こんにちは!青空ひつじ(♂)です。
今回は、2021年8月5日にフルモデルチェンジ、2022年6月30日にハイブリッド車「e:HEV」が追加された新型ホンダ「シビック(ハッチバック)」にがっつり試乗してきました。
そこで、新型「シビック」を徹底評価!
良かった点や気になった点をご紹介します。
果たして、新型「シビック」はおすすめCセグメントなのか!?
※掲載している新型「シビック」の写真は、「EX」(MT・プレミアムクリスタルブルー・メタリック)、「LX」(CVT・プレミアムクリスタルレッド・メタリック)です。
新型「シビック」のエクステリア(外装)
■EX
■LX
■EX
■LX
■EX
■LX
※「EX」は「フロントロアスカート(クリスタルブラックパール)」、「テールゲートスポイラー」、「ブラックエンブレム」、「ライセンスフレーム(メッキ)」装着車
※「LX」は「ドアバイザー(ステンレスモール)」、「ライセンスフレーム(ベルリナブラック)」装着車
新型「シビック」のエクステリア(外装):デザインと質感
新型「シビック」のエクステリアデザインは、ハニカムパターンのフロントグリルが特徴的です。
先代の10代目「シビック」と比較すると、フロントデザインは全体的に薄く横長になった印象があります。
2022年7月1日に発売された「e:HEV」であれば、フロントグリルが艶のあるグロスブラックとなるため、ガソリン車より質感高くなっています。
サイドは、リアエンドのクーペイメージがさらに強調されており、先代の10代目「シビック セダン」と似た印象を受けました。
ドアミラーは、ガソリン車はカラードとなっているのに対して、「e:HEV」はブラック塗装となっています。
リアは、水平基調なリアコンビネーションランプ、バンパーロア両サイドのメッキ加飾が特徴的です。
ガソリン車のマフラーは、先代同様2本出しとなっていますが、メッキ加飾で隠されている形になっています。
先代の10代目「シビック ハッチバック」はセンターから2本のマフラーが強調されていたことと比較すると、何とも大人しい印象です。
昨今の脱炭素(エコ)を意識してのデザインかもしれませんが、スバル「レヴォーグ」の様にマフラーを強調したデザインを貫いて欲しかったユーザーも多いでしょう。
一方、先代の10代目「シビック」で不評だった前後のダミーダクトは廃止されています。
個人的には、フロントデザインは先代の10代目「シビック」の方が好みですが、サイドリアエンドは新型「シビック」の方が好印象です。
これほどクーペスタイルなハッチバックは新型「シビック」くらいでしょう。
新型「シビック」のエクステリアの質感は、Cセグメントクラス標準といった印象ですが、ガソリン車の各ピラーは無塗装となっている点が非常に気になりました。
この点は先代の10代目「シビック」と比較しても劣ります。
そもそも、下位モデルのホンダ「フィット」や「ヴェゼル」は各ピラーが艶あり塗装となっているのに、上位モデルである新型「シビック」が無塗装というのは、何とも不思議でしょうがありません。
また、エントリーグレードの「LX」ならドアモールディングにシルバーのメッキ加飾が設定されるのに対して、ガソリン車最上位グレードの「EX」はブラックとなっている設定も、ピラー同様何とも不思議です。
その点「e:HEV」であれば、フロントグリル同様、各ピラーが艶のあるグロスブラックとなっていますので、質感高くなっています。
同クラス他車と質感を比較すると、ハイブリッド(e:HEV)車は「レヴォーグ」と、ガソリン車はトヨタ「カローラ」やスバル「インプレッサ」と同等な印象ですが、価格帯を考慮すると、もう少し上質にして欲しかった気もします。
その他、前後のドアは非常に重く、ドアの閉め音は非常に上質でした。
この点は他社Cセグメントと比較しても上質な部類に入ると感じました。
感覚的には、フォルクスワーゲン「ゴルフ8」の様な印象です。
新型「シビック」のエクステリア(外装):「LX」と「EX」の違い
エントリーグレード「LX」とガソリン車最上位グレードの「EX」の違いは、以下のとおりです。
- LEDフォグライト(LX:なし、EX:あり)
- ドアモールディング(LX:シルバー、EX:ブラック)
- 18インチアルミホイール(LX:切削クリア、EX:ダーク切削クリア)
「LX」はLEDフォグライトが設定されていませんが、上の写真のとおり”フタ”となっている箇所が若干艶あり塗装となっているため、設定されていないことによる廉価な印象は抑えられています。
また、LEDヘッドライトが非常に明るいことにより夜間の視認性も問題ないため、LEDフォグライトがないことによるデメリットは、さほど大きくないと考えます。
ドアモールディングについては、エントリーグレードである「LX」の方が僅かに上質な印象です。
アルミホイールについては、切削部が「LX」だとシルバー、「EX」だとブラック(ダーク)になります。
エクステリアにおいて、グレード間の装備差は上記のとおり非常に限定的なため、パッと見ではどちらか分からないレベルになっています。
新型「シビック」のエクステリア(外装):「EX」と「e:HEV」の違い
「EX」と「e:HEV」の違いは、以下のとおりです。
- フロントアッパーグリル(EX:艶なしブラック、e:HEV:グロスブラック)
- ドアモールディング(EX:艶なしブラック、e:HEV:グロスブラック)
- ドアミラー(EX:カラード、e:HEV:ブラック塗装)
- リアバンパーロアガーニッシュ(EX:メッキ加飾、e:HEV:艶なしブラック)
何と言っても、最大の違いはガソリン車(LX・EX)だと艶なしブラックとなっているフロントグリルと各ピラーが「e:HEV」だと艶のあるグロスブラック塗装となる点でしょう。
ガソリン車は同クラス他車と比較して、上記の点で質感的に劣る印象がありましたので、大きく改善された形になります。
ただ、価格帯を考慮すれば、ガソリン車も含めて、全車グロスブラックにして欲しいと、個人的には考えてしまいます。
その他、ドアミラーがブラック塗装となる点も「e:HEV」の大きな特徴です。
上記のとおり、質感面で最も上質な「e:HEV」ですが、他グレードだと両サイドにあるリアバンパーロアのメッキ加飾がなくなりますので、その点で質感は僅かに低下する印象です。
新型「シビック」のインテリア(内装)
■EX
■LX
■EX
■LX
■EX
■LX
新型「シビック」のインテリア(内装):デザインと質感
新型「シビック」のインテリアデザインは、センターから助手席側に伸びたパンチングメタルのエアコンアウトレットが特徴的です。
先代の10代目「シビック」で不評だった7インチのナビは、コネクティッドサービスHonda CONNECTも使用できる9インチのディスプレイに変更され、標準装備されています。
メーターはデジタルグラフィックメーターとなっており、「LX」は7インチ、上位グレードの「EX」と「e:HEV」なら10.2インチと大型ディスプレイとなっています。
充電設備は、「EX」や「e:HEV」ならワイヤレス充電器が標準装備されており、フロントコンソールにスマホ連携用のUSB端子1つ、2.5Aの充電用USB端子1つの計2つが装備されています。
リア用の充電設備がない点は、他社Cセグメントと比較すると劣ります。
その他、ガソリンMT車とガソリンCVT車、及びハイブリッド(e:HEV)車でシフトノブ(セレクトレバー・エレクトリックギアセレクター)周辺のデザイン、ドリンクホルダーの位置が異なります。
新型「シビック」のインテリアの質感は、助手席前やエアコンアウトレット周辺、ステアリングホイール、ドアトリムなど各所にブラック艶あり加飾が施されているため上質で、ヘリンボーンブラックのセンターコンソールガーニッシュも特徴的かつ非常に上質です。
シート表皮は、エントリーグレード「LX」からプライムスムース×ファブリックとなっているため、上質です。
「EX」や「e:HEV」なら、革(プライムスムース)部分が「LX」より多く、座面部分は手触りの良い上質なウルトラスエードとなっているため、さらに上質になっています。
また、アクセルペダルとブレーキペダルは標準でステンレス製スポーツペダルとなっており、インサイドドアハンドルもオシャレで上質な印象です。
スピーカーは、エントリーグレードの「LX」でも8スピーカーとなっており、「EX」や「e:HEV」ならBOSEプレミアムサウンドシステムが標準装備されているため、音響システムも「MAZDA3(マツダ3)」と並ぶほど上質になっています。
上記のとおり、新型「シビック」のインテリアはシンプルかつ上質になっており、先代の10代目「シビック」からの最大の変更点ともいえます。
他社Cセグメントと比較しても、「MAZDA3(マツダ3)」や「レヴォーグ」の上位グレードに匹敵する質感だと感じました。
新型「シビック」のインテリア(内装):「LX」と「EX」の違い
エントリーグレード「LX」とガソリン車最上位グレードの「EX」の違いは、以下のとおりです。
- シート表皮(LX:プライムスムース×ファブリック、EX:プライムスムース×ウルトラスエード)
- 運転席8ウェイ&助手席4ウェイパワーシート(LX:なし、EX:あり)
- デジタルグラフィックメーター(LX:7インチ、EX:10.2インチ)
- スピーカー(LX:8スピーカー、EX:BOSEプレミアムサウンドシステム[12スピーカー])
- エアコン プラズマクラスター技術(LX:なし、EX:あり)
- ワイヤレス充電器(LX:なし、EX:あり)
- リアドアトリム加飾(LX:なし、EX:あり)
- ドアライニングセンターパネル(LX:?、EX:プライムスムース)
- パワーウィンドウスイッチ(LX:無塗装樹脂、EX:ヘリボーンブラック)
- メーターバイザー(LX:加飾なし、EX:シルバー加飾)
- ルームミラー(LX:手動防眩、EX:自動防眩)
- リアベンチレーション(LX:なし、EX:あり)
- フロントドアランニング&フットのLEDランプ(LX:なし、EX:あり)
上記のとおり、エクステリアと比較すると装備差が多くなっています。
ただし、パワーシート、スピーカー、プラズマクラスター、ワイヤレス充電器、自動防眩ルームミラーなどは、なくても問題ないと考えるユーザーも多いでしょう。
グレード間の最大の違いは、シート表皮、メーター、そしてドアアームレスト周辺加飾です。
シート表皮は前述のとおり「LX」でも比較的質感高いため、問題ないと感じる方も多いかと思いますし、逆にファブリックの方が良いと考えるユーザーも多いでしょう。
しかし、ドアアームレスト付近の質感は「LX」と「EX」及び「e:HEV」で全く異なります。
「LX」は、フロントパワーウィンドウスイッチパネルが無塗装樹脂となっているため、感覚的にはトヨタ「ヤリス」の様な質感です。
さらに、リアドアトリムは艶ありブラック加飾もないため、より廉価な印象になります。
※「EX」・「e:HEV」はフロント、リアともに艶ありブラック加飾が設定
新型「シビック」のインテリアは、前述のとおり非常に質感高くなっているだけに、「LX」だとドアアームレスト付近の質感の低さが目立ってしまうのです。
価格差を考慮すれば妥協できなくもないかと思いますが、気になる方は「EX」または「e:HEV」を選択した方が無難でしょう。
少なくとも筆者は非常に気になりました。
上記のほか、「LX」はセンターコンソールボックス裏のリアベンチレーションがないため、物寂しい感じがします。
リアベンチレーションがないため後部座席がなかなか涼しくならない、ということはありませんが、リアベンチレーションがあることにより“より早く涼しくなり”、“より快適な後部座席となる”ことは間違いありません。
そのため、できれば付けたい装備の1つだと考えます。
他社Cセグメントだと「レヴォーグ」や「ゴルフ8」など、価格帯の高い一部車種にしかリアベンチレーションは装備されていないため、新型「シビック」の魅力の1つだといえるでしょう。
新型「シビック」のインテリア(内装):「EX」と「e:HEV」の違い
「EX」と「e:HEV」の違いは、以下のとおりです。
- 先読みエコアシスト(EX:なし、e:HEV:あり)
- ドライブモード[INDIVIDUAL(インディビジュアル)モード](EX:なし、e:HEV:あり)
- デジタルグラフィックメーター(EX:ガソリン専用、e:HEV:ハイブリッド専用)
- アクティブノイズコントロール(EX:なし、e:HEV:あり)
- アクティブサウンドコントロール(EX:なし、e:HEV:あり)
- エアコン用フル電動コンプレッサー(EX:なし、e:HEV:あり)
- PTCヒーター(EX:なし、e:HEV:あり)
- セレクトレバー/シフトノブ(EX:アナログ、e:HEV:エレクトリックギアセレクター)
- パドルシフト(EX:パドルシフト、e:HEV:減速セレクター)
上記のとおり、インテリア(内装)の見た目部分ではメーターとセレクトレバーが最大の違いとなります。
メーターは、タコメーターが表示されるガソリン車に対して、ハイブリッド(e:HEV)車はパワーメーターが表示されます。
この点は好みによってわかれますが、個人的にはタコメーターが表示されるガソリン車の方が好みです。
そして、最も大きく異なるのがセレクトレバーでしょう。
「e:HEV」は、「ステップワゴン」など上位モデルと同じく、ボタンだけでギア操作を行うエレクトリックギアセレクターが採用されています。
ホンダの同じハイブリッド(e:HEV)車でも、ホンダ「フィット」や「ヴェゼル」は従来のガソリン車と同じセレクトレバーが採用されていますので、“上位モデルにはエレクトリックギアセレクター”となっているのでしょう。
最初こそ、操作に戸惑いはあるかと思いますが、慣れれば邪魔にならないという点ではメリットだといえます。
ただ、クルマ好きとしては従来のセレクトレバーの方が好印象ですし、操作ミスが起きにくいという点では従来のセレクトレバーが勝るでしょう。
その他「e:HEV」には、ナビによるルート案内時に回生ブレーキによる充電量を先読みして効率良くEV走行を行う「先読みエコアシスト」、パワートレイン・ステアリング・メーターを個別に設定できる「INDIVIDUAL(インディビジュアル)モード」、減速力を高めることができる「減速セレクター」、などが設定されています。
上記の中でも、パドルシフトが大きな違いになるかと考えます。
減速セレクターは、あくまで減速時にしか使用できない点と、減速力がパドルシフトに比べて弱い点が気になります。
好みの問題かと思いますが、クルマ好きとしては従来のセレクトレバーの方が好印象です。
新型「シビック」のインテリア(内装):後部座席の広さ
■EX
■LX
新型「シビック」のボディサイズ・室内の広さは、以下のとおりです。
■ボディサイズ
- 新型「シビック」全長:4,550mm、全幅:1,800mm、全高:1,415mm、ホイールベース:2,735mm
- 先代「シビック」全長:4,520mm、全幅:1,800mm、全高:1,435mm、ホイールベース:2,700mm
■室内サイズ
- 新型「シビック」室内長:1,915mm、室内幅:1,545mm、室内高:1,145mm
- 先代「シビック」室内長:1,910mm、室内幅:1,465mm、室内高:1,160mm
上記のとおり、ボディサイズは先代の10代目「シビック」より全長が30mm、ホイールベースが35mm伸びています。一方で全高は20mm低くなっています。
それに伴い、室内長は5mm長く、室内高は15mm低くなっています。
全幅に変更はありませんが、室内幅は80mmも広くなっており、先代「シビック セダン」の1,525mmより20mm広くなっています。
後部座席の足元スペースは先代の10代目「シビック」より35mm拡大されており、試乗してみた印象としても後部座席足元スペースが非常に広いことに驚きました。
170cm程度のドライバーが前席に座った場合、後部座席の足元スペースは拳3個分は優にあります
「カローラ」や「MAZDA3(マツダ3)」よりも拳1個分以上広い印象で、「レヴォーグ」よりも間違いなく広いでしょう。
頭上スペースは数値的に先代より低くなっていますが、十分ゆとりがあります。
後部座席の広さは、Cセグメントでトップクラスの広さを誇る「インプレッサ」と同程度の広さだと感じました。
また、後部座席シートの座り心地も非常に優れています。
室内幅が他社Cセグメントと比較してもかなり広く、中央部分の座面が比較的低くなっているため、3人乗っても快適に乗車できます。
上記のとおり、新型「シビック」の後部座席は非常に広く、快適になっているため、ファミリカー向けにも非常におすすめのCセグメントだといえるでしょう。
この後部座席の広さや快適さが、新型「シビック」の最大の魅力の1つとなっています。
新型「シビック」のインテリア(内装):荷室(ラゲッジスペース)の広さ
新型「シビック」の荷室(ラゲッジスペース)の広さを、先代の10代目「シビック」と比較してみましょう。
- 新型「シビック」:452ℓ(「EX」は446ℓ、「e:HEV」は404ℓ)
- 先代「シビック」:420ℓ
グレードによって若干の差はあるものの、先代の10代目「シビック」より最大32ℓも広くなっていることがわかります。
先代にはなかった42ℓの大容量アンダーボックスが設定されたことが、最大の要因です。
上の写真のとおり、かなり深く、広くなっているため、工具などの小物を格納するのに便利です。
また、テールゲートのインナーハンドルが通常の順手用だけでなく逆手用も設置されているため、車中泊の際など車内からもテールゲートを閉められる様になっています。
地味ながら非常に便利です。
先代同様、他社Cセグメントには設定例が少ない巻き取り型のカーゴエリアカバー、拡張カーゴエリアカバーが標準装備されていることも特徴的です。
ちなみに、テールゲートは先代と異なり樹脂製となっています。
そのため、マグネットステッカーなどは貼り付けることができません。
この点は、「カローラ」も同様ですね。
また、残念ながら先代では標準装備されていたジャッキやホイールナットレンチは装備から省かれています。
昨今の新型車の多くがジャッキ等の装備が省かれている傾向にあり、同様の対応となっています。
他社Cセグメントとラゲッジスペースを比較すると、容量が561ℓあり、肘で開けられる「ハンズフリーオープンパワーリヤゲート」が設定されている「レヴォーグ」よりは、広さや使い勝手の面で劣ることになるでしょう。
ただ、その他の車種と比較すると、「カローラツーリング」が392ℓ、「インプレッサスポーツ」が385ℓ(e-BOXER搭載車は340ℓ)、「ゴルフ8」が380ℓ、「MAZDA3(マツダ3)」が358ℓとなっていますので、新型「シビック」のラゲッジスペースが最も広ことが分かります。
広く、使い勝手の良いラゲッジスペースを備えていることも、新型「シビック」の大きな魅力の1つです。
その他収納装備だと、グローブボックスやセンターポケットが照明付きとなっていることも特徴的で、夜間でも取り出しやすくなっています。
新型「シビック」の走行性能
新型「シビック」の運転のしやすさ
新型「シビック」は、先代の10代目「シビック」よりAピラーの付け根を後退させ、フロントフェンダー後端の高さを下げることで、視界性能が向上しています。
そのため、車幅の感覚をつかみやすく、先代より運転しやすくなっています。
全幅は1,800mmと全く同じですが、少し小さくなった印象すら感じました。
後側方の視界についても、先代にはなかったリアクオーターガラスが追加されたことにより、改善されています。
上記のとおり、新型「シビック」は運転しやすくなったため、比較的大きい全幅が気にならなくなったと感じました。
新型「シビック」だけでなく、「フィット」や「ヴェゼル」もフルモデルチェンジにより運転のしやすさが大きく向上しており、昨今のホンダの新型車は運転のしやすさにこだわっている様に感じます。
新型「シビック」の加速性能
新型「シビック」のガソリン車は、先代の10代目「シビック」と同じL15C型の1.5Lターボガソリンエンジンを搭載していますが、MT車はより低回転域から最大トルクが発生するように改良されており、CVT車は先代より最大トルクが20N・m向上しています。
ハイブリッド(e:HEV)車のエンジンは、2022年5月にフルモデルチェンジが行われたホンダ「ステップワゴン」の2.0Lエンジンとは異なり、直噴システムを備えたLFC型の高トルクエンジンを採用、モーターは「ステップワゴン」と同じH4型モーターを採用しています。
では、エンジン性能を先代の10代目「シビック」、同Cセグメントの「レヴォーグ」と比較してみましょう。
・新型シビック
・1.5Lターボ
→最高出力 134kW〈182PS〉/6,000rpm
→最大トルク 240N・m〈24.5kgf・m〉/1,700~4,500rpm
・2.0Lハイブリッド(e:HEV)
エンジン
→最高出力 104kW〈141PS〉/6,000rpm
→最大トルク 182N・m〈18.6kgf・m〉/4,500rpm
モーター
→最高出力 135kW〈184PS〉/5,000~6,000rpm
→最大トルク 315N・m〈32.1kgf・m〉/0~2,000rpm
・先代シビック
・1.5Lガソリン(CVT車)
→最高出力 134kW〈182PS〉/6,000rpm
→最大トルク 220N・m〈22.4kgf・m〉/1,700~5,500rpm
・1.5Lガソリン(MT車)
→最高出力 134kW〈182PS〉/5,500rpm
→最大トルク 240N・m〈24.5kgf・m〉/1,900~5,000rpm
・レヴォーグ
・1.8Lターボ
→最高出力 130kW〈177PS〉/5,200~5,600rpm
→最大トルク 300N・m〈30.6kgf・m〉/1,600~3,600rpm
軽くアクセルを踏み込んだ瞬間から発揮される加速性能は相変わらずで、「インプレッサ」・「MAZDA3(マツダ3)」・「カローラ」などとは比べ物にならないくらい圧倒的に優れています。
好みはあると思いますが、エンジンサウンドも非常に特徴的です。
ガソリン車とハイブリッド(e:HEV)車を比較すると、一般道(60km/h程度まで)だとそこまで加速性能は大きく変わらないものの、“走りの楽しさ”という点では間違いなく1.5Lターボ車が勝ると考えます。
ただ、100km/h以上となると2.0Lエンジンを搭載しているハイブリッド(e:HEV)車の方が加速の伸びは良くなっています。
あくまで参考値ですが、0-100km/h加速は、1.5Lターボ車が7秒中盤、2.0Lハイブリッド(e:HEV)車が7秒前半と、僅差です。
上記のとおり、加速性能が優れた新型「シビック」ですが、先代の10代目「シビック」で感じた鋭い加速性能はそれほど感じられなかったというのが正直な感想です。
乗車人員や試乗コースが異なるためフェアではない可能性もありますが、少し加速が抑えられた様な印象すら感じました。
半年程前に試乗した「レヴォーグ」と比較しても、僅かに劣る印象です。
「シビック」といえば最大の売りは“走り”だと考えており、先代の10代目「シビック」は一踏み惚れしてしまう程、その優れた加速性能に感動したものです。
それだけに、少し残念でした。
新型「シビック」の乗り心地
新型「シビック」の乗り心地は、比較的なめらかで凹凸をキレイにいなしてくれる印象です。
吸遮音材の配置の最適化や、ノイズリデューシングホイールの採用、エンジンやサスペンションなどの取り付け部の剛性強化などにより、静粛性も向上しています。
車体のねじり剛性は19%向上され、直進性と旋回時の走行安定性も向上しています。
上記のとおり、先代の10代目「シビック ハッチバック」より乗り心地や静粛性は向上していますが、先代「シビック セダン」と比較すると、乗り心地は若干硬い印象を受けました。
先代の10代目「シビック セダン」の乗り心地は、他社Cセグメントと比較しても圧倒的な性能となっており、加速性能と同様、非常に感動したものです。
コンフォートなセダンに対して、スポーティなハッチバックという性質上の違いはあるかと思いますが、それにしても乗り心地は大きく異なります。
他社Cセグメントと乗り心地を比較すると、「カローラ」や「レヴォーグ」、「ゴルフ8」より劣るでしょう。
新型「シビック」の燃費性能
新型「シビック」の燃費性能を、先代の10代目「シビック」、同Cセグメントの「レヴォーグ」と比較してみましょう。
・新型シビック
・1.5Lターボ
→16.3km/L(WLTCモード)
→12.80km/L(e燃費より)
・2.0Lハイブリッド(e:HEV)
→24.2km/L(WLTCモード)
→-km/L(e燃費より)
・先代シビック
・1.5Lターボ
→16.4km/L(WLTCモード)
→14.58km/L(e燃費より)
・レヴォーグ
・1.8Lターボ ※GT、GT EX
→13.7km/L(WLTCモード)
→10.88km/L(e燃費より)
上記のとおり、新型「シビック」のガソリン車は、先代の10代目「シビック」より僅か0.1km/L低下していますが、実燃費では大きな差はないでしょう。
「レヴォーグ」とは排気量の違いはあるものの、燃費性能は新型「シビック」が圧倒的に優れていることがわかります。
「レヴォーグ」の使用燃料はレギュラーですが、実燃費差が3.0km/L程度ありますので、維持費は年1.5万円以上新型「シビック」の方が安くなるでしょう。
※年間走行距離8,000km、レギュラー140円、ハイオク150円
「インプレッサ」のe-BOXER搭載車の燃費性能が15.2km/L(WLTCモード)となっていますので、マイルドハイブリッドシステム搭載車の「インプレッサ」より新型「シビック」の燃費性能が優れていることになります。
ただし、維持費は使用燃料(レギュラー or ハイオク)の価格差から、大きな違いはないでしょう。
「MAZDA3(マツダ3)」の1.5Lガソリン車と比較すると、WLTCモードで16.6km/Lとなっていますので、僅かに劣ります。
一方のハイブリッド(e:HEV)車は、トヨタ「カローラ」シリーズのハイブリッド車に近い燃費性能となっており、実燃費でも20.0km/Lを超えることは難しくないでしょう。
※カローラ(最上位グレード)の燃費性能(WLTCモード)は25.6km/L
使用環境によって異なりますが、ガソリン車の実燃費は12.0km/L~13.0km/L前後となるため、ハイブリッド(e:HEV)車の方が8.0km/L程度優れています。
しかも、ハイブリッド(e:HEV)車は使用燃料がレギュラーとなっているため、ハイオクとなっているガソリン車より維持費は間違いなく安くなります。
ガソリン車は自動車税が年5,500円安くなるメリットがあるものの、年間走行距離8,000km、レギュラー140円、ハイオク150円で計算すると、年3.5万円程度もハイブリッド(e:HEV)車の方が安くなります。
そのため、ガソリン代の価格や走行距離が上記より多い(高い)場合、諸費用の減税を含めた「EX」との約30万円の価格差を回収できる可能性が高くなります。
新型「シビック」の燃費性能をまとめると、ガソリン車もハイブリッド車も他社より僅かに劣るといった形です。
これは新型「シビック」に限った話ではありませんが、昨今のホンダ車は燃費では中々勝てない状況が続いています。
新型「シビック」の安全性能
新型「シビック」の安全性能は!?
次は、新型「シビック」の安全性能を、先代の10代目「シビック」と比較してみましょう。
新型シビック | 先代シビック |
衝突軽減ブレーキ(CMBS) | 衝突軽減ブレーキ(CMBS) |
誤発進、後方誤発進抑制機能 | - |
近距離衝突軽減ブレーキ | - |
歩行者事故低減ステアリング | 歩行者事故低減ステアリング |
路外逸脱抑制機能 | 路外逸脱抑制機能 |
渋滞追従機能付アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC) | 渋滞追従機能付アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC) |
車線維持支援システム(LKAS) | 車線維持支援システム(LKAS) |
トラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能) | - |
先行車発進お知らせ機能 | 先行車発進お知らせ機能 |
標識認識機能 | 標識認識機能 |
オートハイビーム | オートハイビーム |
アダプティブドライビングビーム | - |
LEDアクティブコーナリングライト | - |
パーキングセンサーシステム | ※ディーラーオプション「パーキングセンサー」 |
ブラインドスポットインフォメーション | ※ディーラーオプション「リアカメラ de あんしんプラス3」 |
後退出庫サポート | ※ディーラーオプション「リアカメラ de あんしんプラス3」 |
ドライバー注意力モニター | - |
エアバッグ(サイド、カーテン、ニー) | エアバッグ(サイド、カーテン) |
自動防眩ルームミラー | 自動防眩ルームミラー |
- | フロントカメラシステム ※ディーラーオプション |
※「誤発進・後方誤発進抑制機能」、ACCの渋滞追従機能、「トラフィックジャムアシスト」はCVT車のみ
上記のとおり、先代の10代目「シビック」には搭載されていなかった各種先進装備が新型「シビック」には搭載されているため、安全性能は新型「シビック」の方が圧倒的に優れているでしょう。
まず、安全性能の中心となる自動ブレーキですが、フロントカメラが水平画角が広いフロントワイドビューカメラに変更されたことなどにより、自転車や右折時の対向車を検知できる様になっています。
そして、新型「シビック」の安全性能で最も先進的な装備となるのが「トラフィックジャムアシスト」です。
先代にも65km/h以上の高速域においては車線中央を維持するようにステアリングアシストを行ってくれる「車線維持支援システム(LKAS)」が搭載されていましたが、「トラフィックジャムアシスト」は65km/h以下の低速域でもステアリングアシストを行ってくれる機能となっています。
つまり、「車線維持支援システム(LKAS)」と「トラフィックジャムアシスト」により、0~120km/hの幅広い車速域で車線維持支援システムが作動する様になったわけです。
ちなみに、「トラフィックジャムアシスト」が最初に搭載されたのはホンダ「レジェンド」で、新型「シビック」と「レジェンド」以外には搭載されていない先進システムとなっています。
これまで他社と比較すると車線維持支援システムでは遅れをとっていたホンダですが、ここに来て追いついた形になります。
また、他社の多くはアダプティブクルーズコントロール使用時にしか使用できない車線維持支援システムですが、ホンダの車線維持支援システムはアダプティブクルーズコントロールを使用していない時でも動作可能となっている点が特徴的です。
そのため、アクセルとブレーキ操作は自分で、ステアリング制御はシステムで、という使い方が可能になっています。
また、先代にはなかった以下の機能が追加されています。
- 10km/h以下の低速時に壁などの障害物との衝突を防ぐ前後の自動ブレーキ
- 10km/h以下の低速時に壁などの障害物との衝突を防ぐ前後の誤発進抑制機能
- 先行車や対向車の部分的に遮光する先進ライト(アダプティブドライビングビーム)
- ハンドル操作などと連動しヘッドライトの内側(または外側)を照射するコーナリングライト
- ステアリング操作によってドライバーの居眠り運転などを警告する機能(ドライバー注意力モニター)
- ドライバーの膝部を保護するニーエアバッグ
「マルチビューカメラシステム」などの車両周辺カメラを除き、ホンダセンシングが全て搭載されているのは2022年時点では新型「シビック」と「ステップワゴン」だけとなっています。
そのため、ホンダ車の中で新型「シビック」と「ステップワゴン」が最も先進安全装備が豊富に設定されているといえるでしょう。
上記のとおり、安全性能が先代より大きく向上したことは間違いありませんが、フロントカメラシステムが設定できなくなった点は少し気になります。
フロントやサイドなど車両の死角となる部分をカメラで確認する機能を一切搭載できないのは他車だと「カローラ」くらいで、フロントカメラはホンダ車の多くに搭載できる様になっています。
なぜか今回のフルモデルチェンジで設定できない様になってしまいましたので、車両周辺カメラを設定したいと考えていたユーザーにとっては欠点だといえるでしょう。
他社Cセグメントと比較すると、「インプレッサ」・「MAZDA3(マツダ3)」・「カローラ」とは車両周辺カメラや後退時に接近する車両に対する自動ブレーキなど、一部機能の有無はありますが大きな違いはありません。
ただ、「レヴォーグ」と比較した場合は、圧倒的に劣る形になります。
「レヴォーグ」には、右左折時の対向車・歩行者・自転車に対しても作動する自動ブレーキ、出会い頭車両に対しても作動する自動ブレーキ、青信号お知らせ機能、0 km/h~約50 km/hで走行中に使用できる渋滞時ハンズオフアシスト、方向指示器のレバーで車線変更を行えるアクティブレーンチェンジアシスト、カーブやETC付近でACCの速度を自動的に減速させるカーブ前・料金所前速度制御、急病時に自車を自動停車させるドライバー異常時対応システムなど、先進安全装備が豊富に搭載されており、その安全性能は2021年時点でトップの性能となっています。
「レヴォーグ」と比較すれば大きく劣る安全性能ですが、その他のCセグメントとの差は大きく縮まったため、先代では欠点だった安全性能は欠点ではなくなったといえるでしょう。
上記の他、他社と比較するとオートブレーキホールド機能が便利です。
他社のオートブレーキホールド機能は後退時も機能が維持されますが、ホンダのオートブレーキホールド機能はシフトをR(リバース)に入れると、自動的に解除される様になっています。
後退時はクリープ現象を利用して駐車される方が多いかと思いますが、オートブレーキホールド機能が作動しているとブレーキペダルを踏む度に停車してしまうため、非常に煩わしいのです。
そのため、ホンダのオートブレーキホールド機能は他社より使い勝手が良いといえるでしょう。
新型「シビック」のコネクティッドサービスは必要!?
新型「シビック」は、先代の10代目「シビック」にはなかったコネクティッドサービス「Honda CONNECT」が使用できる様になっており、サービスの内容は最新のものとなっています。
主なサービスは、以下のとおりです。
- Honda デジタルキー
- 自動地図更新サービス
- 車内Wi-Fi
- Honda リモート操作(エアコン操作、ドアロック確認及び操作)
- 緊急サポートセンター
- Honda ALSOK駆けつけサービス
上記の中でも「Honda デジタルキー」は他社に採用例の少ない先進機能となっており、いわゆるスマホが鍵になるサービスです。
スマホでクルマのドアロック操作や解除だけでなく、エンジン始動も可能となっています。
車内Wi-Fiは、1GBで330円となっていますので、低価格から使用できるメリットがあります。
逆に、大容量の使用を考えている方にとっては容量無制限となっている日産の「docomo in Car Connect」の方が安くなるでしょう。
上記の他、スマホでドアロックの確認や操作・エアコン操作が行えるリモート操作が便利です。
また、急病時やあおり運転などの際に安心な緊急サポートセンター、車両の盗難時などに安心なALSOK駆けつけサービスなどは安全性に寄与するため、安全装備の一部といえるでしょう。
気になるのは料金で、申し込みから1年間はタダですが、2年目からは緊急サポートセンターやリモート操作、自動地図更新などの基本サービスは月550円、ALSOK駆けつけサービス、アプリ、デジタルキー、車内Wi-Fiはそれぞれ各330円となっており、全て使用すると年間22,440円もかかります。
基本サービスだけでも年間6,600円かかるため、基本サービスは5年間無料で6年目以降も年3,630円と安いトヨタのコネクティッドサービスと比較すると割高です。
価格ではトヨタに、サービスの豊富さでは日産に負けているため、コネクティッドサービスでは他社に遅れを取っている状況といえるでしょう。
新型「シビック」にコネクティッドサービスが必要かどうかは、無料期間中(1年間)で個別に判断ということになるかと思いますが、”もしも”に備えるため保険的に考えるなら緊急サポートセンターが使用できる基本サービスは必要かと考えます。
さらに、ALSOK駆けつけサービスも付けておくと、盗難の際にも安心といえます。
ただし、上記だけでも年間10,560円となりますので、価格が高すぎると感じる方は基本サービスだけ更新するのも手かと思います。
新型「シビック」のおすすめグレード・オプション、見積額
新型「シビック」のおすすめグレード
ここからは、新型「シビック」のおすすめグレードを検証してみましょう。
新型「シビック」のグレード間の違いを、改めてまとめてみました。
■エクステリア
- LEDフォグライト(LX:なし、EX:あり、e:HEV:あり)
- フロントアッパーグリル(LX:艶なしブラック、EX:艶なしブラック、e:HEV:グロスブラック)
- ドアミラー(LX:カラード、EX:カラード、e:HEV:ブラック塗装)
- ドアモールディング(LX:シルバー、EX:ブラック、e:HEV:グロスブラック)
- リアバンパーロアガーニッシュ(LX:メッキ加飾、EX:メッキ加飾、e:HEV:艶なしブラック)
- 18インチアルミホイール(LX:切削クリア、EX:ダーク切削クリア、e:HEV:ダーク切削クリア)
■インテリア
- シート表皮(LX:プライムスムース×ファブリック、EX:プライムスムース×ウルトラスエード、e:HEV:プライムスムース×ウルトラスエード)
- 運転席8ウェイ&助手席4ウェイパワーシート(LX:なし、EX:あり、e:HEV:あり)
- デジタルグラフィックメーター(LX:7インチ、EX:10.2インチ、e:HEV:10.2インチ)
- スピーカー(LX:8スピーカー、EX:BOSEプレミアムサウンドシステム[12スピーカー])
- エアコン プラズマクラスター技術(LX:なし、EX:あり、e:HEV:あり)
- ワイヤレス充電器(LX:なし、EX:あり、e:HEV:あり)
- リアドアトリム加飾(LX:なし、EX:あり、e:HEV:あり)
- ドアライニングセンターパネル(LX:?、EX:プライムスムース、e:HEV:プライムスムース)
- パワーウィンドウスイッチ(LX:無塗装樹脂、EX:ヘリボーンブラック、e:HEV:ヘリボーンブラック)
- メーターバイザー(LX:加飾なし、EX:シルバー加飾、e:HEV:シルバー加飾)
- ルームミラー(LX:手動防眩、EX:自動防眩、e:HEV:自動防眩)
- リアベンチレーション(LX:なし、EX:あり、e:HEV:あり)
- フロントドアランニング&フットのLEDランプ(LX:なし、EX:あり、e:HEV:あり)
- 先読みエコアシスト(LX:なし、EX:なし、e:HEV:あり)
- ドライブモード[INDIVIDUAL(インディビジュアル)モード](LX:なし、EX:なし、e:HEV:あり)
- アクティブノイズコントロール(LX:なし、EX:なし、e:HEV:あり)
- アクティブサウンドコントロール(LX:なし、EX:なし、e:HEV:あり)
- エアコン用フル電動コンプレッサー(LX:なし、EX:なし、e:HEV:あり)
- PTCヒーター(LX:なし、EX:なし、e:HEV:あり)
- セレクトレバー/シフトノブ(LX:アナログ、EX:アナログ、e:HEV:エレクトリックギアセレクター)
- パドルシフト(LX:パドルシフト、EX:パドルシフト、e:HEV:減速セレクター)
■安全装備
- アダプティブドライビングビーム(LX:なし、EX:あり、e:HEV:あり)
- LEDアクティブコーナリングライト(LX:なし、EX:あり、e:HEV:あり)
■価格
- LX:約319万円、EX:約354万円(価格差 約35万円)
- EX:約354万円、e:HEV:約394万円(価格差 約40万円)
ガソリン車のエクステリアの違いは非常に限定的となっており、安全装備も「EX」の方が夜間の視認性を高める装備が設定されているものの、基本的な装備は変わらないため、安全性能が大きく変わるわけではありません。
ガソリン車グレードの最大の違いは、シート表皮、メーター、そしてドアアームレスト周辺加飾です。
特に、ドアアームレスト付近の質感は「LX」と「EX」で全く異なります。
そのため、室内の質感が少しでも気になる方は「EX」を、気にならない方は「LX」がおすすめです。
一方、「e:HEV」とガソリン車の最大の違いはエクステリアです。
「e:HEV」の場合、各ピラーが艶あり塗装となることで、特にサイドから見た質感が大きく上昇します。
インテリアの質感は「EX」と「e:HEV」で差はないものの、エレクトリックギアセレクターの操作性やパドルシフトの有無、そして走りや燃費性能が大きく異なるため、初期費用が高いものの、上質さや静粛性、維持費を重視する方には「e:HEV」がおすすめです。
「EX」と比較した場合、諸費用や維持費の安さから、価格差を回収できる可能性も十分あるでしょう。
オプションを設定してもグレード間の価格差に変更はないため、少しでもお得に購入したい方は「LX」がおすすめです。
燃費性能の優れた「e:HEV」でも、「EX」との価格差を回収できる見込みはあるものの、「LX」との60万円以上ある価格差を回収するのは難しいでしょう。
そのため、アダプティブドライビングビームやLEDアクティブコーナリングライトなどの安全装備、パワーシートやBOSEサウンドシステムなどの快適装備はないものの、「LX」が最もお得に新型「シビック」を購入できると考えます。
新型「シビック」のおすすめオプション
次は、新型「シビック」のおすすめオプションについて、考えてみましょう。
新型「シビック」はメーカーオプション設定が一切なく、ナビゲーションやETC車載器なども標準装備されているため、絶対に必要なオプションはないといっても過言はありません。
純正マットが約5万円と比較的高価なため、マットすら社外品で良い場合は本当に“オプションなし”となります。
フロントロアスカート(クリスタルブラック・パール)
まずは、「フロントロアスカート(クリスタルブラック・パール)」がおすすめです。
前述(エクステリアの項)の写真のとおり、フロントロアに艶ありブラックの加飾が追加されるため、見た目もオシャレで質感も向上します。
分かる人には分かるオシャレなオプションとなっています。
価格は49,500円となっています。
テールゲートスポイラー
次は、「テールゲートスポイラー」です。
前述(エクステリアの項)の写真のとおり、カッコいいテールゲートスポイラー。
「シビック タイプR」や「WRX」などのスポーツカーが好きな方には非常におすすめです。
ベース部が艶のあるベルリナブラックとなっているため、質感も向上します。
価格は44,000円となっています。
ドアバイザー(ステンレスモールタイプ)※「LX」の場合
最後は、「ドアバイザー(ステンレスモールタイプ)」です。
通常、筆者は見た目が損なわれるためドアバイザー否定派なのですが、新型「シビック」の場合は別です。
特に「LX」にステンレスモールタイプのドアバイザーを装着した場合は、前述(エクステリアの項)の写真のとおり質感や見栄えも保持しつつ、ドアバイザーの利便性も付加できるため、非常におすすめです。
価格は30,800円となっています。
新型「シビック」の見積額
最後は、新型「シビック」の見積額をご紹介します。
- 「LX」約328万円
- 「EX」約364万円
- 「e:HEV」約391万円
上記は、何れもオプションにマットを設定、諸費用を含んだ価格です。
値引き額は20万円程度でした。
点検パックは毎年点検代を払うよりお得なため付けるべきかと思いますが、点検パックの価格は”先に払っているだけ”なため、上記の価格からは抜いています。
他社Cセグメントと比較すると、「MAZDA3(マツダ3)」の「X PROACTIVE Touring Selection」、「レヴォーグ」の「GT EX」や「GT-H EX」と同価格帯となっています。
「インプレッサ」なら最上位グレードの「STI Sport」、「MAZDA3(マツダ3)」なら「XD PROACTIVE Touring Selection」、「カローラ」なら最上位グレードの「HYBRID W×B」がいずれも300万円前後で購入可能となっていますので、新型「シビック」の方が90万円前後高い印象です。
比較的安いガソリン車と比較しても、「インプレッサ」の「1.6i-S EyeSight」、「MAZDA3(マツダ3)」の「15S Touring」、「カローラ」の「W×B」なら250万円前後で購入できるため、新型「シビック」の方が70万円前後高い印象です。
新型となったことで、1クラス上の価格となってしまった「シビック」。
ディーラーに言われるがままの条件で購入すると、不要なオプションを付けられたり、値引き額が少ないままの価格となってしまい、「e:HEV」なら450万円以上、「EX」なら400万円以上、「LX」でも300万円後半の価格を提示されることも少なくないでしょう。
そのため、少しでも安く新型「シビック」を購入できる様に、賢く購入しましょう。
少しでも安く、お得に「シビック」を購入したい方は、“新車同様の中古車”も検討してみましょう。
新型「シビック」は高い!と感じた方には、先代の10代目「シビック」もおすすめです。
インテリアの先進性や質感、安全性能は大きく異なるものの、その他の性能は大きく変わりません。
むしろ、走りや乗り心地を重視するなら、敢えて先代の10代目「シビック」を選択するというのは賢い選択といえるでしょう。
【PR】“新車同様の中古車”なら、新車より60万円以上安い!
車は基本的に新車で買うもの!私はずっとそう考えていました。
しかし、新古車・未使用車や走行距離1,000km程度の車は新車同様です。
さらに、モノによっては普通に新車を買う場合より60万円以上安く買えるケースも多数あります!
上記を考えると、新車購入を検討中の方は“新車同様の中古車を探してみる”という選択肢も大いにありだと思いませんか?!
また、中古車の場合は納期待ちが長い車と異なり、すぐに納車されます。人気車種の場合は納車に1年以上かかるケースがあることも考えると、魅力的ではないでしょうか。
■中古車のメリット、デメリット
“新車同様の中古車”を買う場合のメリットは何といってもその「安さ」が魅力ですが、デメリットは「自分の付けたいオプションが選べない」という点でしょう。
ただし、上記はメーカーオプションの場合のみで、ディーラーオプションの場合は後付けも可能です。
そのため、中古車を選ぶ際は車のカラー及びメーカーオプションを妥協しないようにしましょう。
■中古車を買うなら中古車販売台数トップクラスのガリバーがおすすめ!
中古車を買うなら、中古車販売台数トップクラスのガリバーがおすすめです。
中古車業界の最大手で、知名度も高く、信頼性が高いため安心です。
さらに、ガリバーは以下のメリットもあります。
- 修復歴車(事故車、事故歴ありの車)を販売していない
- 納車後、100日以内であれば返品可能
- ディーラーより長い10年保証(走行距離無制限、ハイブリッドカーのバッテリーなども保証)
ガリバーによると、修復歴車の約4割(39.4%)の車で何らかの故障が発生していたため、修復歴車の販売をやめたようです。そんな修復歴車を販売していないので、故障が発生するリスクが低いともいえますね。
特に驚きなのが、100日以内であれば返品可能というところではないでしょうか。これなら、仮に購入した車に問題があった場合や、急に車の使用シーンが大きく変わっても安心ですよね。
その他、ディーラーよりも長い10年保証というのも心強いです。ハイブリッドカーのバッテリーなども保証対象なのでさらに安心です。走行距離が何kmでも保証対象です。
■中古車は早いもの勝ち!非公開在庫もある!
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また、個人情報も各社に流れてしまうためプライバシー保護の観点からみても良くありません。
上記のことから、一括査定サービスはあまりおすすめできません。
■あなたの愛車の価格を知り、さらに高く売りましょう!
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高値がつけばガリバーでそのまま売ってしまっても良いですが、さらにガリバーで出された査定額を用いてディーラーで価格交渉の材料に使う手もあります。
何れにしも、無料ですのでガリバーで査定を行うデメリットはほとんどありません。
査定時にお車の情報を入力する必要がありますが、45秒程度で行えるため簡単です。
もちろん、とりあえず査定するだけもOKです。
私はスズキ「スペーシア カスタム」を売る際、ディーラーで下取りに出した後にガリバーの無料査定を知り、「もっと高く売れたなぁ」と大変後悔しました。
私のような後悔をしないためにもガリバーで無料査定を行い、現在の車を少しでも高く売って、新しい車を安く買いましょう。
※愛車の査定金額は申込完了ページには表示されません。入力後、ガリバーから電話がかかってくるので、そこで詳しい話を聞いてみましょう。
まとめ
新型「シビック」は、走りが楽しめるスポーツカーでありながら、広い後部座席とラゲッジスペースを備えているため、ファミリー向けにもおすすめのCセグメントとなっています。
さらに、昨今減少しているMT車の設定があることも大きな魅力でしょう。
先代の10代目「シビック」では欠点だったインテリアのデザインや質感、安全性能も大きく向上したため、先代の欠点も克服した形になっています。
一方、価格の高さがネックで、コストを考慮すると手を出しにくいクルマになっています。
同価格帯で走りやラゲッジスペースの使い勝手に優れた「レヴォーグ」の方が、安全性能は圧倒的に優れているため、「レヴォーグ」の方が良いと考えるユーザーもいるでしょう。
燃費性能や乗り心地、価格の安さによるコスパの高さを重視するなら「カローラ」の方が優れていると考えるユーザーもいるでしょう。
新型「シビック」の最大の強みは“ファミリー層にもおすすめできるスポーツカー”という点にあると考えますので、やはり「レヴォーグ」にはないMT設定があることが最大の魅力だと考えます。
家族も広々快適に過ごせる後部座席を備え、かつ見た目もゴリゴリのスポーツカーではなく、MT設定を有したクルマ、というニーズに応えれるのは新型「シビック」だけでしょう。
メーカーであるホンダもそう考えてか他車とは異なり試乗車はMT車だらけになっており、月間販売目標も僅か1,000台と控えめです。
新型「シビック」をおすすめできる層は限定的かもしれませんが、“楽しさ”と“快適性”を備えた“いいクルマ”に仕上がっていますので、Cセグメントの購入を検討している方には非常におすすめだと筆者は考えます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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