さらにマイカー割のメンバー登録を行うと合計5,000ポイントが貰えます。
※進呈される最新のポイント数は楽天Car車買取公式HPにてご確認ください。
マイカー割は、お得なメルマガが届いたり、車関連のサービスでポイントが追加で貰えたり、車用品などに使えるクーポンが貰えるキャンペーンとなっているため、入って損はありません。
楽天ポイントは売却価格とは一切関係ありませんので、楽天で車を売るだけで5,000円貰えると言っても過言ではありません。
■あなたの愛車の価格を知り、さらに高く売りましょう!
高価買取実績のある楽天Car車買取で無料査定することにより、あなたの愛車が高く売れる可能性は大きく広がります。
高値がつけば楽天Car車買取でそのまま売ってしまっても良いですし、さらに楽天Car車買取で出された査定額を用いてディーラーで価格交渉の材料に使う手もあります。
私はスズキ「スペーシア カスタム」を売る際、ディーラーで下取りに出した後に楽天Car車買取を知り、「もっと高く売れたなぁ」と大変後悔しました。
私のような後悔をしないためにも楽天Car車買取に出品して、現在の車を少しでも高く売って、新しい車を安く買いましょう。
【PR】“新車同様の中古車”なら、新車より60万円以上安い!
車は基本的に新車で買うもの!私はずっとそう考えていました。
しかし、新古車・未使用車や走行距離1,000km程度の車は新車同様です。
さらに、モノによっては普通に新車を買う場合より60万円以上安く買えるケースも多数あります!
上記を考えると、新車購入を検討中の方は“新車同様の中古車を探してみる”という選択肢も大いにありだと思いませんか?!
また、中古車の場合は納期待ちが長い車と異なり、すぐに納車されます。人気車種の場合は納車に1年以上かかるケースがあることも考えると、魅力的ではないでしょうか。
■中古車のメリット、デメリット
“新車同様の中古車”を買う場合のメリットは何といってもその「安さ」が魅力ですが、デメリットは「自分の付けたいオプションが選べない」という点でしょう。
ただし、上記はメーカーオプションの場合のみで、ディーラーオプションの場合は後付けも可能です。
そのため、中古車を選ぶ際は車のカラー及びメーカーオプションを妥協しないようにしましょう。
■中古車を買うなら中古車販売台数トップクラスのガリバーがおすすめ!
中古車を買うなら、中古車販売台数トップクラスのガリバーがおすすめです。
中古車業界の最大手で、知名度も高く、信頼性が高いため安心です。
さらに、ガリバーは以下のメリットもあります。
- 修復歴車(事故車、事故歴ありの車)を販売していない
- 納車後、100日以内であれば返品可能
- ディーラーより長い10年保証(走行距離無制限、ハイブリッドカーのバッテリーなども保証)
ガリバーによると、修復歴車の約4割(39.4%)の車で何らかの故障が発生していたため、修復歴車の販売をやめたようです。そんな修復歴車を販売していないので、故障が発生するリスクが低いともいえますね。
特に驚きなのが、100日以内であれば返品可能というところではないでしょうか。これなら、仮に購入した車に問題があった場合や、急に車の使用シーンが大きく変わっても安心ですよね。
その他、ディーラーよりも長い10年保証というのも心強いです。ハイブリッドカーのバッテリーなども保証対象なのでさらに安心です。走行距離が何kmでも保証対象です。
■中古車は早いもの勝ち!非公開在庫もある!
中古車は基本的に1台限りのものですので、良い車も早く問い合せしないと売れてしまう可能性があります。
また、ガリバーでは毎日約500台の車を買取しており、まだネット上で公開されていない車(非公開在庫)もたくさんあります。
ガリバー 公式サイトに登録すれば、自分で検索するだけでは見つけられない”あなたに最適な車”をガリバーが探し出してくれます。さらに「非公開在庫」も優先的に紹介してもらえます。
気になった車、欲しい車がある方はガリバーに登録して探してもらいましょう!
※中古車の販売金額は申込完了ページには表示されません。登録後、ガリバーから電話がかかってくるので、そこで詳しい話を聞いてみましょう。
まとめ
新型日産「セレナ」は、非常に先進的なエクステリア・インテリアデザインとなっており、e-POWER車の優れた加速性能と安い自動車税による維持費の安さ、優れた自動運転技術、デュアルバックドアや7人乗り車と8人乗り車の魅力を合わせ持った使い勝手の良さが魅力です。
ミニバンの中で圧倒的な人気を誇るトヨタ「ノア」・「ヴォクシー」と互角に勝負できる唯一のミニバンとなっています。
自動ブレーキの性能、燃費性能、3列目の格納方法など、新型「ノア」・「ヴォクシー」より劣る部分もあるものの、加速性能や先進的なデザイン、7人乗り車と8人乗り車の魅力を合わせ持った使い勝手など、新型「セレナ」が勝る部分も多くあるため、本当にユーザーによって好みが分かれるところかと思います。
上記の他、納期遅延が目立つ新型「ノア」・「ヴォクシー」に対して、新型「セレナ」は納期が早く、値引き額も引き出しやすいことも大きな魅力となっています。
いずれにしても、ミニバン人気TOP3のクルマとなっているため、購入して後悔するクルマではありません。
ミニバンの購入を検討している方は、新型「セレナ」を是非検討してみましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
コメント