こんにちは!青空ひつじ(♂)です。
今回は、2024年4月25日にマイナーチェンジが行われた新型ホンダ「ヴェゼル」にがっつり試乗してきました。
そこで、新型「ヴェゼル」を徹底評価!
良かった点や気になった点をご紹介します。
果たして、新型「ヴェゼル」はおすすめSUVなのか!?
※掲載している新型「ヴェゼル」の写真は、「e:HEV Z」(プラチナホワイト・パール)、「G」(クリスタルブラック・パール)です。
※「G」と「e:HEV X」の内外装はほぼ同じですので、「e:HEV X」を検討中の方も参考にしてみてください。
新型「ヴェゼル」のエクステリア(外装)
※「e:HEV Z」・「G」ともに「ドアバイザー」、「ライセンスフレーム」装着車
※「G」は「テールゲートスポイラー」、「ドアハンドルプロテクションカバー」装着車
新型「ヴェゼル」のエクステリア(外装):デザインと質感(XとZの違い)
新型「ヴェゼル」のエクステリアは、先代「ヴェゼル」と大きく異なるデザインとなっており、中でもボディカラーと同色のフロントグリル、水平基調のリアコンビネーションランプが特徴的です。
フロントデザインはマツダの「CX」シリーズに、リアデザインは先代トヨタ「ハリアー」に似ているため、発表当時は「CXハリアー」なんてことも言われていました。
昨今、フルモデルチェンジが行われた新型車の多くはキープコンセプトとなっていることが多い中で、2019年にフルモデルチェンジが行われた「N-WGN」、2020年にフルモデルチェンジが行われた「フィット」など、ホンダ車は先代からデザインを大きく変えている傾向にあります。
※一方、「N-ONE」の様にほぼ同じデザインとしているケースも一部あります。
新型「ヴェゼル」のデザインについては賛否両論あると思いますが、個人的にはカッコいいと考えています。
ただ、”ホンダらしさ”は消えてしまった様な気はします。また、ボディカラーと同色のフロントグリルについては否定的です。
私の様にボディカラーと同色のフロントグリルに違和感を感じる方は、ボディカラーに「クリスタルブラック・パール」を選択することでフロントグリルが目立たなくなるため、おすすめです。
また、ディーラーオプションのフロントグリル(クロームメッキ)を設定することで、フロントグリルにアクセントがついてオシャレになるため、おすすめです。
※おすすめオプションについては、後述しています。
新型「ヴェゼル」のエクステリアの質感は、「e:HEV Z」と「e:HEV PLaY」であれば、フロントロアグリル・ホイールアーチモール・センターピラー・リアバンパーなどがピアノブラック塗装が施されており、非常に質感高くなっています。
「e:HEV X」と「G」は、上記の部分が未塗装となっているため、「e:HEV Z」や「e:HEV PLaY」と比較すると質感は低めです。
とはいえ、他社のSUVもセンターピラーを除く部分は未塗装となっていることが多いため、「e:HEV X」と「G」の質感が低いというより、「e:HEV Z」と「e:HEV PLaY」の質感が高いと言った方が正しいかもしれません。
上記の他、「e:HEV Z」や「e:HEV PLaY」であれば、前後のバンパーロアガーニッシュがシャープシルバー塗装となっており、メッキ等のドアロアガーニッシュも施されています。
上の写真の違いを見てもわかるとおり、「e:HEV Z」のバンパーロアガーニッシュの方が若干艶のあるシルバーになっています。
新型「ヴェゼル」のエクステリア(外装):ボディサイズ(新旧比較)
新型「ヴェゼル」のボディサイズを、先代「ヴェゼル」と比較してみましょう。
・新型ヴェゼル
全長(mm):4,340
全幅(mm):1,790
全高(mm):1,580(e:HEV X・G)、1,590(e:HEV Z・PLaY)
ホイールベース(mm):2,610
車両重量(kg):1,320~1,450
最小回転半径(m):5.3(e:HEV X・G)、5.5(e:HEV Z・PLaY)
最低地上高(mm):185(e:HEV X・G[2WD])、170(e:HEV X・G[4WD])、195(e:HEV Z・PLaY[2WD])、180(e:HEV Z[4WD])
・先代ヴェゼル
全長(mm):4,330(RS・TOURINGは4,340)
全幅(mm):1,770(RS・TOURINGは1,790)
全高(mm):1,605
ホイールベース(mm):2,610
車両重量(kg):1,180~1,390
最小回転半径(m):5.3(RS・TOURINGは5.5)
最低地上高(mm):185(4WD車・TOURINGは170)
上記のとおり、全長とホイールベースは全く同じ、全幅は最大+2cm、全高は最大-2.5cm、車両重量は+50kg前後、最小回転半径はほぼ同じ、最低地上高は一部グレードで+1cmとなっています。
見た目的に先代よりホイールノーズが長くなった印象があるため、ボディサイズも大きくなった様にも見えますが、ボディサイズの拡大はほとんどありません。
最小回転半径もほとんど同じであるため、小回りの差もありません。
ただ、他の新型車同様、ワイド&ロー(全幅は大きく、全高は低く)となっています。
新型「ヴェゼル」のインテリア(内装)
■e:HEV Z
■G
■e:HEV Z
■G
■e:HEV Z
■G
■e:HEV Z
■G
■e:HEV Z
■G
■e:HEV Z
■G
■e:HEV Z
■G
※「e:HEV Z」は「Honda CONNECTディスプレイ」、「サイドステップガーニッシュ」装着車
※「G」は「9インチインターナビ」、「USBチャージャーリア用」、「ワイヤレス充電器」装着車
新型「ヴェゼル」のインテリア(内装):デザインと質感(XとZの違い)
新型「ヴェゼル」のインテリアは、水平基調なデザインとなっており、先代「ヴェゼル」とはナビ(Honda CONNECTディスプレイ)やセンターコンソール、ドアアームレスト、インサイドドアハンドルの形状など、大きくデザインが変更されています。
インテリアデザインも、どことなくマツダ車に似てきた様な気もします。
その他、エアコン吹き出し⼝「そよ⾵アウトレット」、静電タッチ式LEDルームランプなどが新たに設定されています。
上記新装備のメリットや利便性は試乗ではわかりかねましたが、「そよ⾵アウトレット」以上にリアベンチレーション(エアコン後席吹き出し口)が新たに装備されたことの方が大きいと考えます。
このリアベンチレーションにより、暑い夏場など後席の快適性が高くなっています。
BCセグメントクラスSUVでリアベンチレーションが装備されているクルマはマツダ「CX-30」くらいですので、トヨタ「ヤリスクロス」や「C-HR」、「ライズ」にはない魅力といえるでしょう。
新型「ヴェゼル」のインテリアの質感は、「e:HEV Z」と「e:HEV PLaY」であれば、シート表皮がコンビシート(プライムスムース&ファブリック)となり、本革巻ステアリングホイール、ピアノブラック調パワーウィンドウスイッチパネル、インパネやシフトノブ周辺に施されたシルバー加飾インテリアにより、質感高くなっています。
「e:HEV X」や「G」と比較すると、シート表皮やステアリングホイールはもちろんですが、シフトノブ周辺やドアトリムなどの質感差が大きくなっています。
あくまでイメージですが、「e:HEV Z」と「e:HEV PLaY」ならトヨタ「C-HR」や「ハリアー」の様な質感になりますが、「e:HEV X」と「G」ならトヨタ「ライズ」や「ヤリスクロス」の様な質感になります。
そのため、少しでも質感を重視する方は「e:HEV Z」または「e:HEV PLaY」を選択した方が良いでしょう。
「e:HEV X」や「G」の質感は低めで、プラスチッキーな印象があります。
質感だけでなく、シートヒーターやステアリングヒーター、リアベンチレーションなどの快適装備が「e:HEV X」や「G」には設定できません。
上の写真のとおり、「e:HEV X」や「G」だとリアベンチレーションの位置が”タダの穴”になっており、何とも残念な感じです。
上の写真だと「G」にも後席充電用USBジャック2個が設定されていますが、これはディーラーオプションによるもので、「e:HEV X」や「G」には標準では装備されていませんので注意が必要です。
また、上の写真だと「G」はHonda CONNECTディスプレイではなくディーラーオプションの9インチナビが設定されていますが、その場合ワイヤレス充電器は標準装備ではなく、メーターのマルチインフォメーションディスプレイは4インチとなり、アナログタコメーターとなりますので注意が必要です。
新型「ヴェゼル」のインテリア(内装):後部座席と荷室の広さ
■e:HEV Z
■G
■e:HEV Z
■G
■e:HEV Z
■e:HEV Z
■G
※「e:HEV Z」・「G」ともに「トノカバー」装着車
※「G」は「ラゲッジトレー」装着車
新型「ヴェゼル」の室内の広さ、荷室(ラゲッジスペース)の広さを、先代「ヴェゼル」と比較してみましょう。
- 新型「ヴェゼル」室内長:2,010mm、室内幅:1,445mm、室内高:1,225mm、荷室:ーℓ
- 先代「ヴェゼル」室内長:1,930mm、室内幅:1,485mm、室内高:1,265mm、荷室:393ℓ
上記のとおり、室内幅と室内高が-4cmとなっている一方、室内長は+8cmと大きく拡大しています。
そのため、新型「ヴェゼル」の後部座席足元スペースは非常に広く、トヨタ「ヤリスクロス」や「C-HR」の様な室内が比較的狭いクルマと比較すれば、圧倒的に広くなっています。
また、トヨタ「RAV4」などのミディアムクラスSUVと比較しても広いでしょう。
上の写真は前席を比較的後退させた状態ですが、それでも後部座席は十分広くなっており、前席に座る方が170cm前後の方であれば、後部座席は写真以上に広くなることになります。
全高が低くなったことにより室内高も低くなり、先代「ヴェゼル」と比較すれば若干圧迫感を感じる面もありますが、他社SUVと比較すれば、かなり広いことは間違いありません。
この後部座席の広さが、新型「ヴェゼル」のメリットの1つといえるでしょう。
新型「ヴェゼル」の後部座席は、先代「ヴェゼル」同様チップアップ機構付リアシートとなっているため、後部座席を持ち上げることで、ベビーカーなど背の高い荷物を積載することが可能です。
また、後部座席を可倒した際はダイブダウン機構により、より低く後部座席を前倒しできる様になっています。
新型「ヴェゼル」の荷室(ラゲッジスペース)容量(数値)は不明ですが、先代「ヴェゼル」とほぼ同程度の容量があると思われますので、トップクラスの広さを保持しているでしょう。
先代「ヴェゼル」と異なり、荷室(ラゲッジスペース)の両サイドが段差となっており、小物を入れるスペースとして利用できます。
また、上の写真を見てもわかるとおり、アンダーラゲッジも比較的深くなっているため、同様に小物を入れるスペースとして利用できるでしょう。
その他、新型「ヴェゼル」の魅力として「ハンズフリーアクセスパワーテールゲート」が新たに設定されています。
足で開けられることが話題になりがちですが、それ以上にボタンでテールゲートの開閉が操作でき、ドアロックまでできることが最大の魅力です。
テールゲートはドアを閉じる際に半ドアになりやすかったり、開ける際は狭い場所だと重くて開けにくかったりしますが、「ハンズフリーアクセスパワーテールゲート」が装備されていれば、その憂いから開放されます。
「ハンズフリーアクセスパワーテールゲート」は「e:HEV Z」と「e:HEV PLaY」にしか装備されませんので、設定したい方は、「G」や「e:HEV X」ではなく「e:HEV Z」または「e:HEV PLaY」を選択しましょう。
新型「ヴェゼル」の走行性能
新型「ヴェゼル」の運転のしやすさ
新型「ヴェゼル」は、先代「ヴェゼル」同様アイポイントが高いため見晴らしが良く、さらに視界性能が非常に優れているため、先代「ヴェゼル」以上に運転しやすくなったと感じました。
全幅は先代「ヴェゼル」より最大+2cm拡大していますが、運転中横幅の大きさは全く気になりませんでした。
全幅の数値だけ見ると、1,800mmに近くあるため非常に大きい印象を受けますが、運転してみるとコンパクトカー「フィット」と同じ感覚で運転できます。
アイポイントが高いため、むしろ新型「ヴェゼル」の方が運転しやすい印象すら受けました。
そのため、運転が苦手な方にもおすすめできるSUVだといえるでしょう。
とはいえ、生活道路の様な狭い道や細い山道での運転のしやすさは、5ナンバーサイズ(全幅1,695、最小回転半径5m以下)のトヨタ「ライズ」には敵わないでしょう。
新型「ヴェゼル」の加速性能
新型「ヴェゼル」のハイブリッド車は、先代「ヴェゼル」の1モーターハイブリッドシステム「i-DCD」から、2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」に変更となったことで、高速走行時以外はモーターのみで走行できる様になりました。
ざっくり言えば日産のe-POWERと似たようなシステムですが、ホンダのe:HEVは高速走行時にエンジンで走行する点で異なります。
ガソリン車については、型式は異なりますが、同じ直列4気筒1.5Lガソリンエンジンとなっています。
では、エンジン性能を先代「ヴェゼル」と比較してみましょう。
・新型ヴェゼル
・1.5Lガソリン
→最高出力 87kW〈118PS〉/6,600rpm
→最大トルク 142N・m〈14.5kgf・m〉/4,600rpm
・1.5Lハイブリッド(e:HEV)
エンジン
→最高出力 78kW〈106PS〉/6,000~6,400rpm
→最大トルク 127N・m〈13.0kgf・m〉/4,500~5,000rpm
モーター
→最高出力 96kW〈131PS〉/4,000~8,000rpm
→最大トルク 253N・m〈25.8kgf・m〉/0~3,500rpm
・先代ヴェゼル
・1.5Lガソリン
→最高出力 96kW〈131PS〉/6,600rpm
→最大トルク 155N・m〈15.8kgf・m〉/4,600rpm
・1.5Lターボ
→最高出力 127kW〈172PS〉/5,500rpm
→最大トルク 220N・m〈22.4kgf・m〉/1,700~5,500rpm
・1.5Lハイブリッド(i-DCD)
エンジン
→最高出力 97kW〈132PS〉/6,600rpm
→最大トルク 156N・m〈15.9kgf・m〉/4,600rpm
モーター
→最高出力 22kW〈29.5PS〉/1,313~2,000rpm
→最大トルク 160N・m〈16.3kgf・m〉/0~1,313rpm
→システム最高出力 112kW〈152PS〉
上記を見てもわかるとおり、ガソリン車についてはパワーダウンしています。
車両重量が50kg程度重くなったことを考慮すると、加速性能は落ちたといえるでしょう。
また、ハイブリッド車についても、最大トルクが非常に高い値となっていますが、踏み込んだ際の加速感は弱くなった印象があります。
これは新型「フィット」でも感じたことですし、新型「ノート」でも感じたことですが、何れも先代より加速感が減少した印象が強く、燃費を重視した制御になっている様に思われます。
もちろん、ドライブモードをSPORTにした際や、アクセルを強く踏んだ際の加速性能は素晴らしいものがありますが、基本的に先代「ヴェゼル」の1.5Lターボ車の様なスポーティーな印象はありません。
その他、新型「ヴェゼル」には「減速セレクター」・「ヒルディセントコントロール」が新たに装備されています。
「減速セレクター」はパドルシフトのシフトダウンの様にエンジンブレーキなどにより減速力を高めるものです。
実際、試乗で試してみましたが、減速力は非常に弱く、パドルシフトのシフトダウンの様な減速力はありません。
そのため、あまり使用機会はないかと個人的には考えています。
「ヒルディセントコントロール」は、下り坂などで20km/h以下で走行中に設定した車速をキープする機能で、国内ホンダ車で初搭載となる機能です。
この機能は、ミディアムクラスSUVによく装備されているものですが、20km/h以下でしか使用できないため個人的にはあまり使用機会がない印象です。
新型「ヴェゼル」の乗り心地
新型「ヴェゼル」の乗り心地は、なめらかで凹凸をキレイにいなしてくれるため、先代「ヴェゼル」とは異なり、乗り心地は非常に優れています。
これは「フィット」でも感じたことですが、乗り心地や静粛性は一気にトップクラスになった印象があります。
乗り心地は、日産「キックス」やトヨタ「ライズ」、「ヤリスクロス」より優れているでしょう。
乗り心地、静粛性に優れてた新型「ヴェゼル」ですが、1点気になったのは後部座席中央の座り心地です。
後部座席の中央が盛り上がっているため座りにくい・・・というか、そもそも”座らせる気がない”設計になっている様に感じました。
「e:HEV Z」や「e:HEV PLaY」も座りにくいですが、特にファブリック表皮となっている「G」や「e:HEV X」で顕著になっています。
そのため、5人乗車する機会が多い場合は注意が必要です。
新型「ヴェゼル」の燃費性能
新型「ヴェゼル」の燃費性能を、先代「ヴェゼル」と比較してみましょう。
・新型ヴェゼル
・1.5Lガソリン
→15.0km/L(WLTCモード)
→-km/L(e燃費より)
・1.5Lハイブリッド(e:HEV) ※e:HEV X 2WD
→26.0km/L(WLTCモード)
→-km/L(e燃費より)
・先代ヴェゼル
・1.5Lガソリン ※2WD
→21.2km/L(JC08モード)
→13.92km/L(e燃費より)
・1.5Lターボ
→17.6km/L(JC08モード)
→13.07km/L(e燃費より)
・1.5Lハイブリッド(i-DCD) ※2WD
→27.0km/L(JC08モード)
→18.56km/L(e燃費より)
1.5Lガソリン車の燃費性能は大きく変わっていませんが、何と言っても新型「ヴェゼル」の1.5Lハイブリッド車の燃費性能が圧倒的に優れています。
先代「ヴェゼル」の実燃費は18.0km/L前後となっていますが、新型「ヴェゼル」の実燃費は22.0km/L前後となるでしょう。
つまり、先代「ヴェゼル」より4.0km/L前後燃費性能が改善されたことになります。
上記の燃費性能を他車と比較すると、日産「キックス」の21.6km/L(WLTCモード)より圧倒的に優れており、トヨタ「カローラクロス」の26.4km/L(WLTCモード)とほぼ同じですが、トヨタ「ヤリスクロス」の30.8km/L(WLTCモード)と比較すると5.0km/L以上の差をつけて負けています。
とはいえ、新型「ヴェゼル」が負けているのは「ヤリスクロス」と「カローラクロス」だけで、SUVとしては3位となるトップクラスの燃費性能となっています。
※PHEVを除く
新型「ヴェゼル」の安全性能
新型「ヴェゼル」の安全性能を「カローラクロス」と比較すると!?
次は、新型「ヴェゼル」の安全性能を、コンパクトSUVの中で安全性能が高い「カローラクロス」と比較してみましょう。
結論から書くと、安全性能は「カローラクロス」の方が優れています。
2023年に行われた「カローラクロス」の一部改良前までは、そこまで大きな差異はなかったのですが、2023年の一部改良で一気に「ヴェゼル」を突き放した印象です。
具体的には、以下の機能が搭載されている点で「カローラクロス」が優れています。
■自動ブレーキ、衝突回避操舵支援
- 交差点右左折支援
自転車に対しても衝突警報や自動ブレーキが作動作動し、対向車については2レーンまで対応可能
さらに交差点の出合い頭時にも自車速度5~60km/hと幅広く作動する国産車トップクラスの性能 - 低速時加速抑制機能
低速走行時にアクセルペダルを強く踏むと、出力を抑制、または弱いブレーキをかけて加速を抑制 - 緊急時操操舵支援
歩行者と衝突する可能性が高い際に自車線内に回避するスペースがある際、ドライバーの回避操作をアシスト、車線逸脱抑制に寄与 - プロアクティブドライビングアシスト
歩行車や自転車が横断する場合や、側道に歩行者や自転車、駐車車両がいる場合、ステアリング操作やブレーキ操作支援による衝突を事前に抑制
先行車や前方のカーブに対して減速操作をサポートし、頻繁な踏みかえ操作を軽減 - パーキングサポートブレーキ(周囲静止物、後方歩行者)
車両前後方のみならず側方に対しても衝突の危険性がある際は自動ブレーキが作動し、後退時に歩行者と接触する危険性が高い場合にも自動ブレーキも作動
■駐車支援
- トヨタ チームメイト[アドバンストパーク]
従来のステアリング、アクセル、ブレーキ、シフトの全操作を自動で行う駐車機能に、並列駐車時の前向き駐車、前向き出庫、バック出庫機能を追加 - パノラミックビューモニター(床下透過表示機能付)
サイドクリアランスビュー、コーナリングビューなどクルマを透かしたような映像を表示できる
さらに、自動表示する地点の登録、音声操作に対応 - 安心降車アシスト
後方から接近する車両や自転車を検知して、降車乗員と衝突する危険性がある場合、ドアミラーインジケーターの点滅、ブザー音での警告、ディスプレイ表示などが行われる
■運転サポート
- ドライバー異常時対応システム
レーントレーシングアシスト作動中にドライバーの無操作状態が続くとハザードランプやストップランプの点灯、ホーンを鳴らし、自車線内で停止、ドア解錠を行い、緊急車両の手配まで行う - ロードサインアシスト
信号が青に変わるとブザー音やディスプレイ表示でお知らせする機能を追加、方向指示器側の信号にも対応
■その他
- ドライブレコーダー(前方)+録画機能付バックガイドモニター
- ソフトウェアアップデート
Toyota Safety Senseに機能の追加や更新があった場合、DCM(通信)でアップデート
まず、何と言っても最大の違いが自動ブレーキです。
多くのクルマは、交差点右左折時では自動ブレーキが作動しない(しない可能性がある)レベルでしたが、「カローラクロス」は2023年の改良で交差点右左折時でも対向車や歩行者、自転車に対しても作動するようになっています。
また、低速時加速抑制機能、緊急時操舵支援が追加、交差点の出合い頭時にも対応できるようになっています。
さらに、“衝突する可能性があるかもしれない”という状況を予測してステアリング操作やブレーキ操作を支援する「プロアクティブドライビングアシスト」も先進的で、この機能により事故を“もっと手前で”防いでくれます。
後退時の自動ブレーキも、歩行者に対して、車両前後方のみならず側方に対しても作動するようになっています。
これらの機能は、新型「ノア」・「ヴォクシー」から採用されたもので、トヨタ「ハリアー」や「RAV4」には一部採用されていない機能も新型「カローラクロス」には採用されています。
※交差点右左折時の自転車検知、交差点の出合い頭時の対応、プロアクティブドライビングアシストなど
「カローラクロス」の自動ブレーキは、2023年時点でトップクラスの性能となっており、一部性能ではスバル「レヴォーグ」すら上回っています。
もう1つ大きく異なるのが、高速運転支援です。
多くのクルマは、レーダークルーズコントロールは設定速度のままカーブを走行しようとするため、速度を自分で落とす必要がありましたが、「カローラクロス」は2023年の改良で自動的に速度が抑制されるようになっています。
また、前方認識範囲を拡大したことで無駄な加速・減速をなくせるようになっています。
そのため、レーダークルーズコントロールの利便性が大きく向上したといえます。
レーントレーシングアシストは、カーブや車両などの回避動作に対応できるようになっており、使用中にドライバーの無操作状態が続くと緊急車両の手配まで行うドライバー異常時対応システムが追加されています。
これにより、“もしも”の際の安心感が向上しています。
降車時の安全性能も「安心降車アシスト」により向上しています。
「安心降車アシスト」は、「ブラインドスポットモニター」のセンサーを活用し後方から接近する車両や自転車を検知して、降車乗員と衝突する危険性がある場合、ドアミラーインジケーターの点滅、ブザー音での警告、ディスプレイ表示などが行われる機能で、これにより降車時の事故を防ぐことにつながります。
また、地味に大きく異なるのがToyota Safety Senseのソフトウェアアップデート機能の有無です。
これにより、購入後の一部改良などで安全装備が追加されても自動的にアップデートしてくれますので、改良前後での安全装備差が減少することになります。
一方、「ヴェゼル」には「LEDアクティブコーナリングライト」が搭載されている点で「カローラクロス」より優れていますが、上記のとおり多くの項目で「カローラクロス」が圧倒しています。
そのため、安全性能で選ぶなら「カローラクロス」1択といえるでしょう。
新型「ヴェゼル」のおすすめグレード・オプション、見積額
新型「ヴェゼル」のおすすめグレード
新型「ヴェゼル」のおすすめグレードは「e:HEV Z」です。
とにかく安く新型「ヴェゼル」を購入したい方には「G」もおすすめです。
各グレードの違い、おすすめグレードの詳細は、以下の記事にまとめています。
新型「ヴェゼル」のおすすめオプション
次は、新型「ヴェゼル」のおすすめオプションについて、考えてみましょう。
新型「ヴェゼル」のおすすめオプションは、以下の記事にまとめています。
新型「ヴェゼル」の見積額
最後は、新型「ヴェゼル」の見積額をご紹介します。
- 「G」約304万円
- 「e:HEV X」約315万円
- 「e:HEV Z」約340万円
- 「e:HEV Z PLaYパッケージ」約355万円
上記は、オプションにHonda CONNECTディスプレー(または9インチインターナビ)、ETC車載器、オートリトラミラー、USBチャージャー リア用、マットをオプション設定、値引き額が15万円だった場合の価格です。
オプション総額は、約25~約33万円となっています。
※「e:HEV Z PLaYパッケージ」はマット代の約3万円のみ
また、メンテパックを別途設定していますが、メンテパックは点検代を“先に払っているだけ”なため、上記の価格からは抜いています。
ディーラーに言われるがままの条件で購入すると、不要なオプションを付けられたり、値引き額が少ないままの価格となってしまい、「e:HEV Z」なら300万円後半の価格を提示されることも少なくないでしょう。
そのため、少しでも安く新型「ヴェゼル」を購入できる様に、賢く購入しましょう。
さらに安く、お得に新型「ヴェゼル」を購入したい方は、“新車同様の中古車”も検討してみましょう。
“新車同様の中古車”なら、年式2024年、走行距離10km未満、修復歴なしと好条件の「e:HEV Z」グレードが約280万円で、「G」グレードなら200万円前半で購入できるクルマもありますよ!
【PR】車の下取り価格を25万円以上アップさせるコツ!
新車を購入する際、現在の車をディーラーで下取りに出す方も多いと思います。
しかし、中古車買取サービスを使用することで現在の車を25万円以上高く売ることも可能です!
中古車買取サービスは、他社買取業者より高い買取価格がつく楽天Car車買取がおすすめです。
■楽天Car車買取が高価買取できる理由
楽天Car車買取が高価買取できる理由は、楽天が主催するネットオークションに車を直接出品するため、中間コストをカットできることにあります。
そのため、ディーラーの下取りや他社買い取り業者より高い買取価格がつく可能性が高くなっているのです。
実際の高価買取実績は楽天Car車買取公式HPにて掲載しているため、気になる方は確認してみましょう。
■楽天グループが運営する車買取サービスのため安心
楽天Car車買取は、楽天グループの楽天カー株式会社のサービスとなっています。
2023年に発覚したビッグモーターの不正問題など、中古車業界を激震させる事件がありましたが、楽天カー株式会社は売上高が年間1兆円を超えるインターネット関連企業最大手の楽天グループの会社のため、安心感があるといえるでしょう。
■査定を受ける回数は1回のみ!個人情報が流れない!
楽天Car車買取は、いわゆる一括査定サービスと異なり、査定を受ける回数は1回のみとなっています。
私は一括査定サービスに登録した経験がありますが、各業者からの山の様なメールと電話が来て大変鬱陶しい思いをすることになりました。
個人情報も各社に流れてしまうため、プライバシー保護の観点からみても良くありません。
楽天Car車買取は、そういった心配は無用といえるでしょう。
また、査定までの全ての工程を楽天カー株式会社が担当するため、複数の業者と話をする必要はありません。
■楽天ポイントが最大5,000ポイントもらえる!
車の売却成立で1,000ポイント、さらにマイカー割のメンバー登録を行うと合計5,000ポイントが貰えます。
※進呈される最新のポイント数は楽天Car車買取公式HPにてご確認ください。
マイカー割は、お得なメルマガが届いたり、車関連のサービスでポイントが追加で貰えたり、車用品などに使えるクーポンが貰えるキャンペーンとなっているため、入って損はありません。
楽天ポイントは売却価格とは一切関係ありませんので、楽天で車を売るだけで5,000円貰えると言っても過言ではありません。
■あなたの愛車の価格を知り、さらに高く売りましょう!
高価買取実績のある楽天Car車買取で無料査定することにより、あなたの愛車が高く売れる可能性は大きく広がります。
高値がつけば楽天Car車買取でそのまま売ってしまっても良いですし、さらに楽天Car車買取で出された査定額を用いてディーラーで価格交渉の材料に使う手もあります。
私はスズキ「スペーシア カスタム」を売る際、ディーラーで下取りに出した後に楽天Car車買取を知り、「もっと高く売れたなぁ」と大変後悔しました。
私のような後悔をしないためにも楽天Car車買取に出品して、現在の車を少しでも高く売って、新しい車を安く買いましょう。
【PR】“新車同様の中古車”なら、新車より60万円以上安い!
車は基本的に新車で買うもの!私はずっとそう考えていました。
しかし、新古車・未使用車や走行距離1,000km程度の車は新車同様です。
さらに、モノによっては普通に新車を買う場合より60万円以上安く買えるケースも多数あります!
上記を考えると、新車購入を検討中の方は“新車同様の中古車を探してみる”という選択肢も大いにありだと思いませんか?!
また、中古車の場合は納期待ちが長い車と異なり、すぐに納車されます。人気車種の場合は納車に1年以上かかるケースがあることも考えると、魅力的ではないでしょうか。
■中古車のメリット、デメリット
“新車同様の中古車”を買う場合のメリットは何といってもその「安さ」が魅力ですが、デメリットは「自分の付けたいオプションが選べない」という点でしょう。
ただし、上記はメーカーオプションの場合のみで、ディーラーオプションの場合は後付けも可能です。
そのため、中古車を選ぶ際は車のカラー及びメーカーオプションを妥協しないようにしましょう。
■中古車を買うなら中古車販売台数トップクラスのガリバーがおすすめ!
中古車を買うなら、中古車販売台数トップクラスのガリバーがおすすめです。
中古車業界の最大手で、知名度も高く、信頼性が高いため安心です。
さらに、ガリバーは以下のメリットもあります。
- 修復歴車(事故車、事故歴ありの車)を販売していない
- 納車後、100日以内であれば返品可能
- ディーラーより長い10年保証(走行距離無制限、ハイブリッドカーのバッテリーなども保証)
ガリバーによると、修復歴車の約4割(39.4%)の車で何らかの故障が発生していたため、修復歴車の販売をやめたようです。そんな修復歴車を販売していないので、故障が発生するリスクが低いともいえますね。
特に驚きなのが、100日以内であれば返品可能というところではないでしょうか。これなら、仮に購入した車に問題があった場合や、急に車の使用シーンが大きく変わっても安心ですよね。
その他、ディーラーよりも長い10年保証というのも心強いです。ハイブリッドカーのバッテリーなども保証対象なのでさらに安心です。走行距離が何kmでも保証対象です。
■中古車は早いもの勝ち!非公開在庫もある!
中古車は基本的に1台限りのものですので、良い車も早く問い合せしないと売れてしまう可能性があります。
また、ガリバーでは毎日約500台の車を買取しており、まだネット上で公開されていない車(非公開在庫)もたくさんあります。
ガリバー 公式サイトに登録すれば、自分で検索するだけでは見つけられない”あなたに最適な車”をガリバーが探し出してくれます。さらに「非公開在庫」も優先的に紹介してもらえます。
気になった車、欲しい車がある方はガリバーに登録して探してもらいましょう!
※中古車の販売金額は申込完了ページには表示されません。登録後、ガリバーから電話がかかってくるので、そこで詳しい話を聞いてみましょう。
まとめ
新型「ヴェゼル」は、内外装の質感の高さ・室内や荷室の広さ・加速性能や燃費性能・乗り心地や静粛性など、総合的に優れたコンパクトSUVとなっています。
中でも、室内の広さや使い勝手はライバルSUVより非常に優れています。
そのため、トヨタ「カローラクロス」や「ヤリスクロス」、マツダ「CX-30」だと室内が狭いと感じていた方には、非常におすすめだといえます。
安全性能は見劣りする部分もありますが、突出した欠点がないため、幅広いユーザーにおすすめできるクルマになっています。
2024年に行われたマイナーチェンジで価格の安さという魅力が少し失われた形になりますが、新型「ヴェゼル」はコスパの高いおすすめのSUVだと考えます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
コメント