こんにちは!青空ひつじ(♂)です。
今回は、2023年1月10日にフルモデルチェンジが行われた新型トヨタ「プリウス」の後部座席について、まとめてみました。
筆者はトヨタ「カローラツーリング」オーナーですが、「カローラツーリング」と比較した結果も合わせて記載しています。
※掲載している新型「プリウス」の写真は、「Z(HEV・外装色プラチナホワイトパールマイカ・内装色グラディエントブラック)」、「U(外装色プラチナホワイトパールマイカ・内装色アクティブグレー)」です。
新型プリウスの後部座席は狭いのか!?
まず、新型「プリウス」の後部座席の広さについて、みていきましょう。
新型「プリウス」の後部座席は、先代「50系プリウス」より前後席間距離が8mm延長されています。
そのため、後部座席足元スペースは同クラスの中でも広くなっています。
170cm前後のドライバーが適切なドライビングポジションを設定した際の後部座席足元膝前スペースは、トヨタ「カローラ」の拳2個半程度に対して、新型「プリウス」は拳3個半もあります。
上の写真では少し狭く見えるかもしれませんが、新型「プリウス」の最上位グレード「Z」は運転席オートスライドアウェイによりパワースイッチやシートベルトの脱着と連動して運転席が後退するため、運転席が通常より後方になっているためです。
ちなみに、「カローラツーリング」の後部座席足元膝前スペースは、下の写真のとおり20cmありますが、当然新型「プリウス」はそれ以上(25cm以上)あります。
上記のとおり、後部座席足元スペースが広い新型「プリウス」ですが、気になるのは頭上スペースです。
新型「プリウス」は、先代「50系プリウス」の1,195mmもあった室内高から、6.5cmも低い1,130mmとなっています。
そのため、先代「50系プリウス」オーナーからすると、圧倒的に室内高が低くなったと感じることになります。
また、室内が狭いと言われることが比較的多い「カローラ(室内高1,160mm)」と比較しても、3cmも室内高が低くくなっています。
具体的に言うと、170cm前後のドライバーの頭上スペースが「カローラ」なら拳1個半程度あるのに対して、新型「プリウス」の頭上スペースは拳半分程度しかありません。
そのため、新型「プリウス」の室内は、後部座席のみならず、運転席や助手席でも圧迫感を感じるレベルで狭いといえるでしょう。
この点は、新型「プリウス」の大きなの欠点の1つであると考えます。
スポーティさを強化した新型「プリウス」ですが、少し“やり過ぎた”ように感じます。
居住性の面を大きく犠牲にし過ぎているように感じます。
一部スポーツカーを除き、ここまで室内高が低いクルマもないでしょう。
質感や装備設定、価格設定と異なり、一部改良やマイナーチェンジではどうにもならない部分なので、新型「プリウス」の永遠の欠点といえます。
上記は170cm前後の乗員で検証した結果の話で、大柄な乗員の場合、より狭く感じることは間違いありません。
後部座席足元スペースが広い新型「プリウス」ですが、頭上スペースの狭さからファミリー向けにおすすめとは言えないと考えます。
「カローラツーリング」でも室内高の低さから、子どもを抱えて乗車する際に頭をぶつけることが何度かありますが、新型「プリウス」だとより顕著になるでしょう。
度々“もう少し広ければ”と「カローラツーリング」でも感じることがありますが、それは足元スペースよりも頭上スペースの低さに感じることが多いため、新型「プリウス」も購入後気になる(後悔する)点になる可能性は十分あります。
同Cセグメントクラスで走りに特化したホンダ「シビック」が同価格帯ですが、「シビック」は室内が広いクルマとなっているので、燃費性能や安全性能より室内の広さを重視するなら、新型「プリウス」より「シビック」の方がおすすめといえます。
新型プリウスの後部座席の乗り心地は!?
次は、新型「プリウス」の後部座席の乗り心地について、みていきましょう。
新型「プリウス」の乗り心地は非常に優れており、同様に優れた性能を誇る「カローラ」と比較しても優れています。
段差などの突き上げを感じにくく、頭も振られにくいと感じました。
前席の乗り心地が優れているのはもちろん、後部座席の乗り心地も非常に優れています。
ただ、乗り心地以上に驚いたのが2.0Lハイブリッド車の静粛性の高さです。
エンジン音がほとんど気になりません。
モーターのみで走行(加速)できるケースが多いことにより、そもそもエンジン音がほとんどしないため、静粛性が高くなっています。
登坂時や追い越し時など1.8Lハイブリッド車だと大きく唸るシーンでも、エンジンとモーターにパワーに余裕のある2.0Lハイブリッド車は非常に静かです。
1.8Lハイブリッド車と2.0Lハイブリッド車とでは、乗り心地以上に静粛性が異なるため、静粛性を重視するユーザーは2.0Lハイブリッド車を選択しましょう。
この優れた乗り心地や静粛性の高さは、新型「プリウス」の大きな魅力の1つだと考えています。
新型プリウスの後部座席の倒し方は!?フラットにできる!?
次は、新型「プリウス」の後部座席の倒し方について、みていきましょう。
新型「プリウス」の後部座席は、後部座席両サイドにあるロック解除レバーを引くと、前方に倒れる仕組みになっています。
バックドア側からでも可能ですが、リヤドア側からの方が楽に倒すことができます。
戻す際はシートを手で持って持ち上げます。この操作はリヤドア側からしかできません。
残念ながら、後部座席にリクライニング機能はありません。
上の写真のとおり、後部座席を前に倒すと“概ね”フラットになります。
少しの段差はありますが、ほとんどのユーザーが気にならないレベルかと思います。
どうしても気になるユーザーは、ディーラーオプションとして販売されている以下のデッキボード(20,350円)を購入しましょう。
ちなみに、前項で新型「プリウス」は頭上スペースが低いと記載しましたが、それの影響もあり、ラゲッジスペースの広さは先代「50系プリウス」の502ℓから410ℓと92ℓも狭くなっています。
この点が気になるユーザーもいるでしょう。
ちなみに、アンダーラゲッジ(荷室下空間)はありません。
新型トヨタ プリウスの見積もり額・値引き額
最後に、新型トヨタ「プリウス」の見積り額をみていきましょう。
■2.0Lハイブリッド
- Z(2WD):約398万円
- G(2WD):約351万円
■1.8Lハイブリッド
- X(2WD):約319万円
上記は、オプションにディスプレイオーディオPlus(Zのみ)、パノラミックビューモニター(Gのみ)、8インチディスプレイオーディオ(Xのみ)、スライドタイプのアームレスト、マット、ボディコーティングを設定した場合の価格です。
オプション総額は「Z」で約18万円、「G」で約20.5万円、「X」で約34.5万円となっています。
また、メンテパックを別途設定していますが、メンテパックは点検代を“先に払っているだけ”なため、上記の価格からは抜いています。
「X」を除き、他車と比較するとオプション総額が非常に安くなっており、この点は新型「プリウス」のメリットといえます。
逆にいえば、中間グレードの「G」以下に、フロントクロストラフィックアラートやアドバンスト パークなどの安全装備、合成皮革シート、パワーバックドア、パワーシート、12.3インチディスプレイオーディオ、などのオプションを設定できないデメリットがあるともいえます。
値引き額を含んでいない価格ではありますが、最も高い「Z」だと400万円に近い価格となっています。
400万円というのは、Dセグメントモデルであるトヨタ「カムリ」の価格に近く、下位グレードと比較すると、むしろ新型「プリウス」の方が高い価格となります。
では、値引き額を含んだ場合の価格をみてみましょう。
■2.0Lハイブリッド
- Z(2WD):約375万円
- G(2WD):約328万円
■1.8Lハイブリッド
- X(2WD):約296万円
オプションは、先程の設定からボディコーティングを除外しています。
オプション総額は「Z」で約10.2万円、「G」で約12.8万円、「X」で約26.8万円となっています。
気になる値引き額は15万円でした。
値引き額は発売直後ということもあり控えめな額でしたが、時期によってはもっと引き出すことも可能でしょう。
筆者は「カローラツーリング」オーナーですが、最上位グレードの「HYBRID W×B」を購入した際の値引き額は約33万円でした。
では、新型「プリウス」の価格を他車と比較してみましょう。
同トヨタのCセグメントクラス「カローラツーリング」の最上位グレード「HYBRID W×B」の価格は値引き額込みで約300万円、1つ下のBセグメントクラス「アクア」の最上位グレード「Z」の価格は値引き額込みで約280万円となっています。
値引き額の違いはありますが、「カローラツーリング」は新型「プリウス」のエントリーグレード「X」と同程度の価格となっています。
当然、1つ下のモデルである「アクア」は新型「プリウス」よりも大幅に安く、エントリーグレード「X」よりも15万円程度安い価格となっています。維持費も含めて考えれば価格差はより拡大するでしょう。
とはいえ、新型「プリウス」は「カローラ」や「アクア」よりもスポーティで、先進装備や快適装備も豊富に設定されているため、装備差を考慮すれば決して高くないと考えます。
同じ1.8Lモデルなら「カローラ」との価格差も限定的で、値引き額を上記以上に引き出せれば「カローラ」より安く購入することも可能でしょう。
いずれにしても、全込み300万円以上、場合によっては400万円を超える価格となりますので、決して安いクルマではありません。
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まとめ
今回は、新型トヨタ「プリウス」の後部座席について、まとめてみました。
新型「プリウス」は、非常に先進的なエクステリア・インテリアデザインが特徴で、優れた燃費性能だけでなく、加速性能や安全性能もトップクラスという総合力の高いクルマとなっています。
フルモデルチェンジ前までは、後部座席やラゲッジスペースの広さ程度しか同Cセグメントの「カローラ」に勝る魅力がありませんでしたが、新型「プリウス」は燃費性能・加速性能・安全性能・快適性と、多くの項目で「カローラ」を上回る上位モデルに生まれ変わっています。
一方、全高が最大で5cm低くなったことで室内高は6.5cmも低くなり、ラゲッジスペースも大幅に狭くなるなど、居住性の面ではフルモデルチェンジ前より改悪された形になっています。
その他、1.8LモデルはKINTOグレードを除くと社用車向けグレードしか選択できないという点も、安い価格で新型「プリウス」を購入したいユーザー的には気になるところです。
上記のとおり、気になる点が全くないわけではありませんが、「カローラ」にはない魅力が満載の新型「プリウス」は非常におすすめのCセグメントだと考えます。
Cセグメントクラスのクルマの購入を検討している方は、新型「プリウス」を是非検討してみましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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