こんにちは!青空ひつじ(♂)です。
今回は、2023年9月21日に商品改良が行われた「MAZDA2(マツダ2)」と、2022年7月25日に一部改良が行われたトヨタ「ヤリス」を徹底比較してみました。
同じコンパクトカー(Bセグメントクラス)に属し、共に1.5Lガソリン車の設定があるなど共通点が多い両車。
そんな「ヤリス」と「MAZDA2(マツダ2)」のどっちを買った方が後悔しないのか!?
燃費性能・加速性能・安全性能・運転のしやすさ・エクステリア・インテリア・室内の広さ・価格など、徹底検証いたします。



ボディサイズ・運転のしやすさ・エクステリアの比較
ボディサイズ・運転のしやすさ
まずは、ボディサイズを比較してみましょう。
・ヤリス
全長(mm):3,940
全幅(mm):1,695
全高(mm):1,500(4WDは1,515)
ホイールベース(mm):2,550
車両重量(kg):940~1,180
最小回転半径(m):4.8(HYBRID Z・Z・4WD車は5.1)
最低地上高(mm):145(1.0ガソリン車は140、1.5Lガソリン4WD車は130、1.5Lハイブリッド4WD車は160)
・MAZDA2(マツダ2)
全長(mm):4,080
全幅(mm):1,695
全高(mm):1,500~1,550
ホイールベース(mm):2,570
車両重量(kg):1,040~1,250
最小回転半径(m):4.7~4.9
最低地上高(mm):145
■ボディサイズに大きな違いはない!
上の数値のとおり、全長こそ4m未満の「ヤリス」と4m超の「MAZDA2(マツダ2)」で14cmの違いがありますが、全幅は全く同じ5ナンバーサイズ、全高もほとんど同じです。
■走りがより軽いのは「ヤリス」!
車両重量は「ヤリス」が1tを下回る軽量ボディとなっていますが、1tを下回るのは1.0Lガソリン車や1.5Lガソリン車の最廉価グレードのみとなっています。
同じ1.5Lガソリン車で比較すると、2WD車なら最大でも1,020kgとなっている「ヤリス」に対して、「MAZDA2(マツダ2)」は1,050~1,090kgとなっているため、最大で「ヤリス」の方が70kgも軽くなっています。
そのため、加速性能は「ヤリス」の方が有利といえます。
■小回りは意外に「MAZDA2(マツダ2)」が優れている!
最小回転半径は、上位グレードを除き15インチタイヤなら4.7mとなっている「MAZDA2(マツダ2)」に対して、「ヤリス」は最小で4.8m、最上位グレードなら5.1mとなっているため、小回りは「MAZDA2(マツダ2)」の方が優れています。
一見「ヤリス」の方がコンパクトで小回りがききそうですが、実は違うのです。
そのため、小回りの良さを重視するなら「MAZDA2(マツダ2)」が良いでしょう。
■運転のしやすさは互角!どっちも運転しやすい!
フロントノーズ(ボンネット)が短いことから、「ヤリス」の方が車両前方の感覚をつかみやすい気もしましたが、大きな違いはないでしょう。
視界性能も僅かに「ヤリス」の方は良いと感じましたが、こちらも大きな違いはありません。
そのため、運転のしやすさは引き分けでしょう。
両車ともにコンパクトなボディサイズで、車両周辺360°カメラも設定できるため、運転が苦手な方、これまで軽自動車にしか乗ってこなかった方にもおすすめです。
エクステリア
※1枚目の写真は「ヤリス HYBRID Z」(シアンメタリック)
「ヤリス」は最上位グレードと中間グレード以下で質感差が激しい
「ヤリス」のエクステリアデザインは、フロントはヘッドランプのシャープさこそ違いますが「アクア」に似た印象で、街中のパッと見だと見分けがつかない方もいるかもしれません。
リアはコンビネーションランプが特徴的な水平基調のデザインとなっているため、「ヤリス」だと一目で分かるデザインになっています。
質感は、フロントグリル(ロアアンダーグリルを除く)、リヤグリルやリヤルーフが艶有りブラック塗装となっており、ドアベルトモールディングにサテンクロムメッキ加飾が施されているなど、比較的質感高い印象です。
また、ドアを閉めた際の音は、従来(ヴィッツ)の軽い安っぽい感じではなく、比較的重めで上質な印象です。
さらに、ディーラーオプションのLEDフォグランプを設定するとフォグランプ周辺が艶有りブラック塗装となり、より質感が向上します。
フォグランプなしだと塗装なしのフタが装着されている状態で、質感が高いとは言えません。
そのため、質感を向上させたい方はLEDフォグランプを設定するのがおすすめです。
※上の写真はフォグランプ装着車
ただ気になるのは、中間グレード以下の質感です。
上記は全て最上位グレードのみの設定で、中間グレード以下になると質感や装備内容は大きく減少します。
特に、今どきハロゲンヘッドランプというのは軽自動車より劣る装備内容といえるでしょう。
仮にLEDヘッドランプ(約8万円)を設定すると、最上位グレードとの価格差は8万円程度になるため、エクステリアだけみても最上位グレードが最もおすすめであると個人的には考えます。
また、アルミホイールが全グレードでオプション設定となっている点も気になります。
「MAZDA2(マツダ2)」の質感はトップクラスだけど、気になる点も・・・
「MAZDA2(マツダ2)」は「デミオ」からフロントやリアのデザインが大きく変更され、フロントデザインは「MAZDA6(マツダ6)」にそっくりとなっています。
フロントグリルは上位グレードならメッシュ部が艶のあるグロスブラックとなっています。
また、マツダ車といえばボディカラーの質感が高いことも大きな魅力です。
そのため、質感を「MAZDA2(マツダ2)」の上位グレードと「ヤリス」の上位グレードを比較すると、「MAZDA2(マツダ2)」が勝る印象です。
ただ、センターピラーの艶あり塗装やウィンドウフレームメッキなどは施されていないため、質感が大きく向上したホンダ「フィット」と比較すると、劣っている部分がいくつかあります。
個人的には、国産コンパクトカーで最も質感が高いのは「フィット」だと考えます。
インテリア・後部座席や荷室の広さの比較
インテリア
※1枚目の写真は「ヤリス HYBRID Z」(合成皮革+ツィード調ファブリック[CLEAR TAUPE])
「ヤリス」の質感は「ヴィッツ」より大幅向上も、中間グレード以下で急激に落ちる
「ヤリス」のインテリアは、最上位グレードであれば本革巻きステアリングホイール、本革巻きシフトノブ、インパネにソフトパッドが設定され、オプションでシート表皮が合成皮革+ツィード調ファブリックとなるため、「ヴィッツ」から質感はかなり向上しています。
※革巻きステアリングホイール、革巻きシフトノブは他グレードでもオプション設定可能
特に、シート表皮を合成皮革にすると質感が大きく向上する印象があり、上級ファブリックと比較すると差は歴然です。
ただ、インテリアカラーがクレアトープしか選択できない点は、個人的に残念です。
上記のとおり、「ヴィッツ」から質感は向上しているものの、まだまだ樹脂製の部分が多く、特にセンターコンソール付近の質感の低さが気になります。
ライバルであるホンダ「フィット」や日産「ノート」は質感が大きく向上しており、インテリアの質感差は大きくなったといえるでしょう。
「フィット」ならアームレスト付きセンターコンソールボックスを全車にオプション設定することも可能で、「ノート」に至っては全車標準装備となっています。
※「ヤリス」もアームレストは設定可能
中間グレード以下では質感の低さがより強調され、特に“ヘッドレスト一体型のシート”は今どき軽自動車でもスズキ「アルト」やダイハツ「ミライース」程度しかなく、その点では軽自動車と比較しても質感は低めだといえます。
シートは最上位グレードと同じヘッドレストセパレート型に変更可能ですが、約5万円のコンフォートシートセットを設定する必要があります。
LEDヘッドランプ(約8万円)と合算すれば最上位グレードとの価格差は3万円程度になりますので、やはり最上位グレードが最もおすすめであると個人的には考えます。
「MAZDA2(マツダ2)」の質感はトップクラスだけど、気になる点も・・・
「MAZDA2(マツダ2)」のインテリアは、シンプルながら質感高くなっています。
特にドアアームレストは全グレードで合成皮革が採用されており、インパネも上位グレードならグロスブラック、が採用されているため、依然としてコンパクトカートップクラスの質感といえるでしょう。
ただ、エアコンの操作パネルや中央のカップホルダー部については廉価で、インパネの質感が高い分非常に気になりました。
エクステリア同様、「フィット」は室内の質感も大きく向上しており、センターコンソール付近の質感や特にシート表皮の質感で「MAZDA2(マツダ2)」は劣ることになるでしょう。
「フィット」は、中間グレードでもプライムスムースを使用したコンビシートが標準装備となっており、最上位グレードに至っては本革シートが標準装備となっています。
「ノート」は、アームレスト部が合皮となっているブリッジ型のセンターコンソール、ピアノブラック調となっている電制シフト及びシフトベース、艶感があるセンターディスプレイやメーターが非常に上質なため、運転席まわりの質感で「MAZDA2(マツダ2)」は劣ることになるでしょう。
上記のとおり、数年前までは国産コンパクトカーの中でダントツトップだった室内の質感も、今ではライバル車に追い抜かれている部分も多く見受けられます。
とはいえ、質感が低めな「ヤリス」と比較すれば圧勝です。
そのため、室内の質感を重視するなら「MAZDA2(マツダ2)」を選ぶべきでしょう。
後部座席・荷室の広さ
※1枚目の写真は「ヤリス HYBRID Z」(合成皮革+ツィード調ファブリック[CLEAR TAUPE])
※2枚目の写真は「ヤリス Z」(上級ファブリック[BLACK])
室内長の比較
「ヤリス」:1,845mm
「MAZDA2(マツダ2)」:1,805mm
室内長は「ヤリス」の方が+4cm広い
室内幅の比較
「ヤリス」:1,430mm
「MAZDA2(マツダ2)」:1,445mm
室内幅は「MAZDA2(マツダ2)」の方が+1.5cm広い
室内高の比較
「ヤリス」:1,190mm
「MAZDA2(マツダ2)」:1,210mm
室内高は「MAZDA2(マツダ2)」の方が+2cm広い
ラゲッジスペースの比較
「ヤリス」:270ℓ
「MAZDA2(マツダ2)」:280ℓ
ラゲッジスペースは「MAZDA2(マツダ2)」の方が+10ℓ広い
室内の広さ比較 まとめ
室内の広さは上記の数値のとおり、大きな違いはありません。
前席に座る方が大柄でなければ、後部座席の足元スペースについて大きな問題はないでしょう。
とはいえ、両車ともに後部座席は狭い部類に入ります。
そのため、ファミリーカーとしては両車ともに不向きだといえるでしょう。
同様にラゲッジスペースも狭い部類に入るため、ラゲッジスペースを多用したい方にもおすすめできません。
後部座席を倒した際には両車ともに段差ができますが、デッキボードを設定すれば段差は解消されます。
以上から、室内の広いコンパクトカーが欲しい方は、別のクルマを選択した方が良いでしょう。
室内の広さや使い勝手を重視するなら、ホンダ「フィット」がおすすめです。
快適装備の比較
快適装備を比較してみましょう。
両車の最大の装備差は、シートです。
「ヤリス」には、運転席イージーリターン機能、運転席・助手席ターンチルトシート、助手席買い物アシストシートなどが設定されています。
一方の「MAZDA2(マツダ2)」には運転席6Wayパワーシート&ドライビングポジションメモリー機能が設定されています。
何れも価格設定が5~10万円と比較的高く、利便性としても大きな優位性はないと考えます。
その他、「ヤリス」のハイブリッド車にはAC100V・1500W非常時給電システム付アクセサリーコンセントが設定できるメリットがあります。
アクセサリーコンセント(AC100V・1500W)は、今やトヨタ「プリウス」、「アルファード」などは標準装備となっており、トヨタはハイブリッド車が災害時に非常電源になるということをプッシュしています。
何と言っても最大の魅力は、災害時に最大5日間も電力供給できるという安心感でしょう。
1,500W以下の電化製品も使用できるため、通常アクセサリーソケットでは使用できない電子レンジやポットなどが使用できるメリットもあります。
また、ラゲッジスペースで電源があるというメリットも追加されます。
従来はコネクティッドサービスの有無という大きな差がありましたが、「MAZDA2(マツダ2)」にも2023年9月21日に行われた商品改良にて採用されたため、差はなくなっています。
今や自動ブレーキが搭載されていないクルマを購入する人はほとんどいないと思いますが、その内コネクティッドサービスが設定されていないクルマを購入する人もいなくなるでしょう。
両車ともに残念ながら電動パーキングブレーキではなくレバー式パーキングブレーキとなっています。
この点は、ライバル車のホンダ「フィット」や日産「ノート」、トヨタ「ルーミー」などと比較して利便性で大きく劣ることになります。
燃費性能の比較
燃費性能は、WLTCモード、ユーザーが投稿した実燃費を集計したe燃費の値にて比較します。
※実燃費は季節や使用環境により異なります。
※補足:WLTCモードとは
JC08モードはエンジンが温まった状態からの測定結果を75%、エンジンが冷えた状態からの測定結果を25%の比率で燃費を算出していました。WLTCモードでは、エンジンが冷えた状態からの測定結果のみを使用し、乗員や積載物の重量も考慮されることになり、これまでのJC08モードよりも実燃費値に近い条件となります。
- WLTCモード:市街地、郊外、高速道路の平均的な使用時間配分で構成した国際的な走行モード
- 市街地モード(WLTC-L):信号や渋滞等の影響を受ける比較的低速な走行を想定
- 郊外モード(WLTC-M):信号や渋滞等の影響をあまり受けない走行を想定
- 高速道路モード(WLTC-H):高速道路等での走行を想定
・ヤリス
・1.0Lガソリン
→20.2km/L(WLTCモード)
→-km/L(e燃費より)
・1.5Lガソリン ※2WD、CVT
→21.6km/L(WLTCモード)
→17.01km/L(e燃費より)
・1.5Lハイブリッド ※2WD
→36.0km/L(WLTCモード)
→31.30km/L(e燃費より)
・MAZDA2(マツダ2)
・1.5Lガソリン ※2WD、6AT
→20.3km/L(WLTCモード)
→16.52km/L(e燃費より)
・1.5Lディーゼル ※2WD、6AT
→21.6km/L(WLTCモード)
→19.36km/L(e燃費より)
燃費性能を比較すると、「ヤリス」の1.5Lハイブリッド車が圧倒的に優秀です。
気になる1.5Lガソリン車の燃費性能ですが、「ヤリス」の21.6km/L(WLTCモード)に対して「MAZDA2(マツダ2)」は20.3km/L(WLTCモード)と、その差は1.3km/Lしかありません。
仮に年間走行距離1万kmでガソリン代が140円なら、年間2,000円程度しか差はありません。
そのため、「ヤリス」と「MAZDA2(マツダ2)」の1.5Lガソリン車の維持費の差はほとんどないと言ってよいでしょう。
車両本体価格が安い方が、間違いなく総コストで安くなることになります。
ちなみに、1.5Lハイブリッド車と1.5Lガソリン車の維持費の差は、年間走行距離1万kmでガソリン代が140円なら、年間3.7万円程度の差となります。
1.5Lガソリン車と1.5Lディーゼル車の維持費の差は、同条件(軽油代120円)で年間2.2万円程度の差となります。
当たり前ですが、年間走行距離が半分なら半額に、年間走行距離が倍なら維持費も倍になります。
そのため、ご自分の年間走行距離によって、ハイブリッド車が良いのか、ディーゼル車が良いのか、ガソリン車が良いのか、変わってくるでしょう。
※価格の詳細は後述しています。
加速性能の比較
エンジン性能について、比較していきます。
その前に「出力」と「トルク」の違いについて、簡単に説明します。
- 出力:クルマの速さ
- トルク:クルマの加速力
簡単に書くと、「最高出力」の値が高い車は速く走れる車で、「最大トルク」の値が高い車は加速が速い車ということですね。ただ、エンジンやモーターの特性、空力性能や車両重量などにより加速性能は全く異なりますので、単に”トルクの値が大きいから加速が速い”というわけではありません。
・ヤリス
・1.0Lガソリン
→最高出力 51kW〈69PS〉/6,000rpm
→最大トルク 92N・m〈9.4kgf・m〉/4,400rpm
・1.5Lガソリン
→最高出力 88kW〈120PS〉/6,600rpm
→最大トルク 145N・m〈14.8kgf・m〉/4,800~5,200rpm
・1.5Lハイブリッド
エンジン
→最高出力 67kW〈91PS〉/5,500rpm
→最大トルク 120N・m〈12.2kgf・m〉/3,800~4,800rpm
モーター
→最高出力 59kW〈80PS〉
→最大トルク 141N・m〈14.4kgf・m〉
→システム最高出力 85kW〈116PS〉
・MAZDA2(マツダ2)
・1.5Lガソリン
→最高出力 81kW〈110PS〉/6,000rpm
→最大トルク 141N・m〈14.4kgf・m〉/4,000rpm
・1.5Lディーゼル
→最高出力 77kW〈105PS〉/4,000rpm
→最大トルク 250N・m〈25.5kgf・m〉/1,500~2,500rpm
「エンジン性能」を比較すると、最高出力では「ヤリス」が、最大トルクでは「MAZDA2(マツダ2)」が優れています。
あくまで参考値ですが、0-100km/h加速は何れも9秒~10秒前後で、大きな差はありません。
試乗で感じた印象は以下のとおりです。
■「ヤリス」
「ヤリス」は新開発の1.5Lダイナミックフォースエンジンと新世代1.5Lハイブリッドシステムが採用されており、ハイブリッド車のシステム最高出力は「ヴィッツ」の73kW(100PS)から85kW(116PS)に上昇しています。
1.5Lガソリン車は、「RAV4」などにも設定されている発進用ギヤ付きのDirect Shift-CVTが設定されたため、発進時のもっさり感などはなくスムーズに加速してくれます。1,000kg前後の車両重量には十分なパワーで、街中でパワー不足を感じることはないでしょう。
1.5Lハイブリッド車と1.5Lガソリン車を比較すると、発進時の加速性能はハイブリッド車の方が滑らかな印象があります。モーターのアシストにより加速性能が向上しているものかと思います。
ただ、その後の加速感は1.5Lガソリン車の方がガソリン車特有の面白さがある様に感じましたが、それほど大きな差は感じにくく、燃費性能の圧倒的な違いに勝るほどの差はない様に感じました。
静粛性なども考慮すれば、ハイブリッド車の方が総合的に優れているといえるでしょう。
■「MAZDA2(マツダ2)」
「MAZDA2(マツダ2)」の1.5Lガソリン車は1,000kg前後の車両重量には十分で、街中でパワー不足を感じることはあまりないと思います。
ただ、急な上り坂となれば3,000回転程度にはなりますし、高速道路の追い越し時などは若干パワー不足を感じるでしょう。
その点、1.5Lディーゼル車なら急な上り坂でも2,000回転程度で軽やかに上ってくれます。
そのため、上り坂を走行する機会や長距離走行の多い方には、ディーゼル車が向いているでしょう。
安全性能の比較
安全性能について、比較してみましょう。
下表に両車の安全装備を整理しています。同機能の装備を同行に示しています。
MAZDA2(マツダ2) | ヤリス |
アダプティブ・LED・ヘッドライト | - |
ハイ・ビーム・コントロールシステム | オートマチックハイビーム |
車線逸脱警報システム、レーンキープ・アシスト・システム | レーントレーシングアシスト |
ドライバー・アテンション・アラート | レーントレーシングアシスト |
アドバンスド・スマート・シティ・ブレーキ・サポート(夜間歩行者検知機能付)、スマート・ブレーキ・サポート | プリクラッシュセーフティ(交差点左右折支援機能、低速時加速抑制機能、緊急時操舵支援機能) |
AT誤発進抑制制御[前進時][後退時]、スマート・シティ・ブレーキ・サポート[後退時] | パーキングサポートブレーキ(前後方静止物)、ドライブスタートコントロール、プラスサポート |
リア・クロス・トラフィック・アラート(RCTA) | パーキングサポートブレーキ(後方接近車両) |
ブラインド・スポット・モニタリング | ブラインドスポットモニター |
交通標識認識システム | ロードサインアシスト |
マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール 全車速追従機能付 | レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付) |
- | 先行者発進告知機能 |
自動防眩ルームミラー | ドライブレコーダー付自動防眩インナーミラー |
360°ビュー・モニター | パノラミックビューモニター |
- | トヨタ チームメイト[アドバンスト パーク] |
安全性能を比較すると、総合的に「ヤリス」の方が優れているでしょう
「ヤリス」の優秀な点は以下のとおりです。
- 自動ブレーキが交差点右左折時の対向車や歩行者を検知可能で、緊急時操舵支援機能が搭載されており、現時点でトップクラスの安全性能となっている
- 進行方向に壁などの障害物がなくても加速抑制が作動する機能(プラスサポート)を設定できる
- 車線中央維持支援機能(レーントレーシングアシスト)が全車速域に対応している
※「MAZDA2(マツダ2)」は60km/h以上のみの対応で、車線中央維持支援機能はない - 後ろ側方から接近する車両を検知し、自動ブレーキも作動する機能(パーキングサポートブレーキ[後方接近車両])を搭載している
- 自動(ステアリング、アクセル、ブレーキ操作のみ)駐車機能を設定できる
- ドライブレコーダー付自動防眩インナーミラーを設定できる
「ヤリス」が優秀な点は、何と言ってもトップクラスの安全性能を誇る自動ブレーキが搭載されている点です。
特に、交差点の左右折時の対向車や歩行者を検知可能な点で優れています。
2021年5月10日の一部改良で自動ブレーキに緊急時操舵支援機能が追加され、「プラスサポート」が新たに設定可能となったことで、自動ブレーキと誤発進抑制機能の性能はさらに向上しています。

さらに、車線中央維持支援機能(レーントレーシングアシスト)が全車速域に対応している点、後方の自動ブレーキの性能が優秀な点でも「MAZDA2(マツダ2)」より優秀といえるでしょう。
また「ヤリス」には、トヨタ「ライズ」などに搭載されている従来の自動駐車機能より使いやすい自動駐車機能「アドバンストパーク」が設定可能となっています。
自動で空間を認識する能力が高いため、駐車箇所の設定がほとんど不要で、「ライズ」より駐車にかかる時間も短くスムーズで、切り返しも少なくなっています。
ただ、ガソリン車には設定できないため、設定したい方は必然的にハイブリッド車を選択する必要があります。
一方の「MAZDA2(マツダ2)」も対向車の部分的に遮光する先進ライト「アダプティブ・LED・ヘッドライト」を搭載している点で「ヤリス」より優れており、同クラスで搭載しているクルマはまだまだ少ないため、非常に先進的であるといえます。
ちなみに、電動パーキングブレーキ及びブレーキホールドが搭載されていない点は、「ヤリス」・「MAZDA2(マツダ2)」共通の弱点・欠点だと考えます。
上記の装備が搭載されれば、パーキングブレーキを操作する必要や赤信号などでの停止時にブレーキペダルを踏み続ける必要がなくなり、アダプティブクルーズコントロールでも停止保持が可能となります。
軽自動車も含め、新型車の多くに搭載されている装備ですので、是非今後の改良にて搭載してほしいところです。
価格の比較
最後に価格を比較してみましょう。
ヤリスのおすすめグレード&価格
「ヤリス」のおすすめグレードは、ガソリン車なら「Z」(2WD)で約201万円、ハイブリッド車なら「HYBRID Z」(2WD)で約235万円です。
理由は、中間グレード以下との質感差がとても大きいからです。
メーカーオプションのブラインドスポットモニターなどの安全装備、パノラミックビューモニター、合成皮革+ツィード調ファブリックシート表皮、ディーラーオプションのT-CONNECTナビキット、アームレスト、ETC代等を約27万円足すと、「Z」は約230万円、「HYBRID Z」は約264万円となります。
※上記の価格は税金などの諸費用を足していません。諸費用を足すと+10~20万円程度の価格になります。

MAZDA2(マツダ2)のおすすめグレード&価格
「MAZDA2(マツダ2)」のおすすめグレードは、1.5Lガソリン車なら「15 SPORT」(約208万円)、1.5Lディーゼル車なら「XD SPORT+」(約240万円)です。
上記グレードがおすすめな理由は、内装の質感が高く、快適装備が充実しているからです。
メーカーオプションのルーフフィルム/ドアミラーカバー/シャークフィンアンテナのグロスブラック、ナビゲーション用SDカードPLUS、ETC車載器代等を加えると、「15 SPORT」が約222万円、「XD SPORT+」が約254万円となります。
※上記の価格は税金などの諸費用を足していません。諸費用を足すと+10~15万円程度の価格になります。
価格比較 結果
上記の価格は税金などの諸費用を足していませんが、値引き額で概ね相殺されるでしょう。
上記価格を比較すると、最も安いのは「MAZDA2(マツダ2)」の1.5Lガソリン車で、「ヤリス」の1.5Lガソリン車より8万円程度安いことがわかります。
燃費性能はほとんど変わらなかったため、1.5Lガソリン車を買うなら「MAZDA2(マツダ2)」の方が安くなることは間違いないでしょう。
最も高いのは「ヤリス」の1.5Lハイブリッド車で、次いで「MAZDA2(マツダ2)」の1.5Lディーゼル車と続きます。
では、改めて維持費(年間のガソリン代)を確認してみましょう。
※年間走行距離8,000km、ガソリン台140円、軽油代120円だった場合の年間の維持費
- 「ヤリス」1.5Lハイブリッド車:35,783円
- 「ヤリス」1.5Lガソリン車:65,844円
- 「MAZDA2(マツダ2)」1.5Lガソリン車:67,797円
- 「MAZDA2(マツダ2)」1.5Lディーゼル車:49,587円
上記のとおり、「ヤリス」の1.5Lハイブリッド車は1.5Lガソリン車より約3万円安くなっています。
「MAZDA2(マツダ2)」の1.5Lディーゼル車は1.5Lガソリン車より約1.8万円安くなっています。
購入時の諸費用で7万円前後ハイブリッド車がお得になりますので、「ヤリス」は年間走行距離8,000kmで10年乗れば1.5Lハイブリッド車と1.5Lガソリン車の価格差は回収できる可能性が高そうです。
「MAZDA2(マツダ2)」の1.5Lディーゼル車は年間走行距離が1.2万kmを超えるあたりから、1.5Lディーゼル車と1.5Lガソリン車の価格差を回収できる可能性がでてきます。
ちなみに、「ヤリス」の1.5Lハイブリッド車と「MAZDA2(マツダ2)」の1.5Lガソリン車を比較すると、年間走行距離が1万km未満なら「MAZDA2(マツダ2)」が、1万km以上なら「ヤリス」が安くなる可能性が高くなります。
つまり、走行距離が多い方は「ヤリス」の1.5Lハイブリッド車がおすすめ、上記より走行距離が少ない方は「MAZDA2(マツダ2)」のガソリン車がおすすめです。
少しでも安く、お得に購入したい方は“新車同様の中古車”も検討してみましょう。
“新車同様の中古車”なら、年式2023年、走行距離10km未満、修復歴なしと好条件の「ヤリス HYBRID Z」が210万円で買えるクルマもあります!
さらに、「ヤリス」のガソリン車や「MAZDA2(マツダ2)」なら、上位グレードでも200万円以下で購入できるクルマがゴロゴロしていますよ!
【PR】“新車同様の中古車”なら、新車より60万円以上安い!
車は基本的に新車で買うもの!私はずっとそう考えていました。
しかし、新古車・未使用車や走行距離1,000km程度の車は新車同様です。
さらに、モノによっては普通に新車を買う場合より60万円以上安く買えるケースも多数あります!
上記を考えると、新車購入を検討中の方は“新車同様の中古車を探してみる”という選択肢も大いにありだと思いませんか?!
また、中古車の場合は納期待ちが長い車と異なり、すぐに納車されます。人気車種の場合は納車に1年以上かかるケースがあることも考えると、魅力的ではないでしょうか。
■中古車のメリット、デメリット
“新車同様の中古車”を買う場合のメリットは何といってもその「安さ」が魅力ですが、デメリットは「自分の付けたいオプションが選べない」という点でしょう。
ただし、上記はメーカーオプションの場合のみで、ディーラーオプションの場合は後付けも可能です。
そのため、中古車を選ぶ際は車のカラー及びメーカーオプションを妥協しないようにしましょう。
■中古車を買うなら中古車販売台数トップクラスのガリバーがおすすめ!
中古車を買うなら、中古車販売台数トップクラスのガリバーがおすすめです。
中古車業界の最大手で、知名度も高く、信頼性が高いため安心です。
さらに、ガリバーは以下のメリットもあります。
- 修復歴車(事故車、事故歴ありの車)を販売していない
- 納車後、100日以内であれば返品可能
- ディーラーより長い10年保証(走行距離無制限、ハイブリッドカーのバッテリーなども保証)
ガリバーによると、修復歴車の約4割(39.4%)の車で何らかの故障が発生していたため、修復歴車の販売をやめたようです。そんな修復歴車を販売していないので、故障が発生するリスクが低いともいえますね。
特に驚きなのが、100日以内であれば返品可能というところではないでしょうか。これなら、仮に購入した車に問題があった場合や、急に車の使用シーンが大きく変わっても安心ですよね。
その他、ディーラーよりも長い10年保証というのも心強いです。ハイブリッドカーのバッテリーなども保証対象なのでさらに安心です。走行距離が何kmでも保証対象です。
■中古車は早いもの勝ち!非公開在庫もある!
中古車は基本的に1台限りのものですので、良い車も早く問い合せしないと売れてしまう可能性があります。
また、ガリバーでは毎日約500台の車を買取しており、まだネット上で公開されていない車(非公開在庫)もたくさんあります。
ガリバー 公式サイトに登録すれば、自分で検索するだけでは見つけられない”あなたに最適な車”をガリバーが探し出してくれます。さらに「非公開在庫」も優先的に紹介してもらえます。
気になった車、欲しい車がある方はガリバーに登録して探してもらいましょう!
※中古車の販売金額は申込完了ページには表示されません。登録後、ガリバーから電話がかかってくるので、そこで詳しい話を聞いてみましょう。
【PR】車の下取り価格を30万円以上アップさせるコツ!
新車を購入する際、現在の車をディーラーで下取りに出す方も多いと思います。
しかし、中古車買取サービスを使用することで現在の車を30万円以上高く売ることも可能です!
中古車買取サービスは、中古車の買取台数トップクラスのガリバーの無料査定がおすすめです。
買取台数がトップクラスな理由は、高価買取実績とサービスの良さ、信頼性にあります。
中古車販売台数もトップクラスでしたが、中古車買取台数もトップクラスのガリバーは、まさに中古車業界の“トヨタ”的存在です。
■ガリバーが支持される理由、高価買取できる理由
中古車買取台数がトップクラスということは、多くの人がガリバーで愛車を売っていることになりますが、ガリバーが支持される理由、高価買取できる理由は、以下のとおりです。
- 買取車両の在庫期間を短くする独自のシステムで、在庫管理コストを大幅に削減
- 全国約550店の直接販売店舗とオークション会場、海外店舗による圧倒的な販売網で中間業者を挟まずに、マージンカットを実現し買取額に反映
- ディーラーの下取りと異なり、オプションやアクセサリーを買取額にプラス評価!
■筆者の一括査定体験談
買取といえば一括査定というサービスもありますが、実際一括査定に登録してみたところ、各業者からの山の様なメールと電話が来て大変鬱陶しい思いをすることになりました。
また、個人情報も各社に流れてしまうためプライバシー保護の観点からみても良くありません。
上記のことから、一括査定サービスはあまりおすすめできません。
■あなたの愛車の価格を知り、さらに高く売りましょう!
高価買取実績のあるガリバーで無料査定することにより、あなたの愛車が高く売れる可能性は大きく広がります。
高値がつけばガリバーでそのまま売ってしまっても良いですが、さらにガリバーで出された査定額を用いてディーラーで価格交渉の材料に使う手もあります。
何れにしも、無料ですのでガリバーで査定を行うデメリットはほとんどありません。
査定時にお車の情報を入力する必要がありますが、45秒程度で行えるため簡単です。
もちろん、とりあえず査定するだけもOKです。
私はスズキ「スペーシア カスタム」を売る際、ディーラーで下取りに出した後にガリバーの無料査定を知り、「もっと高く売れたなぁ」と大変後悔しました。
私のような後悔をしないためにもガリバーで無料査定を行い、現在の車を少しでも高く売って、新しい車を安く買いましょう。
※愛車の査定金額は申込完了ページには表示されません。入力後、ガリバーから電話がかかってくるので、そこで詳しい話を聞いてみましょう。
まとめ
今回は、トヨタ「ヤリス」とマツダ「MAZDA2(マツダ2)」を徹底比較してみました。
「ヤリス」と「MAZDA2(マツダ2)」の比較結果を以下にまとめてみました。
- 運転のしやすさ:引き分け、ただし小回りの良さは「MAZDA2(マツダ2)」が優秀
- エクステリアやインテリアの質感:「MAZDA2(マツダ2)」が上質
- 室内の広さ:引き分け
- 快適装備:「ヤリス」は先進装備が豊富
- 燃費性能:「ヤリス」の圧勝
- 加速性能:引き分け
- 安全性能:「ヤリス」が優秀
- 価格の安さ:「MAZDA2(マツダ2)」の1.5Lガソリン車が安い
どの項目を重視するかによりますが、筆者的には「ヤリス」がおすすめです。
最大の理由は、燃費性能(維持費の安さ)と安全性能です。
筆者は年間走行距離が8,000kmを超えているため、実燃費30.0km/L超えの圧倒的な燃費性能は非常に魅力的です。
また、安全は何ものにも代え難いもので、最重要項目だと筆者は考えます。
中でも自動ブレーキの性能が圧倒的に優れているため、安心感があります。
一方の「MAZDA2(マツダ2)」は、内外装の質感が「ヤリス」より優れており、何より安く購入できるというのが魅力的でしょう。
年間走行距離が少ない方の場合、間違いなく「MAZDA2(マツダ2)」の1.5Lガソリン車が1番安くなるため、コストを重視する方には非常におすすめです。
クルマの購入で後悔しないためには、あなたが重視する項目は何なのか、よく確認しておくことが重要です。
1番売れているから何となく選んだ、燃費性能が良いから何となくハイブリッド車にした、などのクルマ選びをしない様にしましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
コメント