こんにちは!青空ひつじ(♂)です。
今回は、2023年10月18日に一部改良が行われたトヨタ「カローラクロス」と、2024年4月25日にマイナーチェンジが行われたホンダ「ヴェゼル」の違いを、「カローラツーリング」オーナーの筆者が徹底比較してみました。
大人気のSUVで価格帯も近い両車。
そんな「カローラクロス」と「ヴェゼル」のどっちを買った方が後悔しないのか!?
※掲載している「カローラクロス」の写真は「HYBRID Z」(アティチュードブラックマイカ)です。
※掲載している「カローラクロス」の写真は2023年一部改良前のものです。
※掲載している「ヴェゼル」の写真は、「e:HEV Z」(プラチナホワイト・パール)、「G」(クリスタルブラック・パール)です。
エクステリア・インテリアの違い
■カローラクロス:「HYBRID Z」(アティチュードブラックマイカ)
■ヴェゼル:「e:HEV Z」(プラチナホワイト・パール)
■ヴェゼル:「G」(クリスタルブラック・パール)
カローラクロスのエクステリア
「カローラクロス」のエクステリアデザインは、他カローラシリーズと異なり、SUVらしい無塗装のフェンダーアーチモールやサイドロアガーニッシュ、大きいリヤバンパーが装備されていることが特徴的で、タイヤは最大18インチと大きくなっています。
また、全幅と全高が他カローラシリーズよりかなり大きいため、1回り大きい印象があります。
大きいフロントグリルも特徴的で、メッシュの形状も他カローラシリーズと異なります。
ヘッドランプやリアコンビネーションランプは少し丸みを帯びた形状となっており、最上位グレードの「Z」であればシーケンシャルターンランプ、いわゆる“流れるウィンカー”が装備されることも「カローラクロス」の大きな特徴です。
ホンダ「ヴェゼル」の上位グレードが同じくフロントに、その他同価格帯のSUVだとトヨタ「C-HR」の上位グレードならリヤに、シーケンシャルターンランプを採用しています。
ドアウィンドウ周辺は、クロームメッキのドアウィンドウフレームモールディングが上部だけですが装備されているため、比較的上質な印象です。
Cピラーに刻印された「COROLLA CROSS」の文字も特徴的です。
ちなみに、トヨタ「ヤリスクロス」はサイドロアガーニッシュに車名が刻印されています。
エクステリアの質感は、前後バンパーやフェンダーアーチモール、センターピラー、サイドロアガーニッシュなど無塗装樹脂パーツが多く、金属調塗装のフロントロアグリルやリヤロアバンパーなども特別質感高い印象はありません。
「C-HR」の上位グレードならセンターピラーは艶あり塗装となっており、「ヴェゼル」の上位グレードなら前後バンパーやフェンダーアーチモール、センターピラー、サイドロアガーニッシュなど、「カローラクロス」だと無塗装の部分の多くがクリアブラック塗装となっており、非常に上質になっています。
「カローラクロス」のエクステリアの質感は、クロームメッキのドアウィンドウフレームモールディングが設定されている点などから「ヤリスクロス」より上質なものの、「C-HR」や「ヴェゼル」より劣っているといえるでしょう。
ちなみに、筆者の「カローラツーリング」は「カローラスポーツ」のブラック艶あり塗装のセンターピラーガーニッシュを装備しています。
かなり見た目の印象が変わりますし、ディーラーで比較的安く装備できたため、非常に気に入っています。
「カローラクロス」も装備できる可能性があるため、気になる方はディーラーさんに相談してみましょう。
ヴェゼルのエクステリア
「ヴェゼル」のエクステリアデザインは、先代「ヴェゼル」と大きく異なっており、中でもボディカラーと同色のフロントグリル、水平基調のリアコンビネーションランプが特徴的です。
フロントデザインはマツダの「CX」シリーズに、リアデザインは先代トヨタ「ハリアー」に似ているため、発表当時は「CXハリアー」なんてことも言われていました。
昨今、フルモデルチェンジが行われた新型車の多くはキープコンセプトとなっていることが多い中で、2019年にフルモデルチェンジが行われた「N-WGN」、2020年にフルモデルチェンジが行われた「フィット」など、ホンダ車は先代からデザインを大きく変えている傾向にあります。
※一方、「N-ONE」の様にほぼ同じデザインとしているケースも一部あります。
「ヴェゼル」のデザインについては賛否両論あると思いますが、個人的にはカッコいいと考えています。
2021年の年間販売台数(人気)は、CセグメントクラスSUVのカテゴリーで1位となっており、その人気の高さが伺えます。
ボディカラーと同色のフロントグリルについて違和感を感じる方は、「クリスタルブラック・パール」のボディカラーを選択することでフロントグリルが目立たなくなるため、おすすめです。
また、ディーラーオプションのフロントグリル(クロームメッキ)を設定することで、フロントグリルにアクセントがついてオシャレになるため、おすすめです。
「ヴェゼル」のエクステリアの質感は、「e:HEV Z」と「e:HEV PLaY」であれば、フロントロアグリル・ホイールアーチモール・センターピラー・リアバンパーなどがクリアブラック塗装が施されており、非常に質感高くなっています。
「e:HEV X」と「G」は上記の部分が未塗装となっているため、「e:HEV Z」や「e:HEV PLaY」と比較すると質感は低めです。
とはいえ、他社のSUVもセンターピラーを除く部分は未塗装となっていることが多いため、「e:HEV X」と「G」の質感が低いというより、「e:HEV Z」と「e:HEV PLaY」の質感が高いと言った方が正しいでしょう。
上記の他、「e:HEV Z」や「e:HEV PLaY」であれば、前後のバンパーロアガーニッシュがシャープシルバー塗装となっており、メッキのドアロアガーニッシュ等も施されています。
上の写真の違いを見てもわかるとおり、「e:HEV Z」のバンパーロアガーニッシュの方が若干艶のあるシルバーになっています。
エクステリアの質感は「ヴェゼル」が上質!
上記のとおり、「カローラクロス」より「ヴェゼル」の方が質感高いでしょう。
ただ、「ヴェゼル」」の「e:HEV X」と「G」で比較した場合は質感差がほとんどありませんので、あくまで「e:HEV Z」と「e:HEV PLaY」など上位グレードと比較した場合に限定されます。
デザインは好みが分かれるところかと思いますが、エクステリアの上質さで選ぶなら「ヴェゼル」の上位グレードがおすすめです。
インテリアの違い
■カローラクロス:「HYBRID Z」
■ヴェゼル:「e:HEV Z」
■ヴェゼル:「G」
カローラクロスのインテリア
「カローラクロス」のインテリアは、インサイドドアグリップの形状、助手席前インパネパネルの形状、フロントコンソールトレイの形状が異なる程度で、基本的に他カローラシリーズと共通のデザインとなっています。
また、他カローラシリーズには設定できない「パノラマルーフ」が設定できることも大きな特徴の1つで、同価格帯のSUVだと「ヴェゼル」やマツダ「CX-30」など、一部の車種にしか設定できません。
「ヴェゼル」や「CX-30」と異なり、中間グレードにもオプション設定できる点は魅力的ですが、価格が11万円と高いことがネックです。
※「CX-30」は8.8万円
「カローラクロス」のインテリアの質感は、最上位グレード「Z」なら本革+ファブリックとなるため、一見上質な印象がありますが、直接見て触ってみると、触り心地や艶など「本当に本革シートなのか!?」と思ったほど質感が低い印象を受けました。
さらにドアアームレストは、フロントリヤともにパワーウインドウスイッチ部は無塗装樹脂で、アームレスト部も硬く、明らかに質感が低くなっています。
個人的には、このドアアームレストの質感の低さが「カローラクロス」の内装で最も気になった部分です。
室内の質感がかなり低い「ヤリスクロス」よりは上質なものの、「ヴェゼル」や「C-HR」、「CX-30」より大きく劣るといえるでしょう。
このインテリアの質感の低さは、「カローラクロス」の大きな欠点といえるでしょう。
上記は最上位グレードの話で、下位グレードになると一層質感の低さが強調される形になります。
ヴェゼルのインテリア
「ヴェゼル」のインテリアは、水平基調なデザインとなっており、先代「ヴェゼル」とはナビ(Honda CONNECTディスプレイ)やセンターコンソール、ドアアームレスト、インサイドドアハンドルの形状など、大きくデザインが変更されています。
インテリア装備では、エアコン吹き出し⼝「そよ⾵アウトレット」、静電タッチ式LEDルームランプなどが新たに設定されており、快適性と先進性が高くなっています。
「ヴェゼル」のインテリアの質感は、「e:HEV Z」と「e:HEV PLaY」であれば、シート表皮がコンビシート(プライムスムース&ファブリック)となり、本革巻ステアリングホイール、ピアノブラック調パワーウィンドウスイッチパネル、インパネやシフトノブ周辺に施されたシルバー加飾インテリアにより、質感高くなっています。
一方「e:HEV X」や「G」は、シート表皮やステアリングホイール、シフトノブ周辺やドアトリムなどの質感が低くなっています。
あくまでイメージですが、「e:HEV Z」と「e:HEV PLaY」ならトヨタ「C-HR」や「ハリアー」の様な質感になりますが、「e:HEV X」と「G」なら「カローラクロス」の様な質感になります。
そのため、少しでも質感を重視する方は「e:HEV Z」または「e:HEV PLaY」を選択した方が良いでしょう。
「e:HEV X」や「G」の質感は低めで、プラスチッキーな印象があります。
質感だけでなく、シートヒーターやステアリングヒーター、リアベンチレーションなどの快適装備が「e:HEV X」や「G」には設定できません。
上の写真のとおり、「e:HEV X」や「G」だとリアベンチレーションの位置が“タダの穴”になっており、何とも残念な感じです。
上の写真だと「G」にも後席充電用USBジャック2個が設定されていますが、これはディーラーオプションによるもので、「e:HEV X」や「G」には標準では装備されていませんので注意が必要です。
また、上の写真だと「G」はHonda CONNECTディスプレイではなくディーラーオプションの9インチナビが設定されていますが、その場合ワイヤレス充電器は標準装備ではなく、メーターのマルチインフォメーションディスプレイは4インチとなり、アナログタコメーターとなりますので注意が必要です。
インテリアの質感は「ヴェゼル」が上質!
上記のとおり、「カローラクロス」より「ヴェゼル」の方が質感高いでしょう。
ただ、「ヴェゼル」」の「e:HEV X」と「G」で比較した場合は質感差がほとんどありませんので、あくまで「e:HEV Z」と「e:HEV PLaY」など上位グレードと比較した場合に限定されています。
この点はエクステリアと同じです。
そのため、インテリアの上質さで選ぶなら「ヴェゼル」の上位グレードがおすすめです。
ボディサイズ・運転のしやすさの比較
■カローラクロス:「HYBRID Z」
■ヴェゼル:「e:HEV Z」
「カローラクロス」と「ヴェゼル」のボディサイズ、運転のしやすさを比較してみましょう。
・カローラクロス
全長(mm):4,490
全幅(mm):1,825
全高(mm):1,620
ホイールベース(mm):2,640
車両重量(kg):1,360~1,490
最小回転半径(m):5.2
最低地上高(mm):160
・ヴェゼル
全長(mm):4,340
全幅(mm):1,790
全高(mm):1,580(e:HEV X・G)、1,590(e:HEV Z・PLaY)
ホイールベース(mm):2,610
車両重量(kg):1,320~1,450
最小回転半径(m):5.3(e:HEV X・G)、5.5(e:HEV Z・PLaY)
最低地上高(mm):185(e:HEV X・G[2WD])、170(e:HEV X・G[4WD])、195(e:HEV Z・PLaY[2WD])、180(e:HEV Z[4WD])
全長は「カローラクロス」の方が16cm長く、全幅は「カローラクロス」の方が3.5cm大きく、全高は「カローラクロス」の方が4cm大きく、ホイールベースも「カローラ」の方が3cm大きくなっていますが、最小回転半径は「ヴェゼル」の方が10cm~30cmも大きくなっています。
そのため、「ヴェゼル」の方がコンパクトで取り回しが良さそうに見えますが、「カローラクロス」の方が僅かに取り回しが良いといえます。
一方、「カローラクロス」で気になるのは全幅が大きいことです。
「カローラクロス」の全幅はスバル「フォレスター」の1,815mmより大きくなっていますので、ミドルクラスSUV並の大きさであることがわかります。
両車ともにアイポイントが高いため見晴らしが良く、視界性能は非常に優れていますが、全幅が1,800mmを超えている「カローラクロス」は、生活道路や山道の様な細い道では運転しにくくなります。
実際、試乗してみた印象としても、ホンダ「フィット」と同じような感覚で運転できた「ヴェゼル」と比較すると、「カローラクロス」はやはり横幅の大きさが気になりました。
以上から、運転のしやすさは「ヴェゼル」に軍配があがります。
これまで軽自動車やBセグメントクラスのクルマにしか乗ってこなかった方、生活道路の様な細い道をよく走る方は、「ヴェゼル」の方が無難だと考えます。
その他、車両重量も大きく異なり、「カローラクロス」の方が最大80kgも重くなっています。
また、最低地上高は「ヴェゼル」の方が最大3.5cmも余裕があります。
「カローラクロス」は都会派SUVに属するため、悪路走破性はさほど高くありません。
最低地上高の高さを気にする方は少ないかと思いますが、最低地上高が高いことによりバンパーを擦る心配は低減します。
室内の広さ・ラゲッジスペースの広さ・使い勝手の比較
室内の広さ・ラゲッジスペースの広さを比較
■カローラクロス:「HYBRID Z」
■ヴェゼル:「e:HEV Z」
室内長の比較
「カローラクロス」:1,800mm
「ヴェゼル」:2,010mm
室内長は「ヴェゼル」の方が+21.0cm広い
室内幅の比較
「カローラクロス」:1,505mm
「ヴェゼル」:1,445mm
室内幅は「カローラクロス」の方が+6cm広い
室内高の比較
「カローラクロス」:1,260mm
「ヴェゼル」:1,225mm
室内高は「カローラクロス」の方が+3.5cm高い
ラゲッジスペースの比較
「カローラクロス」:487ℓ
「ヴェゼル」:393ℓ
ラゲッジスペースは「カローラクロス」の方が+94ℓ広い
室内の広さ比較 まとめ
室内の広さは上記の数値のとおり、室内の広さは一長一短あります。
「カローラクロス」の後部座席足元スペースは他カローラシリーズとほとんど変わりません。
「ヤリスクロス」や「C-HR」より広いものの、170cm程度のドライバーが前席に座った場合の後部座席足元スペースが拳3個分は優にある「ヴェゼル」の方が圧倒的に広くなっています。
具体的には、後部座席の足元スペースは「ヴェゼル」が拳1個分以上広い印象です。
この後部座席の足元スペースの広さが、「ヴェゼル」の大きな魅力の1つといえるでしょう。
一方、「カローラクロス」は1,260mmと室内高が非常に高くなっています。
室内高が1,160mm前後となっている他カローラシリーズより10cm以上大きく、同価格帯のSUVの中で室内が広い「ヴェゼル」より3.5cmも大きくなっています。
これにより、「カローラクロス」は運転席・後部座席ともに頭上スペースは非常に開放的で、「カローラクロス」の大きな魅力の1つといえるでしょう。
その他、他カローラシリーズで欠点としてあげている後席ドアの開閉度の狭さについて、残念ながら「カローラクロス」も改善されていません。
高い室内高により他カローラシリーズより乗り込みやすくなっているものの、「ヴェゼル」と比較すると劣るでしょう。
ラゲッジスペースについては、「カローラクロス」が圧倒的に広くなっています。
「ヴェゼル」も同クラスSUVの中ではトップクラスの広さとなっていますが、「カローラクロス」はさらに約1.2倍広くなっています。
奥行きが広いというより、やはり室内高が高いことにより広くなっている形です。
「カローラクロス」のラゲッジスペースは、「フォレスター」の509ℓに迫る広さとなりますので、相当広いことが分かりますね。
一方、「カローラクロス」のラゲッジスペースは標準だと後席を倒した際に段差ができてしまうデメリットがあります。
約1.7万円するメーカーオプションの「ラゲージアクティブボックス」を設定すればフラットにすることができますが、この点は「カローラクロス」の欠点といえるでしょう。
また、ラゲージルームランプが標準だとハロゲンとなっているため、夜は暗くて見にくくなっています。
同価格帯のSUVだと「ヴェゼル」はLEDランプが標準装備となっていますので、この点も劣る形になります。
ディーラーオプションでLEDラゲージルームランプを設定可能ですが、約3万円と非常に高価なため、ラゲージルームランプをLED化したい場合は外品を購入することをおすすめします。
室内の使い勝手では、チップアップ機構付リアシートとなっている「ヴェゼル」が優れているでしょう。
後部座席を持ち上げることでベビーカーなど背の高い荷物を積載することが可能なだけでなく、後部座席を可倒した際はダイブダウン機構により、より低く後部座席を前倒しできる様になっています。
後席を倒した際に段差ができてしまう「カローラクロス」とは対照的です。
上記のとおり、後部座席の足元スペースと乗り込みやすさは「ヴェゼル」、頭上スペースは「カローラクロス」が優れていますが、総合的に考えると「ヴェゼル」の方が後部座席は広いといえるでしょう。
ラゲッジスペースは「カローラクロス」の方が広いものの、使い勝手は「ヴェゼル」が優れているでしょう。
「カローラクロス」はラゲッジスペースの広さを少しでも後部座席に回せれば、と思ってしまいます。
使い勝手の比較
■カローラクロス:「HYBRID Z」
■ヴェゼル:「e:HEV Z」
「カローラクロス」と「ヴェゼル」の快適装備を比較してみましょう。
「カローラクロス」には、「ヴェゼル」には無い以下の装備が搭載されています。
- 運転席8ウェイパワーシート
- 電動ランバーサポート(運転席)
- リヤシートリクライニング機能
「ヴェゼル」には、「カローラクロス」には無い以下の装備が搭載されています。
- リバース連動ドアミラー(助手席側)
- チップアップ機構付リアシート
- リアシートリマインダー
- 降車時オートドアロック機能
「カローラクロス」の快適装備の中でもリヤシートリクライニング機能が非常に便利です。
「カローラクロス」の後部座席は2段階のリクライニングが可能となっており、上の写真のとおり比較的倒せるようになっています。
他車だとトヨタ「ライズ」や日産「ノート」などはほとんど倒せないものになっていますが、比較的倒せるスバル「レヴォーグ」と同等か、それ以上倒せるようになっています。
倒し方は座席を前に倒す際と同じ肩口のレバーで後ろに下げる形なので、座席横のレバーで倒せる「レヴォーグ」と比較すると使い勝手は今ひとつです。
とはいえ、後席の快適性は向上するため、「ヴェゼル」にはない大きな魅力の1ついえるでしょう。
また、「ヴェゼル」にはない運転席8ウェイパワーシート、電動ランバーサポートなどが設定可能なため、運転席の快適性も優れています。
一方、充電用USB端子は上位グレードだと後部座席用の2つしかないため、標準装備だと充電設備が乏しい印象があります。
前後に充電用USB端子が設定され、「ワイヤレス充電器」もオプション設定できる「ヴェゼル」の方が充電設備が充実しているといえます。
前席でスマホなどの充電を行いたい場合は、ディーラーオプションの電源BOXを設定しましょう。
その他、他カローラシリーズなら全ドア照明付となっているパワーウインドウスイッチが、「カローラクロス」は運転席のみとなっていますが、全ドア自動全開閉できますので、「ヴェゼル」の下位グレードより利便性は高くなっています。
「ヴェゼル」の快適装備は、前述のとおりチップアップ機構付リアシートが非常に便利です。
また、リアシートリマインダーにより荷物の置き去りを、降車時オートドアロック機能によりドアロックのし忘れを防止できます。
上記のとおり、快適装備は一長一短あります。
ユーザーによってどの装備を重視するかは異なりますが、個人的には「ヴェゼル」の方が利便性は高い印象です。
いずれにしても、両車ともに非常に便利なハンズフリーパワーバックドアが設定可能となっている点は魅力的です。
「ハンズフリーパワーバックドア」によりボタン1つでバックドアの開閉が可能で、クルマのロックまで可能と非常に便利です。
また、運転席ハンドル右下に設置されたボタンでもバックドアの開閉が可能で、当然キック動作でも開閉可能です。
パワーバックドアがないと、度々半ドアになったり、逆に強くバックドアをしめてしまい「バンッ」と嫌な音を出してしまうことがありますが、パワーバックドアがあれば“そんな憂い”から開放されます。
「カローラクロス」は2023年の一部改良で「S」グレードに設定されていたハンズフリーパワーバックドアのオプション設定が廃止されたため、設定したい場合は「Z」または「HYBRID Z」グレードを選択する必要があります。
「ヴェゼル」の場合は「e:HEV Z」と「e:HEV PLaY」にしか装備されませんので、設定したい方は対象のグレードを選択するようにしましょう。
燃費性能の比較
※カローラクロス:「HYBRID Z」(アティチュードブラックマイカ)
「カローラクロス」と「ヴェゼル」の燃費性能を比較してみましょう。
燃費性能は、WLTCモード、ユーザーが投稿した実燃費を集計したe燃費の値にて比較します。
※実燃費は季節や使用環境により異なります。
※補足:WLTCモードとは
JC08モードはエンジンが温まった状態からの測定結果を75%、エンジンが冷えた状態からの測定結果を25%の比率で燃費を算出していました。WLTCモードでは、エンジンが冷えた状態からの測定結果のみを使用し、乗員や積載物の重量も考慮されることになり、これまでのJC08モードよりも実燃費値に近い条件となります。
- WLTCモード:市街地、郊外、高速道路の平均的な使用時間配分で構成した国際的な走行モード
- 市街地モード(WLTC-L):信号や渋滞等の影響を受ける比較的低速な走行を想定
- 郊外モード(WLTC-M):信号や渋滞等の影響をあまり受けない走行を想定
- 高速道路モード(WLTC-H):高速道路等での走行を想定
・カローラクロス
・2.0Lガソリン
→16.6km/L(WLTCモード)
→13.25km/L(e燃費より)
・1.8Lハイブリッド
→26.4km/L(WLTCモード)
→23.37km/L(e燃費より)
・ヴェゼル
・1.5Lガソリン ※4WD
→15.0km/L(WLTCモード)
→13.27km/L(e燃費より)
・1.5Lハイブリッド(e:HEV) ※e:HEV X 2WD
→26.0km/L(WLTCモード)
→21.56km/L(e燃費より)
燃費性能を比較すると、ハイブリッド車なら「カローラクロス」が、ガソリン車なら「ヴェゼル」が優れています。
また、自動車税は「ヴェゼル」の方が年5,500円安いため、結果的に維持費は「ヴェゼル」の方が安くなります。
では、年間走行距離8,000km、ガソリン台140円だった場合の年間の維持費(燃料代+自動車税)を比較してみましょう。
- 「ヴェゼル」1.5Lガソリン車:78,486円+30,500円=108,986円
- 「ヴェゼル」1.5Lハイブリッド車:51,948円+30,500円=82,448円
- 「カローラクロス」2.0Lガソリン車:84,528円+36,000円=120,528円
- 「カローラクロス」1.8Lハイブリッド車:47,925円+36,000円=83,925円
上記のとおり、ハイブリッド車だと「ヴェゼル」の方が僅かに安く、ガソリン車なら「ヴェゼル」の方が年1.2万円程度安くなります。
ガソリン車は絶対的に「ヴェゼル」の方が安くなりますが、ハイブリッド車の場合は年間走行距離が1.3万kmを超えると逆に「カローラクロス」の方が安くなります。
いずれにしても、「ヴェゼル」の方が維持費が安くなる確率が高いのは間違いありません。
そのため、維持費を安くしたいなら「ヴェゼル」がおすすめだといえるでしょう。
加速性能・走行性能・乗り心地の比較
加速性能の比較
※ヴェゼル:「e:HEV Z」
「カローラクロス」と「ヴェゼル」の加速性能、走行性能、乗り心地を比較してみましょう。
その前に「出力」と「トルク」の違いについて、簡単に説明します。
- 出力:クルマの速さ
- トルク:クルマの加速力
簡単に書くと、「最高出力」の値が高い車は速く走れる車で、「最大トルク」の値が高い車は加速が速い車ということですね。ただ、エンジンやモーターの特性、空力性能や車両重量などにより加速性能は全く異なりますので、単に”トルクの値が大きいから加速が速い”というわけではありません。
・カローラクロス
・2.0Lガソリン
→最高出力 125kW〈170PS〉/6,600rpm
→最大トルク 202N・m〈20.6kgf・m〉/4,900rpm
・1.8Lハイブリッド
エンジン
→最高出力 72kW〈98PS〉/5,200rpm
→最大トルク 142N・m〈14.5kgf・m〉/3,600rpm
モーター
→最高出力 70kW〈95PS〉
→最大トルク 185N・m〈18.9kgf・m〉
→システム最高出力 103kW〈140PS〉
・ヴェゼル
・1.5Lガソリン
→最高出力 87kW〈118PS〉/6,600rpm
→最大トルク 142N・m〈14.5kgf・m〉/4,600rpm
・1.5Lハイブリッド(e:HEV)
エンジン
→最高出力 78kW〈106PS〉/6,000~6,400rpm
→最大トルク 127N・m〈13.0kgf・m〉/4,500~5,000rpm
モーター
→最高出力 96kW〈131PS〉/4,000~8,000rpm
→最大トルク 253N・m〈25.8kgf・m〉/0~3,500rpm
「エンジン性能」を比較すると、「ヴェゼル」のハイブリッド車が最も優れています。
「カローラクロス」は2023年の一部改良前は加速性能が控えめな印象でしたが、2023年の一部改良後は加速が軽やかになっており、特に2.0L車ガソリン車は加速性能が優れています。
あくまで参考値ですが、0-100km/h加速は「ヴェゼル」の1.5Lハイブリッド車が8秒前後、「カローラクロス」の2.0Lガソリン車が8.5秒前後、1.8Lハイブリッド車が9.5秒前後、「ヴェゼル」の1.5Lガソリン車が10秒前後となっています。
「カローラクロス」の1.8Lハイブリッド車は、一部改良前の加速が重い印象とは異なり、発進から軽やかに加速してくれるため、街乗りでは十分の加速性能となっています。
また、追い越し時や登坂時はパワーモードにすることで、鋭い加速性能を発揮してくれます。
一方のガソリン車は、10速シーケンシャルシフトマチックが搭載されていることもあって、加速時はCVTというよりATに近い変速感を味わえ、ハイブリッド車以上に走りが面白い印象があります。
Direct Shift-CVTにより、発進加速や中間加速も優れており、加速性能はハイブリッド車より優れていると感じました。
「ヴェゼル」のハイブリッド車は、先代「ヴェゼル」の1モーターハイブリッドシステム「i-DCD」から、2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」に変更となったことで、高速走行時以外はモーターのみで走行できる様になっています。
ざっくり言えば日産のe-POWERと似たようなシステムですが、ホンダのe:HEVは高速走行時にエンジンで走行する点で異なります。
ハイブリッド車は最大トルクが非常に高い値となっていますが、NORMALモードだと踏み込んだ際の加速感は先代より弱くなった印象があります。
これは「フィット」でも感じたことですが、燃費を重視した制御になっている様に思われます。
一方、SPORTモードをした際の加速性能は素晴らしいものがあります。
ガソリン車にはSPORTモードが搭載されていないこともあり、加速性能はハイブリッド車の圧勝です。
上記より、加速性能を重視するなら「ヴェゼル」のハイブリッド車がおすすめです。
ただ、走りの楽しさという点では「カローラクロス」の2.0Lガソリン車もおすすめです。
その他、「ヴェゼル」にはドライビング装備として「減速セレクター」が装備されています。
「減速セレクター」はパドルシフトのシフトダウンの様にエンジンブレーキなどにより減速力を高めるものです。
実際、試乗で試してみましたが、減速力は非常に弱く、パドルシフトのシフトダウンの様な減速力はありません。
そのため、使用機会はあまりないかと個人的には考えています。
走行性能の比較
「ヴェゼル」には、下り坂などで20km/h以下で走行中に設定した車速をキープできる「ヒルディセントコントロール」が標準装備されています。国内ホンダ車で初搭載となる機能です。
また、前述のとおりロードクリアランスは「ヴェゼル」の方がゆとりがあり、都会派SUVの「カローラクロス」と異なり、「ヴェゼル」は4WD性能も高くなっています。
そのため、悪路走破性を重視する場合は「ヴェゼル」がおすすめです。
乗り心地の比較
「カローラクロス」乗り心地は、2WD車のリヤサスペンションがトーションビームとなっているため、ダブルウィッシュボーンの「カローラツーリング」などより大きく劣ると思って試乗しました。
ところが、結果的には全く逆で、「カローラクロス」の乗り心地は非常にソフトな印象がありました。
後部座席シートの硬度が「カローラツーリング」などより柔らかいこともあり、乗り心地が良く感じた可能性もありますが、いずれにしても“トーションビームだから乗り心地悪い”なんてことは全くありません。
同様に静粛性も優れており、ロードノイズや風切り音は、かなり抑えられています。
「ヴェゼル」の乗り心地は、なめらかで凹凸をキレイにいなしてくれるため、先代「ヴェゼル」とは異なり、乗り心地は非常に優れています。
これは「フィット」でも感じたことですが、乗り心地や静粛性は一気にトップクラスになった印象があります。
乗り心地は、日産「キックス」やトヨタ「ライズ」、「ヤリスクロス」より優れているでしょう。
上記より、「カローラクロス」と「ヴェゼル」の乗り心地は引き分けとしておきます。
両車ともに道路状況によってはスーッと進むので、極端ですが浮いている様な感覚の乗り心地となっています。
また、カーブを曲がる際にかかる横Gや、ブレーキをかけた際にかかる前Gが抑えられている印象があります。
そのため、頭が振られにくく、疲れにくくなっています。
一方「ヴェゼル」で気になったのは、後部座席中央の座り心地です。
後部座席の中央が盛り上がっているため座りにくい・・・というか、そもそも“座らせる気がない”設計になっている様に感じました。
「e:HEV Z」や「e:HEV PLaY」も座りにくいですが、特にファブリック表皮となっている「G」や「e:HEV X」で顕著になっています。
そのため、5人乗車する機会が多い場合は注意が必要です。
安全性能の比較
※カローラクロス:「HYBRID Z」
「カローラクロス」と「ヴェゼル」の安全性能を比較してみましょう。
結論から書くと、安全性能は「カローラクロス」の方が優れています。
2023年に行われた「カローラクロス」の一部改良前までは、そこまで大きな差異はなかったのですが、2023年の一部改良で一気に「ヴェゼル」を突き放した印象です。
具体的には、以下の機能が搭載されている点で「カローラクロス」が優れています。
■自動ブレーキ、衝突回避操舵支援
- 交差点右左折支援
自転車に対しても衝突警報や自動ブレーキが作動作動し、対向車については2レーンまで対応可能
さらに交差点の出合い頭時にも自車速度5~60km/hと幅広く作動する国産車トップクラスの性能 - 低速時加速抑制機能
低速走行時にアクセルペダルを強く踏むと、出力を抑制、または弱いブレーキをかけて加速を抑制 - 緊急時操操舵支援
歩行者と衝突する可能性が高い際に自車線内に回避するスペースがある際、ドライバーの回避操作をアシスト、車線逸脱抑制に寄与 - プロアクティブドライビングアシスト
歩行車や自転車が横断する場合や、側道に歩行者や自転車、駐車車両がいる場合、ステアリング操作やブレーキ操作支援による衝突を事前に抑制
先行車や前方のカーブに対して減速操作をサポートし、頻繁な踏みかえ操作を軽減 - パーキングサポートブレーキ(周囲静止物、後方歩行者)
車両前後方のみならず側方に対しても衝突の危険性がある際は自動ブレーキが作動し、後退時に歩行者と接触する危険性が高い場合にも自動ブレーキも作動
■駐車支援
- トヨタ チームメイト[アドバンストパーク]
従来のステアリング、アクセル、ブレーキ、シフトの全操作を自動で行う駐車機能に、並列駐車時の前向き駐車、前向き出庫、バック出庫機能を追加 - パノラミックビューモニター(床下透過表示機能付)
サイドクリアランスビュー、コーナリングビューなどクルマを透かしたような映像を表示できる
さらに、自動表示する地点の登録、音声操作に対応 - 安心降車アシスト
後方から接近する車両や自転車を検知して、降車乗員と衝突する危険性がある場合、ドアミラーインジケーターの点滅、ブザー音での警告、ディスプレイ表示などが行われる
■運転サポート
- ドライバー異常時対応システム
レーントレーシングアシスト作動中にドライバーの無操作状態が続くとハザードランプやストップランプの点灯、ホーンを鳴らし、自車線内で停止、ドア解錠を行い、緊急車両の手配まで行う - ロードサインアシスト
信号が青に変わるとブザー音やディスプレイ表示でお知らせする機能を追加、方向指示器側の信号にも対応
■その他
- ドライブレコーダー(前方)+録画機能付バックガイドモニター
- ソフトウェアアップデート
Toyota Safety Senseに機能の追加や更新があった場合、DCM(通信)でアップデート
まず、何と言っても最大の違いが自動ブレーキです。
多くのクルマは、交差点右左折時では自動ブレーキが作動しない(しない可能性がある)レベルでしたが、「カローラクロス」は2023年の改良で交差点右左折時でも対向車や歩行者、自転車に対しても作動するようになっています。
また、低速時加速抑制機能、緊急時操舵支援が追加、交差点の出合い頭時にも対応できるようになっています。
さらに、“衝突する可能性があるかもしれない”という状況を予測してステアリング操作やブレーキ操作を支援する「プロアクティブドライビングアシスト」も先進的で、この機能により事故を“もっと手前で”防いでくれます。
後退時の自動ブレーキも、歩行者に対して、車両前後方のみならず側方に対しても作動するようになっています。
これらの機能は、新型「ノア」・「ヴォクシー」から採用されたもので、トヨタ「ハリアー」や「RAV4」には一部採用されていない機能も新型「カローラクロス」には採用されています。
※交差点右左折時の自転車検知、交差点の出合い頭時の対応、プロアクティブドライビングアシストなど
「カローラクロス」の自動ブレーキは、2023年時点でトップクラスの性能となっており、一部性能ではスバル「レヴォーグ」すら上回っています。
もう1つ大きく異なるのが、高速運転支援です。
多くのクルマは、レーダークルーズコントロールは設定速度のままカーブを走行しようとするため、速度を自分で落とす必要がありましたが、「カローラクロス」は2023年の改良で自動的に速度が抑制されるようになっています。
また、前方認識範囲を拡大したことで無駄な加速・減速をなくせるようになっています。
そのため、レーダークルーズコントロールの利便性が大きく向上したといえます。
レーントレーシングアシストは、カーブや車両などの回避動作に対応できるようになっており、使用中にドライバーの無操作状態が続くと緊急車両の手配まで行うドライバー異常時対応システムが追加されています。
これにより、“もしも”の際の安心感が向上しています。
降車時の安全性能も「安心降車アシスト」により向上しています。
「安心降車アシスト」は、「ブラインドスポットモニター」のセンサーを活用し後方から接近する車両や自転車を検知して、降車乗員と衝突する危険性がある場合、ドアミラーインジケーターの点滅、ブザー音での警告、ディスプレイ表示などが行われる機能で、これにより降車時の事故を防ぐことにつながります。
また、地味に大きく異なるのがToyota Safety Senseのソフトウェアアップデート機能の有無です。
これにより、購入後の一部改良などで安全装備が追加されても自動的にアップデートしてくれますので、改良前後での安全装備差が減少することになります。
一方、「ヴェゼル」には「LEDアクティブコーナリングライト」が搭載されている点で「カローラクロス」より優れていますが、上記のとおり多くの項目で「カローラクロス」が圧倒しています。
そのため、安全性能で選ぶなら「カローラクロス」1択といえるでしょう。
価格の比較
※ヴェゼル:「e:HEV Z」(プラチナホワイト・パール)
最後は、「カローラクロス」と「ヴェゼル」の価格を比較してみましょう。
カローラクロスのおすすめグレード&価格
「カローラクロス」のおすすめグレードは、ガソリン車なら「Z」で約290万円、ハイブリッド車なら「HYBRID Z」で約325万円です。
理由は、本革シート、デザイン性の高いアルミホイール、そしてハンズフリーパワーバックドアを設定できるからです。
上記の装備を必要と考えるか否かで答えは変わってきますが、個人的にはいずれも必要な装備だと考えます。
アルミホイールはデザイン性が大きく異なるため、「HYBRID S」だと走行時や駐車時に一目で安めなグレードだと分かりますし、フロントフォグランプの箇所がフタになっていることも同様に安めなグレードの印になってしまいます。
また、前述のとおりライバル車と比較すると室内の質感は低めなため、本革シートで補いたいところです。
さらに、ハンズフリーパワーバックドアが設定されることで利便性が大きく向上します。
上記の各装備が設定されることでリセールバリューが中間グレードの「HYBRID S」より高めにつくことも期待できるため、価格差が縮まる可能性もあります。
「HYBRID S」は「カローラクロス」を非常にお得に購入できる“いいグレード”であることは間違いないものの、購入後後悔する可能性のある要因がいくつかあるため、それらを考慮すれば「HYBRID Z」が最もおすすめのグレードだと考えます。
オプションに、パノラミックビューモニターなど安全装備のセットオプション、アクセサリーコンセント(ハイブリッド車のみ)、ディスプレイオーディオPlus、アームレスト(スライドタイプ)、マット代等を約30万円足すと、「Z」は約317万円、「HYBRID Z」は約355万円となります。
※上記の価格は税金などの諸費用を足していません。諸費用を足すと+15~25万円程度の価格になります。
ヴェゼルのおすすめグレード&価格
「ヴェゼル」のおすすめグレードは、ガソリン車なら「G」1択で約265万円、ハイブリッド車なら「e:HEV Z」で約320万円です。
理由は、下位グレードには設定できなに「ハンズフリーアクセスパワーテールゲート」が標準装備されている点、リアベンチレーション(エアコン後席吹き出し口)が標準装備されている点、そして何よりエクステリアとインテリア質感が下位グレードより上質だからです。
「パノラマルーフ」が必須でない場合は、価格が安いことも「e:HEV Z」の魅力です。
Honda CONNECTディスプレー(または9インチインターナビ)、ETC車載器、オートリトラミラー、USBチャージャー リア用、マット代等を約25~33万円を足すと、「G」は約298万円、「e:HEV Z」は約345万円となります。
※上記の価格は税金などの諸費用を足していません。諸費用を足すと+15万円程度の価格になります。
価格比較 結果
上記価格を比較すると、ガソリン車なら20万円程度、ハイブリッド車なら10万円程度「ヴェゼル」の方が安いことが分かります。
「ヴェゼル」の場合、ガソリン車は下位グレードしか設定がないため、「カローラクロス」の上位グレードと比較すると装備差が拡大し、価格差も大きくなっています。
例えば、「ヴェゼル」のガソリン車にはブラインドスポットインフォメーション、LEDアクティブコーナリングライト、ツイーター、リアベンチレーション、ハンズフリーアクセスパワーテールゲートなどが装備できません。
また、「ヴェゼル」にはプレミアムオーディオ(10スピーカー)とのセットオプションとなっていることで高価なことがネックなマルチビューカメラシステムを設定していません。
仮にマルチビューカメラシステムを設定した場合の「e:HEV Z」の価格は約358万円となるため、「カローラクロス」との価格差はなくなります。
※ガソリン車には設定できません。
いずれにしても、「ヴェゼル」の方が価格を安くしやすいでしょう。
前述のとおり、維持費も「ヴェゼル」の方が安いため、ガソリン車はもちろん、ハイブリッド車も「ヴェゼル」の方が総コストで安くなります。
当然ですが、最も総コストが安くなるのは「ヴェゼル」のガソリン車です。
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「カローラクロス」や「ヴェゼル」に限った話ではありませんが、深刻な納期待ちが発生しており、半年で買えれば早い方といった異常事態に陥っています。
そのため、今「カローラクロス」や「ヴェゼル」を購入するなら、納期待ちがほとんどない中古車が非常におすすめです。
「カローラクロス」や「ヴェゼル」を少しでも安く、お得に購入したい方は“新車同様の中古車”も検討してみましょう。
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■中古車のメリット、デメリット
“新車同様の中古車”を買う場合のメリットは何といってもその「安さ」が魅力ですが、デメリットは「自分の付けたいオプションが選べない」という点でしょう。
ただし、上記はメーカーオプションの場合のみで、ディーラーオプションの場合は後付けも可能です。
そのため、中古車を選ぶ際は車のカラー及びメーカーオプションを妥協しないようにしましょう。
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中古車を買うなら、中古車販売台数トップクラスのガリバーがおすすめです。
中古車業界の最大手で、知名度も高く、信頼性が高いため安心です。
さらに、ガリバーは以下のメリットもあります。
- 修復歴車(事故車、事故歴ありの車)を販売していない
- 納車後、100日以内であれば返品可能
- ディーラーより長い10年保証(走行距離無制限、ハイブリッドカーのバッテリーなども保証)
ガリバーによると、修復歴車の約4割(39.4%)の車で何らかの故障が発生していたため、修復歴車の販売をやめたようです。そんな修復歴車を販売していないので、故障が発生するリスクが低いともいえますね。
特に驚きなのが、100日以内であれば返品可能というところではないでしょうか。これなら、仮に購入した車に問題があった場合や、急に車の使用シーンが大きく変わっても安心ですよね。
その他、ディーラーよりも長い10年保証というのも心強いです。ハイブリッドカーのバッテリーなども保証対象なのでさらに安心です。走行距離が何kmでも保証対象です。
■中古車は早いもの勝ち!非公開在庫もある!
中古車は基本的に1台限りのものですので、良い車も早く問い合せしないと売れてしまう可能性があります。
また、ガリバーでは毎日約500台の車を買取しており、まだネット上で公開されていない車(非公開在庫)もたくさんあります。
ガリバー 公式サイトに登録すれば、自分で検索するだけでは見つけられない”あなたに最適な車”をガリバーが探し出してくれます。さらに「非公開在庫」も優先的に紹介してもらえます。
気になった車、欲しい車がある方はガリバーに登録して探してもらいましょう!
※中古車の販売金額は申込完了ページには表示されません。登録後、ガリバーから電話がかかってくるので、そこで詳しい話を聞いてみましょう。
まとめ
今回は、トヨタ「カローラクロス」とホンダ「ヴェゼル」の違いを徹底比較してみました。
「カローラクロス」と「ヴェゼル」の比較結果を以下にまとめてみました。
- エクステリアやインテリアの質感:「ヴェゼル」が上質
- 運転のしやすさ:「ヴェゼル」の方が運転しやすい
- 室内の広さ:後部座席は「ヴェゼル」、ラゲッジスペースは「カローラクロス」が広い
- 快適装備:引き分け
- 燃費性能:維持費は「ヴェゼル」が安い
- 加速性能:「ヴェゼル」のハイブリッド車が速い
- 走行性能:悪路走破性は「ヴェゼル」の圧勝
- 乗り心地:引き分け
- 安全性能:「カローラクロス」の圧勝
- 価格の安さ:「ヴェゼル」が10~20万円程度安い
上記のとおり、ラゲッジスペースや頭上スペースの広さ、そして安全性能を除き、「ヴェゼル」が優れている点が多い結果となりました。
そのため、「ヴェゼル」がおすすめだと筆者は考えます。
何と言っても、最大の違いは内外装の質感と後部座席の広さ、加速性能、そして運転のしやすさだと考えます。
「カローラクロス」は内外装、特に内装の質感が同クラス他車より低い点、後部座席の足元スペースが狭い点、そして1,800mmを超える大きすぎる全幅が最大の欠点だと考えます。
2023年の一部改良で価格差が拡大したため、より「ヴェゼル」がお得な印象が強くなっています。
以上から、“コスパ”という点においては「ヴェゼル」の方が優れていると考えます。
一方、広いラゲッジスペース、後部座席の快適性、何より安全性能を重視する方は「カローラクロス」がおすすめです。
2023年の一部改良で価格の上昇となった点はネックですが、加速性能と安全性能が大きく上昇しており、特に安全性能は「ヴェゼル」を圧倒しているため、安全性能を重視する方は「カローラクロス」1択でしょう。
その他、頭上スペースが広いため圧迫感がなく、幅広いユーザーに指示されるデザインであることも「カローラクロス」の魅力です。
上記のとおり、ユーザーによってどちらが良いかは異なります。
クルマの購入で後悔しないためには、あなたが重視する項目は何なのか、よく確認しておくことが重要です。
SUVが流行っているから何となくSUVにした、燃費性能が良いから何となくハイブリッド車にした、などの安易なクルマ選びをしない様にしましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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