こんにちは!青空ひつじ(♂)です。
今回は、トヨタ「ヴィッツ ハイブリッド」とトヨタ「アクア」を、運転のしやすさ・燃費性能・エンジン性能・室内の広さ・安全性能・価格など、各項目で徹底比較、評価(レビュー)いたします。
同じトヨタのコンパクトハイブリッドカーである両車がどう違うのか?!
さらに、「ヴィッツ」はガソリン車とハイブリッド車のどっちが安くなるのかも、検証いたします。
トヨタ「ヴィッツ」とは
トヨタ「ヴィッツ」は、1999年から販売されている車で、2010年にフルモデルチェンジされた3代目「ヴィッツ」が現行型となります
3代目がデビューしてから2019年で9年となりますが、初代から2代目は6年、2代目から3代目は5年でフルモデルチェンジしていることを考えると、3代目はかなり”放置されている感”が否めません。
2014年と2017年にマイナーチェンジを行っており、特に2017年のマイナーチェンジでかなり格好良くなったなという印象があります。また、2017年にハイブリッド車が追加されています。
少し脱線しますが、上記のマイナーチェンジの関係から、中古車を検討される場合は2017年1月以降のモデルを狙うのがおすすめです。
スポーツモデル「G’s」を2011年に発売し、2017年に「GR SPORT」に変更、発売されています。
「GR SPORT」のパワーユニットは、ハイブリッド車は通常モデルと共通ですが、ガソリン車は通常モデルと異なり1.5Lエンジンが搭載されています。また、専用サスペンション等のスポーツ専用装備を施したモデルとなっています。
さらに「ヴィッツ」には「GR SPORT“GR”」というグレードも設定されています。
「GR SPORT」と「GR SPORT“GR”」の違いは、フロントグリルやメーター、アルミホイールなどのデザインが異なるだけではありません。「GR SPORT“GR”」は専用の小径ステアリングホイールを採用、マニュアルモードは「GR SPORT」が7速なのに対して10速に設定、「GR SPORT“GR”」専用のチューニングサスペンションに加えてSACHSアブソーバーが追加されており、「GR SPORT“GR”」の方がよりスポーティに、より車と一体感のある操縦性を実現しています。
そんな「ヴィッツ」は、2020年2月にフルモデルチェンジされ、「ヤリス」として発売されます!詳細は以下の記事にまとめています。
トヨタ「アクア」とは
トヨタ「アクア」は、2011年から販売されている車で、現行モデルはまだ初代なんです。
かなり前からある車なイメージがあって、てっきり2代目とかかと思っていました。
2019年7月1日に行われた一部改良により、「パノラミックビューモニター」や「リバース連動ドアミラー」が新たに設定されています。詳細は以下の記事にまとめています。
また、日産「ノート」同様にバリエーションが豊富です。
トヨタのスポーツモデル「G’s」を2013年に発売し、2017年に「GR SPORT」に変更、SUVテイストな「X-URBAN」を2014年に発売し、2017年に「Crossover」に改名、発売されています。
パワーユニットは全モデルともに共通ですが、「GR SPORT」は専用サスペンション等のスポーツ専用装備を施したモデル、「Crossover」は最低地上高が通常モデルの140mmより30mm高い170mmとなっており、さらに全幅が1,715mmに拡大されたことで、3ナンバー車となっています。
「Crossover」の最低地上高170mmは、同トヨタのSUV「C-HR(4WD)」の155mmより高いんです!
「C-HR」は2WD車の場合、最低地上高が「アクア」と同じ140mmなので、本当にデザインSUVといった感じですね。
最低地上高はそこそこある「Crossover」ですが、「アクア」には4WD設定がありません。日産「ノート」やホンダ「フィット」には4WD設定がありますので、その点「アクア」は少し残念ですね。
ヴィッツ、アクアの比較
ボディサイズの比較
ボディサイズについて、比較していきます。
・ヴィッツ
全長(mm):3,945(GR SPORTは3,975)
全幅(mm):1,695
全高(mm):1,500(4WD車は1,530、GR SPORT“GR”は1,490)
ホイールベース(mm):2,510
車両重量(kg):970~1,110
最小回転半径(m):4.5~5.6
最低地上高(mm):120~145
・アクア
全長(mm):4,050~4,070
全幅(mm):1,695(Crossoverは1,715)
全高(mm):1,440~1,500
ホイールベース(mm):2,550
車両重量(kg):1,060~1,110
最小回転半径(m):4.8~5.8
最低地上高(mm):120~170
全長は、「ヴィッツ」の方が短くなっています。全幅は、ベース車は両車ともに同じで、「アクア」のSUVモデルのみ1,700mmを超えています。全高は、「アクア」の方が低めです。これは室内高にも影響するため、「アクア」の天井は低めということになります。車両重量は、プラットフォームやハイブリッドシステムが同じため、ほぼ同じです。
最小回転半径は、「ヴィッツ」の“Sportyパッケージ”と「GR SPORT」以外は全て4.8m以下、「アクア」の「GR SPORT」と「Crossover」以外は全て4.8mとなっています。「ヴィッツ」ハイブリッドは概ね4.7mとなっているので、「ヴィッツ」の方が若干小回りがきくということになります。
最低地上高は、「ヴィッツ」は概ね135~145mmで、「GR SPORT“GR”」だけ120mmと低めになっています。「アクア」は「GR SPORT」が120mmと低め、「Crossover」は170mmと高め、以外は全て140mmとなっています。
コンパクトカー購入検討の方で、最低地上高を気にする方は少ないと思いますが、高めが良い方は「アクア」の「Crossover」一択でしょう。
燃費性能の比較
燃費性能は、JC08モード、ユーザーが投稿した実燃費を集計したe燃費の値にて比較します。
※実燃費は季節や使用環境により異なります。
・ヴィッツ
・1.0Lガソリン(「1.0F“SMART STOPパッケージ”」他)
→24.0km/L(JC08モード)
→16.75km/L(e燃費より)
・1.3Lガソリン(「1.3F」他)
→25.0km/L(JC08モード)
→15.69km/L(e燃費より)
・1.5Lハイブリッド(「HYBRID U」他)
→34.4km/L(JC08モード)
→25.01km/L(e燃費より)
・アクア
・1.5Lハイブリッド(「L」)
→38.0km/L(JC08モード)
→24.38km/L(e燃費より)
燃費性能を比較すると、JC08モードでは「アクア」の方が優秀でしたが、実燃費(e燃費)では「ヴィッツ」ハイブリッドの方が優秀な数値となりました。
ただ実燃費(e燃費)は、使用環境やサンプル数によって若干前後するため、燃費性能は両車あまり差はないということでしょう。おそらく両車ともに24.0km/L前後となるのではないかと思います。
両車ともに素晴らしい燃費性能です。
エンジン性能の比較
エンジン性能について、比較していきます。
その前に「出力」と「トルク」の違いについて、簡単に説明します。
- 出力:クルマの速さ
- トルク:クルマの加速力
簡単に書くと、「最高出力」の値が高い車は速く走れる車で、「最大トルク」の値が高い車は加速が速い車ということですね。ただ、エンジンやモーターの特性、空力性能や車両重量などにより加速性能は全く異なりますので、単に”トルクの値が大きいから加速が速い”というわけではありません。
・ヴィッツ
・1.0Lガソリン(「1.0F」他)
→最高出力 51kW〈69PS〉/6,000rpm
→最大トルク 92N・m〈9.4kgf・m〉/4,300rpm
・1.3Lガソリン(「1.3F」他)※2WD車
→最高出力 73kW〈99PS〉/6,000rpm
→最大トルク 121N・m〈12.3kgf・m〉/4,400rpm
・1.5Lガソリン(「GR SPORT」他)※CVT車
→最高出力 80kW〈109PS〉/6,000rpm
→最大トルク 136N・m〈13.9kgf・m〉/4,800rpm
・1.5Lハイブリッド(「HYBRID U」他)
エンジン
→最高出力 54kW〈74PS〉/4,800rpm
→最大トルク 111N・m〈11.3kgf・m〉/3,600~4,400rpm
モーター
→最高出力 45kW〈61.0PS〉
→最大トルク 169N・m〈17.2kgf・m〉
システム最高出力:73kW〈100PS〉
・アクア
・1.5Lハイブリッド(「L」他)
エンジン
→最高出力 54kW〈74PS〉/4,800rpm
→最大トルク 111N・m〈11.3kgf・m〉/3,600~4,400rpm
モーター
→最高出力 45kW〈61.0PS〉
→最大トルク 169N・m〈17.2kgf・m〉
システム最高出力:73kW〈100PS〉
「エンジン性能」を比較すると、ハイブリッド車は両車同じエンジンとモーターを採用しているため、まったく同じです。車両重量もほぼ変わらないため、ほとんど差はないでしょう。
両車の中で走りを楽しむなら、「ヴィッツ」の「GR SPORT」がおすすめです。
居住性(後部座席、ラゲッジスペース)の比較
居住性について、比較していきます。
トヨタ「ヴィッツ」の室内長は1,920mm
トヨタ「アクア」の室内長は2,015mm
上記数値によると、室内長はトヨタ「アクア」の方が広くなっています。
室内高で比較すると、「ヴィッツ」が1,250mm、「アクア」が1,175mmとなっていますので、室内高は「ヴィッツ」の方が高くなっています(※「ヴィッツ」ハイブリッドは1,240mm)。全高が低い「アクア」は、やはり室内高が少し低くなってしまっています。
ですが、両車とも十分広いです。車種によっては、Cセグメント車やSUVなどよりも間違いなく広いですね。
■ラゲッジスペース
ラゲッジスペースについて、比較します。
「ヴィッツ」が278ℓ、「アクア」は305ℓとなっていますので、ラゲッジスペースは「アクア」の方が広いでしょう。
ただ、両車ともに後部座席を倒した際、フラットにできないことは少しネックですね。
居住性とは関係ありませんが、「ヴィッツ」はよくあるアナログメーターですが、「アクア」はデジタルのセンターメーターとなっています。好みの問題ですが、個人的にはアナログメーターの方が好印象です。
車内の質感は、「アクア」の方が良かったように感じました。
安全性能の比較
安全性能について、比較していきます。
下表に各車の安全装備を整理しています。同機能の装備を同行に示しています。
ヴィッツ | アクア |
オートマチックハイビーム | オートマチックハイビーム |
レーンディパーチャーアラート | レーンディパーチャーアラート |
プリクラッシュセーフティ | プリクラッシュセーフティ |
インテリジェントクリアランスソナー(パーキングサポートブレーキ) | インテリジェントクリアランスソナー(パーキングサポートブレーキ) |
ドライブスタートコントロール | ドライブスタートコントロール |
クルーズコントロール | クルーズコントロール |
先行車発進告知機能 | 先行車発進告知機能 |
- | パノラミックビューモニター |
安全機能で比較すると、ほとんど違いはありませんが、2019年7月1日の一部改良により「パノラミックビューモニター」が追加された「アクア」の方が駐車時の安全性能が高いといえるしょう。
ただ、両車ともに他メーカーのコンパクトカーと比較すると、安全装備は少なめであると思います。
例えば、「ノート」の「インテリジェント LI」、「フィット」の「LKAS(車線維持支援システム)」にあたる、車線をカメラで認識して逸脱しない様にステアリングを操作する車線維持支援システムがありません。
また、先行車を検知して、車速を自動調整するアダプティブクルーズコントロールもありません。「ヴィッツ」や「アクア」のクルーズコントロールは設定速度を自動で保つだけの機能です。
同トヨタの「カローラスポーツ」には、スバルのEyeSightなどにも引けを取らない先進の安全装備が設定されています。もちろん価格の問題やいろんな事情があるかと思いますが、できればコンパクトカー(Bセグメント)にも設定してほしいものですね。
価格の比較
価格について、比較します。
ヴィッツのおすすめグレード&価格
トヨタ「ヴィッツ」のおすすめグレードは、シート表皮がスエード調×合成皮革となる特別仕様車「HYBRID F“Amie”」(約204万円)、またはクルーズコントロールや本革巻きステアリングホイールが装備される「HYBRID U」(約212万円)です
最上位グレードの「HYBRID U“Sportyパッケージ”」と迷うところですが、装備差はアルミホイールやリアルーフスポイラーなどで、価格は「HYBRID U」より約15万円も上昇するため、おすすめから外しました。アルミホイールはオプションで装備できるため、問題ありません。
メーカーオプションの「インテリジェントクリアランスソナー」(約3万円)、「カーテンエアバッグ」(約4万円)、「アルミホイール」(約5万円)、「ナビレディセット」(約4万円)、フォグランプ(約1万円)を装備。さらにディーラーオプションのナビ(約15万円)、ETC(約2万円)、バックガイドモニター(約3万円)を装備すると、「HYBRID F“Amie”」は約242万円、「HYBRID U」は約248万円となります。
※上記の価格は税金などの諸費用を足していません。諸費用を足すと+15万円程度の価格になります。
「ヴィッツ」はガソリン車とハイブリッド車のどっちが安い??
「ヴィッツ」はハイブリッド車をおすすめしましたが、ガソリン車なら初期費用がかなり安く購入できます。ハイブリッド車とガソリン車のどちらを購入した方が安くなるのか、計算してみました。
例えば、約151万円の「1.3F」と約204万円の「HYBRID F“Amie”」で比較した場合、1年1万km走行、ガソリン代140円、10年使用した場合で計算すると、両車ともに300万円程度であまり差はありませんでした。
つまり、もっと年間走行距離が多い方は間違いなくハイブリッド車の方が安いですし、半分程度しか乗らない方はガソリン車の方が安くなります。
アクアのおすすめグレード&価格
トヨタ「アクア」のおすすめグレードは、「Crossover」(約210万円)です
理由は、他車にはない最低地上高170mmと、「アクア」で唯一のアルミホイール標準装備グレードであり、本革巻ステアリング、シートが合成皮革+ファブリックなど質感も高くなっています。さらに社用車などでも多い「アクア」なので「Crossover」にすると明らかな違い、魅力を出してくれるからです。
メーカーオプションの「インテリジェントクリアランスソナー」(約3万円)、「カーテンエアバッグ」(約4万円)、「ナビレディパッケージ」(約3万円)、「スマートエントリーパッケージ」(約4万円)を装備。さらにディーラーオプションのナビ(約15万円)、ETC(約2万円)、フォグランプ(約3万円)を装備すると、「Crossover」は約245万円となります。
※上記の価格は税金などの諸費用を足していません。諸費用を足すと+15万円程度の価格になります。
価格比較 結果
上記の価格は税金などの諸費用を足していませんが、値引き額で概ね相殺されるでしょう。
上記金額を比較すると、両車あまり差はありませんでした。
しかし装備内容を考えると、僅かに「アクア」の方がお得である様に感じました。「Crossover」という明らかな違い、魅力を出してくれるメリットも「アクア」にはあります。
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さらに、ガリバーは以下のメリットもあります。
- 修復歴車(事故車、事故歴ありの車)を販売していない
- 納車後、100日以内であれば返品可能
- ディーラーより長い10年保証(走行距離無制限、ハイブリッドカーのバッテリーなども保証)
ガリバーによると、修復歴車の約4割(39.4%)の車で何らかの故障が発生していたため、修復歴車の販売をやめたようです。そんな修復歴車を販売していないので、故障が発生するリスクが低いともいえますね。
特に驚きなのが、100日以内であれば返品可能というところではないでしょうか。これなら、仮に購入した車に問題があった場合や、急に車の使用シーンが大きく変わっても安心ですよね。
その他、ディーラーよりも長い10年保証というのも心強いです。ハイブリッドカーのバッテリーなども保証対象なのでさらに安心です。走行距離が何kmでも保証対象です。
■中古車は早いもの勝ち!非公開在庫もある!
中古車は基本的に1台限りのものですので、良い車も早く問い合せしないと売れてしまう可能性があります。
また、ガリバーでは毎日約500台の車を買取しており、まだネット上で公開されていない車(非公開在庫)もたくさんあります。
ガリバー 公式サイトに登録すれば、自分で検索するだけでは見つけられない”あなたに最適な車”をガリバーが探し出してくれます。さらに「非公開在庫」も優先的に紹介してもらえます。
気になった車、欲しい車がある方はガリバーに登録して探してもらいましょう!
※中古車の販売金額は申込完了ページには表示されません。登録後、ガリバーから電話がかかってくるので、そこで詳しい話を聞いてみましょう。
まとめ
今回は、トヨタ「ヴィッツ ハイブリッド」とトヨタ「アクア」の違いを、徹底比較してみました。
ボディサイズ、燃費性能、エンジン性能、安全性能とかなり似ていた「ヴィッツ」と「アクア」でしたが、個人的には「Crossover」という明らかな違い、魅力を出してくれる「アクア」がおすすめです。
しかし、車を購入する優先順位やこだわりによって、どの車が良いかは変わってくると思います。
あなたが最も欲しいと思った車を購入する様にしてください。
以下の記事で日産「ノート」、トヨタ「アクア」、ホンダ「フィット」、マツダ「デミオ(MAZDA2)」、スズキ「スイフト」を徹底比較していますので、興味のある方は是非ご覧になってください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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