こんにちは!青空ひつじ(♂)です。
今回は、2020年10月8日に発売された新型マツダ「MX-30」にがっつり試乗してきましたので、良かった点や気になった点をご紹介します。
また、見積額やおすすめオプションもご紹介します。
※掲載している写真は「e-SKYACTIV G」の「HIGHEST SET -Modern Confidence Package-」(3トーンのポリメタルグレーメタリック)です。
新型「MX-30」のエクステリア(外装)
新型「MX-30」のエクステリアは、ヘッドライトなど比較的丸めな印象で、従来のシャープなマツダ車とは大きく異なるデザインとなっていることが特徴的です。
本来、電気自動車として開発されたこともあり、どことなくホンダ「Honda e」っぽい印象もあります。
ボディカラーは、ルーフ・ピラー・ボディごとにカラーが異なる3トーンが設定可能となっており、この点も日本車にはあまりみない設定となっています。
また、DピラーのMAZDAロゴ入りのメッキガーニッシュも特徴的です。
※エクステリアパッケージにより設定される
そして、何と言っても最大の特徴は観音開きのフリースタイルドアでしょう。
リアドアを開ける際は必ずフロントドアから開ける必要があり、逆にフロントドアを閉める際はリアドアから閉める必要があるため、この点は欠点(デメリット)といえるでしょう。
ちなみに、リアドアハンドルはリアドアの内側に設置されています。
※上から5枚目の写真
上記のとおりドアの開閉は面倒になっていますが、後部座席へは非常に乗り込みやすくなっており、その点は良い点だと感じました。
また、マニュアルシートの場合はウォークインストラップを、パワーシートの場合はスイッチにより、後部座席から前席を移動させたり背もたれの角度を操作することも可能になっていますが、前席を操作するくらいならリアドアを開けた方が簡単で乗り込みやすいため、後部座席から前席を操作する必要はないと感じました。
フロントドアを閉めた際は非常に上質な音がしますが、リアドアを閉めた際はフロントドアと比較するとかなり荒い音となっています。
これは、Bピラーがない分、安全性や遮音性を高めるため、リアドアを非常に分厚くしていることによるものかと思います。
エクステリアの質感は、フロントグリルや前後バンパー、ホイールアーチモールやドア下ロッカーモールなどが艶あり塗装となっておらず、ウィンドウフレームメッキもないため、質感的には「MAZDA3(マツダ3)」や「CX-30」の方が上質な印象があります。
ただ、マツダ車ですのでボディカラーの質感は高く、エクステリアパッケージを設定すればセンターピラーのピアノブラック塗装となります。
新型「MX-30」のインテリア(内装)
新型「MX-30」のインテリアデザインは、タッチパネル式のエアコン操作パネル、コルクが多様されている点が特徴的です。
エアコン操作パネルは、エアコンだけでなくシートヒーターやステアリングヒーターの設定が可能で、スマートフォン感覚で操作できるため、使用しやすくなっています。
また、タッチ操作だけでなく一部操作はボタンにより行うことも可能ため、従来のエアコンと同様の操作も可能です。
コンソールトレイ(アジャスター機能付きカップホルダー)にコルクが使用されていることは一目瞭然ですが、プルハンドルにもコルクが使用されています。
※上から3枚目の写真、インテリアパッケージにより設定される
そして、もう1つ従来のマツダ車と大きく異なるのがCD/DVDプレーヤーが設定できない点です。
マツダ車といえば、TVチューナーとともにオプション設定されていることが多かったCD/DVDプレーヤーですが、「MX-30」には設定できません。
この点は、トヨタのディスプレイオーディオと似た設定といえるでしょう。音楽や動画の再生にはUSBやBluetoothにより行います。
※トヨタの場合、車種によってCD/DVDプレーヤーを設定可能
高齢ドライバー的には、上記の点は欠点となるかもしれません。
その他、シフトノブ下の部分は吹き抜けになっており、マツダコネクト接続用のUSB端子やHDMI端子が設けられています。
ただし、昨今の新型車としては珍しく充電用USB端子は設けられていません。これは「MAZDA3(マツダ3)」や「CX-30」も同様です。
「CX-30」はセンターコンソールボックス裏にリアベンチレーターが設置されていますが、「MX-30」には設置されていません。
新型「MX-30」の7インチマルチスピードメーターは、従来のマツダ車と同じシンプルなメーターとなっています。
昨今の新型車のメーターは、フォルクスワーゲンなどの輸入車だけでなく、新型スバル「レヴォーグ」など日本車でもナビやオーディオなど各種情報が表示されるデジタルメーターが増えています。
どちらが良いかは、好みが分かれるところでしょう。
インテリアの質感は、シートやインパネ、ステアリングやドアトリムなど合成皮革が多様されており、「MAZDA3(マツダ3)」や「CX-30」同様質感高くなっています。
ただ、各種革装備は何れもベーシックパッケージ、及びインテリアパッケージを選択しないと装備されません。
そして、最も驚いたのはリアシートの座り心地の良さです。
リアシートはソファーの様な柔らかさとなっていることが特徴的で、トヨタ「ハリアー」などの新型車と比較しても優れていると感じました。
また、ドア内張りに絨毯の様な素材が使用されていることも特徴的です。
※上から4枚目の写真
そして、インテリアでも触れざるを得ないのが観音開きのフリースタイルドアについてです。
エクステリアの項で記載したとおり良い点と欠点があるフリースタイルドアですが、リアウィンドウを開けることができないという欠点があります。
質感の高さは非常に優れていますが、やはり観音開きのフリースタイルドアはネックになる点が多い様に感じました。
車内の広さは、下記の数値のとおり「MAZDA3(マツダ3)」や「CX-30」より僅かに広くなっています。
- 「MX-30」室内長:1,835mm、室内幅:1,500mm、室内高:1,205mm
- 「CX-30」室内長:1,830mm、室内幅:1,490mm、室内高:1,210mm
- 「MAZDA3」室内長:1,820mm、室内幅:1,490mm、室内高:1,160mm
ラゲッジスペースの広さは、以下のとおり「CX-30」と「MAZDA3(マツダ3)」セダンより劣りますが、必要十分な広さが確保されています。
- 「MX-30」:400ℓ
- 「CX-30」:430ℓ
- 「MAZDA3 FASTBACK」:358ℓ
- 「MAZDA3 SEDAN」:450ℓ
アンダーラゲッジも比較的広くなっていますが、ボーズサウンドシステムを設定した場合はウーファーにより狭くなります。
また、「CX-30」に設定されている「パワーリフトゲート」は「MX-30」には設定されていません。
新型「MX-30」の加速性能、走行性能、乗り心地
新型「MX-30」の加速性能
新型「MX-30」は、2.0Lガソリンエンジンとマイルドハイブリッドシステムを組み合わせた「e-SKYACTIV G」が搭載されています。
※2020年11月現在
電気自動車も設定されますが、価格帯的にマイルドハイブリッドが最も売れるパワートレインとなるでしょう。
2.0Lガソリンエンジンのスペックは「MAZDA3(マツダ3)」や「CX-30」と全く同じですが、モーターのアシストがある点で異なります。
そして、試乗して筆者が最も驚いたのは優れた加速性能です。
特に発進時の加速性能が素晴らしく、アクセルを踏んだ瞬間押されている感じがあることが特徴的でした。分かりやすい言うと、電動自転車で踏み込んだ瞬間の様な感覚です。
その後の加速感も非常にリニアで、車両重量が1,500kg前後と「MAZDA3(マツダ3)」や「CX-30」より100kg程度重いにも関わらず、素晴らしい加速性能を発揮してくれます。
他社の2.0Lガソリン車やマイルドハイブリッド車と比較すると、最も加速性能が優れていると感じました。他社のマイルドハイブリッド車はお世辞にも加速性能が良いとはいえません。
他社の多くはCVTを、マツダ車はATを採用している違いも影響しているかと思います。
何れにしても、期待していなかっただけに素晴らしい”走り”だと感じました。
新型「MX-30」の走行性能
新型「MX-30」の走行性能は、“走る”・”曲がる”・”止まる”というクルマの基本的な部分はフォルクスワーゲン「ゴルフ」で受けた印象と似ており、走行安定性や旋回性能の高さを感じました。
マツダの4WDシステム「i-ACTIV AWD」は定評がありますし、「G-ベクタリング コントロール プラス」のおかげで旋回しやすく、運転が上手くなった気がします。
「MAZDA3(マツダ3)」と「CX-30」の違いの1つでもある「オフロード・トラクション・アシスト」も「MX-30」には搭載されており、最低地上高については「CX-30」の175mmよりも高い180mmとなっています。
つまり、「MX-30」は「CX-30」にも負けない悪路走破性を備えているといえます。
新型「MX-30」の乗り心地
新型「MX-30」の乗り心地は、路面の凹凸による突き上げなどは多少感じましたが、「G-ベクタリング コントロール プラス」のおかげかブレーキを踏んだ際に発生する前後のGや、カーブ時に発生する横Gを感じにくく、頭が振られない(揺れない)ため、乗り心地が良く、酔いにくい印象です。
乗り心地が良く感じたのは、シート形状が良いことも要因の1つだと思います。
「MX-30」のサスペンションは、「MAZDA3(マツダ3)」や「CX-30」と同じ比較的安いトーションビーム式となっていますが、乗り心地は比較的優れています。
サスペンションとしてはトヨタ「C-HR」の方が良い印象ですが、上記のことから「MX-30」も全く負けていないと感じました。
静粛性についても、車内でかなりの大音量で音楽を再生させても外に漏れない(逆に外からの音も聞こえない)という体験をさせてもらい、その静粛性の高さを感じました。そんなことをわざわざやるくらいですからディーラーとしても相当自信があるのでしょう。
新型「MX-30」の安全性能
新型「MX-30」と「CX-30」・「MAZDA3」の違い
次は、新型「MX-30」と「MAZDA3(マツダ3)」・「CX-30」の安全性能の違いを、比較してみましょう。
MX-30 | MAZDA3(マツダ3) | CX-30 |
アダプティブ・LED・ヘッドライト | アダプティブ・LED・ヘッドライト | アダプティブ・LED・ヘッドライト |
ハイ・ビーム・コントロールシステム | ハイ・ビーム・コントロールシステム | ハイ・ビーム・コントロールシステム |
緊急時車線維持⽀援 | - | - |
車線逸脱警報システム | 車線逸脱警報システム | 車線逸脱警報システム |
クルージング&トラフィック・サポート | クルージング&トラフィック・サポート | クルージング&トラフィック・サポート |
レーンキープ・アシスト・システム | レーンキープ・アシスト・システム | レーンキープ・アシスト・システム |
スマート・ブレーキ・サポート | スマート・ブレーキ・サポート | スマート・ブレーキ・サポート |
AT誤発進抑制制御[前進時][後退時] | AT誤発進抑制制御[前進時][後退時] | AT誤発進抑制制御[前進時][後退時] |
スマート・ブレーキ・サポート[後退時] | スマート・ブレーキ・サポート[後退時] | スマート・ブレーキ・サポート[後退時] |
ブラインド・スポット・モニタリング | ブラインド・スポット・モニタリング | ブラインド・スポット・モニタリング |
前側方接近車両検知(FCTA) | 前側方接近車両検知(FCTA) | 前側方接近車両検知(FCTA) |
後側方接近車両検知(RCTA) | 後側方接近車両検知(RCTA) | 後側方接近車両検知(RCTA) |
スマート・ブレーキ・サポート[後進時左右接近物] | スマート・ブレーキ・サポート[後進時左右接近物] | スマート・ブレーキ・サポート[後進時左右接近物] |
360°ビュー・モニター | 360°ビュー・モニター | 360°ビュー・モニター |
交通標識認識システム | 交通標識認識システム | 交通標識認識システム |
ドライバー・アテンション・アラート | ドライバー・アテンション・アラート | ドライバー・アテンション・アラート |
ドライバー・モニタリング | ドライバー・モニタリング | ドライバー・モニタリング |
マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール 全車速追従機能付 | マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール 全車速追従機能付 | マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール 全車速追従機能付 |
自動防眩ルームミラー | 自動防眩ルームミラー | 自動防眩ルームミラー |
ヒル・ローンチ・アシスト | ヒル・ローンチ・アシスト | ヒル・ローンチ・アシスト |
G-ベクタリング コントロール プラス(GVC Plus) | G-ベクタリング コントロール プラス(GVC Plus) | G-ベクタリング コントロール プラス(GVC Plus) |
オフロード・トラクション・アシスト | ー | オフロード・トラクション・アシスト |
上の表のとおり、最新モデルである新型「MX-30」が最も優れているでしょう。
以下に、「MX-30」が優れている点をまとめてみました。
新型「MX-30」の安全性能が優秀な点
- 自動ブレーキ「スマート・ブレーキ・サポート」に「右直事故回避アシスト機能」が搭載されている
- 車線変更時または車線逸脱時に隣接車線の車両を検知して車線逸脱を抑制する機能、縁石など白線以外の対象物を検知して逸脱を抑制する機能「緊急時車線維持支援」が搭載されている
まず、何と言っても自動ブレーキの性能が「MAZDA3(マツダ3)」や「CX-30」より優れています。
多くのクルマはハンドル操作中は自動ブレーキが作動しない(しない可能性がある)のですが、「MX-30」は交差点右折時に対向車を検知して自動ブレーキが作動するシステムになっています。
ただ、トヨタ「ヤリスクロス」やトヨタ「C-HR」などは上記に加えて右左折中の横断歩行者に対しても自動ブレーキが作動する仕組みになっており、さらに新型スバル「レヴォーグ」は横断自転車に対しても自動ブレーキが作動する仕組みになっています。
そのため、他社の最新自動ブレーキを比較すると僅かに劣るといえます。
また、「緊急時車線維持支援」機能により車線逸脱防止や車線変更時の安全性が高められています。
新型スバル「レヴォーグ」の「エマージェンシーレーンキープアシスト」と同様の機能です。
「MX-30」の発売当初は「クルージング&トラフィック・サポート(CTS)」のステアリングアシスト機能が55km/h以上でも作動する様になったことも「MAZDA3(マツダ3)」や「CX-30」より優れた点でしたが、「MAZDA3(マツダ3)」は2020年11月19日の商品改良で、「CX-30」は2020年12月17日の商品改良で「MX-30」と同じ装備内容に更新されています。
従来の「クルージング&トラフィック・サポート」(他社でいう日産のプロパイロット、トヨタのレーントレーシングアシスト、スバルのツーリングアシスト)はステアリングアシスト機能が作動する速度が限定されており、遅れている面がありましたが、他社に追いついた形になっています。
ただ、車線を認識していない際のステアリングアシスト機能(先行車追従操舵支援機能)が作動する速度は各社異なります。
※クルージング&トラフィック・サポートは50km/h未満のみ、ツーリングアシストは60km/h未満のみ、レーントレーシングアシストは速度制限なし
マツダの安全装備の優秀な点
新型「MX-30」に限らず、マツダの安全装備で他社より優秀な点を、以下にまとめてみました。
- アクティブ・ドライビング・ディスプレイの位置がちょうど目線の先で見やすい
- アクティブ・ドライビング・ディスプレイにFCTAやBSMなどの情報も表示されるため、分かりやすい
- BSMで警告される際に音が鳴るため、分かりやすい
- 360°ビュー・モニターの映像が非常に綺麗なため、周囲を視認しやすい
上記のとおり、他社と同様の機能でもドライバーが感知しやすい設計となっていることが昨今のマツダ車の特徴です。
アクティブ・ドライビング・ディスプレイ(他社でいうヘッドアップディスプレイ)はちょうど目線の先で見やすくなっており、特に前側方接近車両検知(FCTA)やブラインド・スポット・モニタリングの情報が確認できるため、ドライバーが周囲の車両を把握しやすいメリットがあります。
ブラインド・スポット・モニタリングは、他社だとドアミラーの接近表示灯が点灯するだけですが、マツダの場合は警告音も鳴るためドライバーがより気づきやすくなっています。
そして、ほとんどのメーカーが採用している車両周辺カメラは、マツダの場合ディスプレイに表示される映像が非常に綺麗なため視認しやすくなっています。
上記のとおり、非常に細かい内容ではありますが、”ドライバーに危険を知らせる”という意味では、他社よりも優れているといえるでしょう。
安全性能はメーカーごとに一長一短ありますが、マツダ新型車の安全性能は間違いなくトップクラスです。
新型「MX-30」の燃費性能、価格、おすすめグレード
新型「MX-30」の燃費性能
新型「MX-30」の燃費性能を、「CX-30」・「MAZDA3(マツダ3)」と比較してみましょう。
・MX-30
・2.0Lマイルドハイブリッド(e-SKYACTIV G) ※2WD
→15.6km/L(WLTCモード)
→-km/L(e燃費より)
・CX-30
・2.0Lガソリン ※2WD、6AT
→15.4km/L(WLTCモード)
→11.98km/L(e燃費より)
・1.8Lディーゼル ※2WD
→19.2km/L(WLTCモード)
→17.03km/L(e燃費より)
・2.0Lマイルドハイブリッド(SKYACTIV-X) ※2WD、6AT
→16.8km/L(WLTCモード)
→14.04km/L(e燃費より)
・MAZDA3(マツダ3)
・1.5Lガソリン ※2WD、6AT
→16.6km/L(WLTCモード)
→14.27km/L(e燃費より)
・2.0Lガソリン ※2WD
→15.6km/L(WLTCモード)
→13.22km/L(e燃費より)
・1.8Lディーゼル ※2WD
→19.8km/L(WLTCモード)
→17.77km/L(e燃費より)
・2.0Lマイルドハイブリッド(SKYACTIV-X) ※2WD、6AT
→17.2km/L(WLTCモード)
→14.49km/L(e燃費より)
上記のとおり、1.5Lガソリン車や1.8Lディーゼル車、SKYACTIV-X搭載車がある点で「CX-30」や「MAZDA3(マツダ3)」の方が燃費性能は優れています。
「CX-30」や「MAZDA3(マツダ3)」の2.0Lガソリン車と、「MX-30」の2.0Lマイルドハイブリッド車を比較すると、燃費性能差はほとんどなく、「MAZDA3(マツダ3)」の2.0Lガソリン車と全く同じであることが分かります。
他社マイルドハイブリッド車も同様ですが、マイルドハイブリッドシステムによる燃費性能のメリットは少ないため、燃費性能的にはパワートレインのラインナップから「MX-30」が最も劣るといえるでしょう。
新型「MX-30」の価格、おすすめオプション
新型「MX-30」は1グレード設定となっており、各種オプションの設定方法が他車と異なっています。
では、おすすめオプションは何なのか!?
見積額と合わせて、徹底検証してみましょう。
新型「MX-30」の見積額、おすすめオプション
新型「MX-30」に各パッケージを設定した場合の見積額(諸費用込み)は、以下のとおりです。
- 「Basic」+「360°Safety」:約284万円
- 「Basic」+「360°Safety」+「Safety」:約296万円
- 「Basic」+「360°Safety」+「Safety」+「Utility」+「Modern Confidence」:約316万円
その他オプションは、ナビゲーション用SDカードアドバンス(約5万円)、マット(約5万円)、ETC(約3万円)、合計13万円程度を設定しています。
上記の中で、最も高いパターンと最も安いパターンで価格差が約32万円もあります。
そこで、最大の悩みどころは”安全装備”と”質感”になります。
■Basic Packageについて
上記で「Basic Package」を設定していないパターンを記載していませんが、「Basic Package」を設定しないとステアリングがウレタンであることや自動防眩ルームミラーが設定されないだけでなく、アドバンストキーレスエントリーシステムが設定されません。
アドバンストキーレスエントリーシステムは、いわゆる”スイッチでエンジンを起動する”システムで、軽自動車を含め当たり前の装備といえます。
そのため、「Basic Package」は必須だと筆者は考えます。
また、「Basic Package」を設定しないと、他のPackageを選択できません。
■安全装備(Safety Package)について
”安全装備”についてですが、360°ビュー・モニターやドライバー・モニタリングが設定される「360°Safety Package」は必須かと思います。
次に「Safety Package」が悩みどころですが、「Safety Package」で設定されるのは以下の機能です。
- 右直事故回避アシスト機能
- クルージング&トラフィック・サポート(CTS)
- 前側方接近車両検知(FCTA)
- アダプティブ・LED・ヘッドライト
- デイタイム・ランニング・ライト
- ヘッドランプユニット内シグネチャーLEDランプ
何れも”あれば安心”の装備ではありますが、上記を設定しなくても基本的な自動ブレーキや「全車速追従機能付マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール」、「ハイ・ビーム・コントロールシステム」、「レーンキープ・アシスト・システム」などが標準装備となっているため、”なくても安全性は高く”なっています。
「Safety Package」の価格は約12万円と決して安くはないため、筆者は不要かと考えます。
■質感(Utility Package、Exterior Package、Interior Package)について
”質感”についてですが、ここで”ややこしい”のがインテリアパッケージを設定したい場合はユーテリティパッケージの設定が必要になっており、インテリアパッケージとエクステリアパッケージを両方設定すると、両パッケージの総額より5.5万円お得なインダストリアルクラシックパッケージまたはモダンコンフィデンスパッケージとなります。
そのため、ユーテリティパッケージだけ設定したい場合は別として、基本的に全部設定した方がお得になっています。
インダストリアル・モダンの違いは、シートカラーがブラウン・ホワイトで異なる点です。
エクステリアやインテリアの項でも記載したとおり、エクステリア及びインテリアパッケージを選択しないと、以下の装備が設定されません。
- 高輝度ダーク塗装の215/55R18タイヤ&18インチアルミホイール
- Dピラーメッキ+MAZDAロゴ
- ピアノブラックのセンターピラーガーニッシュ
- 3トーンカラー選択可
- クロス+合成皮革シート
- 合成皮革のフロントドアアームレスト/リアサイド トリムアームレスト
- 合成皮革のニーレストパッド
- コルク付プルハンドルホーンパッドリング(プラチナサテン)
- グローブボックスノブ(サテンクローム)
- エンジンスタートスイッチリング(プラチナサテン)
- フレームレスの自動防眩ルームミラー
- リアLEDマップランプ
上記の中でも、やはりシートやドアアームレスト、センターピラーガーニッシュにより内外装の質感が大きく向上します。
そのため、質感にこだわる場合は”できれば設定したい”パッケージではありますが、その分価格も20万円程度上昇してしまいます。
ここで価格(20万円)と質感のどっちを重視するかで悩むところですが、「MAZDA3(マツダ3)」や「CX-30」同様に「MX-30」もベースグレードから比較的質感高くなっているため、筆者は不要かと考えます。
■おすすめオプションは「Basic Package」と「360°Safety Package」!
上記から、おすすめオプションは「Basic Package」と「360°Safety Package」のみを設定したパターン(約284万円)だと筆者は考えます。
上記のシンプルなパッケージ設定にすることで、同クラス他車と比較して価格は安めに抑えることができますので、賢い買い方ができるかと思います。
新型「MX-30」と「CX-30」・「MAZDA3」の価格差は!?
では最後に、新型「MX-30」と「CX-30」・「MAZDA3(マツダ3)」の価格を比較してみましょう。
同様のパワートレイン、同様の装備となるグレード、同様のオプション設定で比較します。
ただ、「MX-30」に「Basic Package」と「360°Safety Package」のみを設定したパターンの装備内容と合うグレードが「MAZDA3(マツダ3)」と「CX-30」にないため、「Safety Package」も設定した価格と比較します。
- 「MAZDA3 20S PROACTIVE Touring Selection」:約295万円
- 「CX-30 20S PROACTIVE Touring Selection」:約309万円
- 「MX-30 Basic+360°Safety+Safety Package」:約296万円
上記のとおり、「MX-30」は「MAZDA3(マツダ3)」とほぼ同額、「CX-30」より約13万円も安いという衝撃的な結果です。
「MAZDA3(マツダ3)」を買うなら「CX-30」の方がお得だと考えていただけに、上記の価格差なら「MX-30」が最もお得といえます。
また、前述の通り安全性能は「MX-30」が最も優れており、唯一「e-SKYACTIV G」が搭載されているメリットもあります。
つまり、「MX-30」はコスパが非常に高いといえます。
この”安さ”が「MX-30」の最大の魅力といえるでしょう。
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- ディーラーより長い10年保証(走行距離無制限、ハイブリッドカーのバッテリーなども保証)
ガリバーによると、修復歴車の約4割(39.4%)の車で何らかの故障が発生していたため、修復歴車の販売をやめたようです。そんな修復歴車を販売していないので、故障が発生するリスクが低いともいえますね。
特に驚きなのが、100日以内であれば返品可能というところではないでしょうか。これなら、仮に購入した車に問題があった場合や、急に車の使用シーンが大きく変わっても安心ですよね。
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気になった車、欲しい車がある方はガリバーに登録して探してもらいましょう!
※中古車の販売金額は申込完了ページには表示されません。登録後、ガリバーから電話がかかってくるので、そこで詳しい話を聞いてみましょう。
まとめ
新型「MX-30」は、観音開きのフリースタイルドアに注目が集まりがちで、そこが欠点でもあり良い点でもあるのですが、最大の魅力はトップクラスの安全性能と優れた加速性能、そして価格の安さにあると考えます。
「CX-30」は非常に魅力的なクルマである一方、どうしても300万円を超える価格となる点が気になりますが、その点「MX-30」は同様の悪路走破性、さらに優れた安全性能や加速性能を有した上で300万円を切る価格となっているメリットがあります。
そのため、「CX-30」を検討していた方、安全で安いSUVを探していた方には、おすすめのクルマであるといえるでしょう。
ただ、観音開きのフリースタイルドアは”かなり個性的”なため、ぜひ1度試乗されることをおすすめします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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