こんにちは!青空ひつじ(♂)です。
今回は、2022年9月22日にマイナーチェンジが行われたホンダ「N-WGN」と、2021年12月16日に一部改良が行われたホンダ「N-BOX」を、室内の広さ・使い勝手の良さ・燃費性能・加速性能・走行性能・安全性能・価格の各項目で徹底比較いたします。
“売れているから「N-BOX」でいいか”はもったいない!
しっかり比較した上でクルマ選びをしましょう!
【N-WGN vs N-BOX】室内の広さ
まずは、ボディサイズ・室内の広さを比較してみましょう。
ボディサイズ
ボディサイズは、全長と全幅が全く同じ(3,395mm×1,475mm)で、全高は「N-WGN」が1,675mm、「N-BOX」が1,790mmなので、「N-BOX」の方が11.5cm高くなっています。
※全高はグレードにより異なります。全てノーマルモデルFF車の数値です。
小回り(最小回転半径)も全く同じであるため、ボディサイズの違いは全高のみです。
室内の広さ
・N-WGN
室内長(mm):2,055
室内幅(mm):1,350
室内高(mm):1,300
・N-BOX
室内長(mm):2,240(スロープ仕様は2,060)
室内幅(mm):1,350
室内高(mm):1,400
上記のとおり、「N-BOX」の方が室内長は最大で18.5cm広く、室内高は最大で10cm高くなっています。
「N-BOX」の方が室内高が高いことは当然ですが、室内長も広くなっています。
また、「N-BOX」は後席を左右別に最大19cmスライドさせることができますが、「N-WGN」の後席は一体スライドしかできません。この点も大きな違いの1つでしょう。
“ミニバンみたいに足を伸ばして座りたい”ということであれば「N-BOX」の方が良いでしょう。
ただ、「N-WGN」もコンパクトカー並の広さなので、ユーザーによっては十分の広さだと考えます。
【N-WGN vs N-BOX】使い勝手の良さ
使い勝手の良さを比較してみましょう。
結論からいうと、使い勝手は圧倒的に「N-BOX」の方が良いです。
「N-WGN」の使い勝手の良い点
「N-WGN」の使い勝手の良い点は、以下のとおりです。
- 後部座席下に濡れた傘や置靴などをしまえる大型のトレー(リアシートアンダートレー)が設置
- テレスコピック&チルトステアリングが設定されてる(「N-BOX」はテレスコピックなし)
- 押すだけで開けられるフューエルリッド
リアシートアンダートレーは取り外して洗うことも可能なため、雨の日に便利です。
「N-BOX」の使い勝手の良い点
「N-BOX」の使い勝手の良い点は、以下のとおりです。
- パワースライドドア、ハンズフリオートスライドドアが装備されている
- 助手席を最大57cmスライドできる(助手席スーパースライドシート)
- 後席を左右別に最大19cmスライドできる
- ラゲッジスペースの開口部は「N-WGN」より低床な47cm(「N-WGN」は49cm)
- 後席チップアップ機構により、背の高い荷物を積める
- 後席にサンシェードが装備されている
- シートバックテーブルをオプション装備できる
- スロープ仕様が設定されているため、車椅子のままでの乗車が可能
- 運転席&助手席シートヒーターが最廉価グレードを除き標準装備
- スピーカー数は最大で8スピーカーとなっており、クラスを超えた内容
スライドドアも便利ですし、各座席を大きくスライドできる点も大きな魅力です。
サンシェードやシートバックテーブルなども地味に便利です。スロープ仕様があるため、介護車として使用できることも魅力的です。
スピーカー数は、「N-WGN」が最大4つなのに対して、「N-BOX」は最大8つも設定されています。
【N-WGN vs N-BOX】燃費性能
燃費性能を比較してみましょう。
燃費性能は、WLTCモード、ユーザーが投稿した実燃費を集計したe燃費の値にて比較します。
※実燃費は季節や使用環境により異なります。
※補足:WLTCモードとは
JC08モードはエンジンが温まった状態からの測定結果を75%、エンジンが冷えた状態からの測定結果を25%の比率で燃費を算出していました。WLTCモードでは、エンジンが冷えた状態からの測定結果のみを使用し、乗員や積載物の重量も考慮されることになり、これまでのJC08モードよりも実燃費値に近い条件となります。
- WLTCモード:市街地、郊外、高速道路の平均的な使用時間配分で構成した国際的な走行モード
- 市街地モード(WLTC-L):信号や渋滞等の影響を受ける比較的低速な走行を想定
- 郊外モード(WLTC-M):信号や渋滞等の影響をあまり受けない走行を想定
- 高速道路モード(WLTC-H):高速道路等での走行を想定
・N-WGN
・ノンターボ車 ※2WD
→23.2km/L(WLTCモード)
→19.03km/L(e燃費より)
・ターボ車 ※2WD
→21.2km/L(WLTCモード)
→17.78km/L(e燃費より)
・N-BOX
・ノンターボ車 ※2WD
→21.2km/L(WLTCモード)
→15.92km/L(e燃費より)
・ターボ車 ※2WD
→20.2km/L(WLTCモード)
→15.06km/L(e燃費より)
上記のとおり、燃費性能は「N-WGN」の方が優秀でしょう。ターボ車でも18.0km/L前後あるのは嬉しいですね。
実燃費でも「N-WGN」の方が3.0km/L程度優秀なため、年間走行距離が1万kmの場合は1万5千円程度、年間走行距離が5千kmの場合は8千円程度、「N-WGN」の方が安くなります。
10年間で10万円前後違ってくるので大きな差です。
※ガソリン代150円で計算した場合
維持費を安くしたいなら間違いなく「N-WGN」の方が良いでしょう。
【N-WGN vs N-BOX】加速性能・走行性能
加速性能を比較してみましょう。
その前に「出力」と「トルク」の違いについて、簡単に説明します。
- 出力:クルマの速さ
- トルク:クルマの加速力
簡単に書くと、「最高出力」の値が高い車は速く走れる車で、「最大トルク」の値が高い車は加速が速い車ということですね。ただ、エンジンやモーターの特性、空力性能や車両重量などにより加速性能は全く異なりますので、単に”トルクの値が大きいから加速が速い”というわけではありません。
・N-WGN
・ノンターボ車
→最高出力 43kW〈58PS〉/7,300rpm
→最大トルク 65N・m〈6.6kgf・m〉/4,800rpm
・ターボ車
→最高出力 47kW〈64PS〉/6,000rpm
→最大トルク 104N・m〈10.6kgf・m〉/2,600rpm
・N-BOX
・ノンターボ車
→最高出力 43kW〈58PS〉/7,300rpm
→最大トルク 65N・m〈6.6kgf・m〉/4,800rpm
・ターボ車
→最高出力 47kW〈64PS〉/6,000rpm
→最大トルク 104N・m〈10.6kgf・m〉/2,600rpm
両車ともに全く同じエンジンを積んでいるので、当然スペック的にも全く同じです。
しかし、空力性能や車両重量の差から「N-WGN」の方が軽やかに走ります。
「N-WGN」の方が全高が低いこともあり、高速道路や右左折時に振られにくいというメリットもあります。
上記のことから、加速性能や走行性能は「N-WGN」の方が優秀であるといえます。
何れにしても、ホンダのエンジンは優秀で、ターボ車なら強く踏み込んで加速しても3,000回転以下で走行でき、通常時なら2,000回転を切るレベルで走行できます。
その結果、エンジン音が静かで、静粛性が高くなっています。
直近で試乗したダイハツ「タント」や日産「デイズ」よりもパワフルだと感じました。
その他、「N-BOX」にはないブレーキを踏んだ力に合わせて自動でダウンシフトしエンジンブレーキを効かせる「ステップダウンシフト制御」が採用されている点で「N-WGN」の方が先進的です。
2021年12月の改良で「N-BOX」にも「電子制御パーキングブレーキ」と「オートブレーキホールド機能」が搭載されましたので、装備差は縮まっています。
「オートブレーキホールド機能」がオンになっている場合は、減速時のアイドリングストップがないことも個人的には好印象でした。止まりそうで止まらなかった場合の不快なアイドリングストップがありません。
ノンターボ車とターボ車の違い
最近の軽自動車は、660ccという低排気量でありながら、数年前とは比べ物にならない程走りが良くなっています。
そのため、ノンターボ車でも「エンジンが唸るだけで加速は遅いだろう」と考えていると、いい意味で期待を裏切ってくれます。平地や低速~中速域ではターボ車とそこまで大きくは変わりません。
ただ、やはり登り坂になるとパワー不足が顕著に感じられます。
ターボ車は発信加速が良くなっているだけでなく、ノンターボ車なら3,000回転を確実に超えた登り坂で、ターボ車ならより低回転で登れる感じでパワー不足をそこまで感じません。
そのため、登り坂や高速道路をよく走る方はターボ車を選択した方が良いでしょう。
乗り心地
両車ともに静粛性は比較的良く、段差による突き上げも昔に比べればかなり抑えられており、乗り心地は1クラス上のBセグメントレベルだと感じました。
加速性能や走行性能が高いこともあり、乗り心地や走りは他メーカーより優れていると感じました。
前述の通り、「N-WGN」の方が振られにくいため、総合的に「N-WGN」の方が上です。
【N-WGN vs N-BOX】安全性能
安全装備を比較してみましょう。
N-WGN | N-BOX |
衝突軽減ブレーキ〈CMBS〉(横断自転車&夜間の歩行者検知機能付) | 衝突軽減ブレーキ〈CMBS〉(横断自転車&夜間の歩行者検知機能付) |
誤発進抑制機能 | 誤発進抑制機能 |
後方誤発進抑制機能 | 後方誤発進抑制機能 |
LKAS〈車線維持支援システム〉 | LKAS〈車線維持支援システム〉 |
路外逸脱抑制機能 | 路外逸脱抑制機能 |
歩行者事故低減ステアリング | 歩行者事故低減ステアリング |
渋滞追従機能付ACC | 渋滞追従機能付ACC |
オートハイビーム | オートハイビーム |
先行車発進お知らせ機能 | 先行車発進お知らせ機能 |
標識認識機能 | 標識認識機能 |
パーキングセンサーシステム | パーキングセンサーシステム |
急アクセル抑制機能 | - |
2022年に行われた「N-WGN」のマイナーチェンジまで全く同じ装備内容でしたが、「N-WGN」にはホンダとして初めて「急アクセル抑制機能」が採用された点で優れています。
「急アクセル抑制機能」は、アクセルペダルの踏み間違えや踏み過ぎを検知すると、急加速しないように30km/h以下に速度を抑制、音とディスプレー表示でドライバーに警告する機能となっています。
従来からある「誤発進抑制機能」との最大の違いは、車両前後に障害物がなくても作動する点にあります。
これにより、車両前後に障害物がない普通の道路でパニックを起こし、急加速して事故を起こす可能性を低減させる効果が期待できます。
工場出荷状態では同機能はオフになっており、スマートキー別に設定を変えられるようになっています。
そのため、ドライバー毎に使い分けられるようになっています。
ただ、おそらく「N-BOX」も次回の改良で搭載されるかと思いますので、そうなれば安全装備は全く同じとなります。
その他、「N-WGN」はサイドエアバッグ&サイドカーテンエアバッグシステムが全車標準装備されている点で優れているといえますが、「N-BOX」も下位2グレードを除くと標準装備されているため、大きな違いとはいえないでしょう。
【N-WGN vs N-BOX】価格
価格を比較してみましょう。
N-WGNのおすすめグレード&価格
「N-WGN」のおすすめグレードは、ノーマルモデルなら「L」 で約140万円、カスタムモデルなら「L・ターボ」で約175万円です。
ディーラーオプションの8インチナビ(約22万円)、ETC車載器(約1万円)を装備すると、「L」 は約170万円、「L・ターボ」は約196万円となります。
※「L」にはLEDヘッドライトとオートリトラミラーを別途設定しています。
※上記の価格は税金などの諸費用を足していません。諸費用を足すと+15万円程度の価格になります。
N-BOXのおすすめグレード&価格
「N-BOX」のおすすめグレードは、ノーマルモデルなら「EX」 で約168万円、カスタムモデルなら「EX・ターボ」で約204万円です。
ディーラーオプションの8インチナビ(約22万円)を装備すると、「EX」 は約190万円、「EX・ターボ」は約226万円となります。
※上記の価格は税金などの諸費用を足していません。諸費用を足すと+15万円程度の価格になります。
価格比較 結果
上記の価格は税金などの諸費用を足していませんが、値引き額で概ね相殺されるでしょう。
上記のとおり、「N-WGN」の方が20~30万円程度安くなりそうです。
初期費と維持費を両方考慮すると、10年間で30~40万円程度「N-WGN」の方が安くなるでしょう。
「N-WGN」や「N-BOX」の新車は高い!と感じた方、少しでも安く、お得に購入したい方は、“新車同様の中古車”も検討してみましょう。
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ただし、上記はメーカーオプションの場合のみで、ディーラーオプションの場合は後付けも可能です。
そのため、中古車を選ぶ際は車のカラー及びメーカーオプションを妥協しないようにしましょう。
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中古車を買うなら、中古車販売台数トップクラスのガリバーがおすすめです。
中古車業界の最大手で、知名度も高く、信頼性が高いため安心です。
さらに、ガリバーは以下のメリットもあります。
- 修復歴車(事故車、事故歴ありの車)を販売していない
- 納車後、100日以内であれば返品可能
- ディーラーより長い10年保証(走行距離無制限、ハイブリッドカーのバッテリーなども保証)
ガリバーによると、修復歴車の約4割(39.4%)の車で何らかの故障が発生していたため、修復歴車の販売をやめたようです。そんな修復歴車を販売していないので、故障が発生するリスクが低いともいえますね。
特に驚きなのが、100日以内であれば返品可能というところではないでしょうか。これなら、仮に購入した車に問題があった場合や、急に車の使用シーンが大きく変わっても安心ですよね。
その他、ディーラーよりも長い10年保証というのも心強いです。ハイブリッドカーのバッテリーなども保証対象なのでさらに安心です。走行距離が何kmでも保証対象です。
■中古車は早いもの勝ち!非公開在庫もある!
中古車は基本的に1台限りのものですので、良い車も早く問い合せしないと売れてしまう可能性があります。
また、ガリバーでは毎日約500台の車を買取しており、まだネット上で公開されていない車(非公開在庫)もたくさんあります。
ガリバー 公式サイトに登録すれば、自分で検索するだけでは見つけられない”あなたに最適な車”をガリバーが探し出してくれます。さらに「非公開在庫」も優先的に紹介してもらえます。
気になった車、欲しい車がある方はガリバーに登録して探してもらいましょう!
※中古車の販売金額は申込完了ページには表示されません。登録後、ガリバーから電話がかかってくるので、そこで詳しい話を聞いてみましょう。
まとめ
今回は、ホンダ「N-WGN」とホンダ「N-BOX」を徹底比較してみました。
比較結果を以下にまとめてみました。
- 室内の広さ:「N-BOX」の圧勝
- 使い勝手の良さ:「N-BOX」の圧勝
- 燃費性能:「N-WGN」の方が優秀
- 加速性能・走行性能:「N-WGN」の方が軽やかで、振られにくい
- 安全性能:差はない
- 価格の安さ:「N-WGN」の方が20~30万円程度安い
上記のとおり、それぞれの良さがはっきりしています。
広さや使い勝手を重視する場合は「N-BOX」を選択した方が良いでしょう。
走り、燃費、価格を重視する場合は「N-WGN」を選択した方が良いでしょう。
個人的には、室内の広さや使い勝手の良さ、装備の豪華さなど総合力の高さから「N-BOX」の方がおすすめだと考えます。
フルモデルチェンジ直後は「N-WGN」の方が魅力的な部分も多くありましたが、昨今の改良により差が縮まったことが最大の要因です。「N-BOX」の魅力は近年より高まったといえます。
ただ、燃費や価格などコスト面での魅力が光る「N-WGN」も非常に優れたクルマです。
どちらが良いかはユーザーによって異なるでしょう。
クルマの購入で後悔しないためには、あなたが重視する項目は何なのか、よく確認しておくことが重要です。
安いから何となく選んだ、人気だから何となく選んだ、などの安易なクルマ選びをしない様にしましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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