こんにちは!青空ひつじ(♂)です。
今回は、2022年10月3日に一部改良が行われたトヨタ「カローラ/カローラツーリング/カローラスポーツ」と、2022年7月25日に一部改良が行われたトヨタ「ヤリス」はどっちが”買い”なのか!?
筆者がクルマを買い換える前提で徹底比較した結果をご紹介します。
「ヤリス」の価格は「カローラ」と同じ!?
場合によっては「カローラ」より「ヤリス」の方が高くなるという衝撃の事実も!?


「ヤリス」と「カローラツーリング」のおすすめグレードと見積額
まずは、それぞれのおすすめグレードと見積額を比較してみましょう。
「カローラ」の中からは最も人気のある「カローラツーリング」で比較します。
グレードは、「ヤリス」は中間グレードの「HYBRID G」と最上位グレードの「HYBRID Z」、「カローラツーリング」も中間グレードの「HYBRID G」と最上位グレードの「HYBRID W×B」で比較します。
「ヤリス」の見積額、おすすめグレード
「HYBRID G」・「HYBRID Z」それぞれの見積額は、以下のとおりです。
- 「HYBRID G」:約272万円
- 「HYBRID Z」:約276万円
値引き額は、15万円程度でした。
オプションは、「HYBRID G」ならアルミホイール(約6万円)、LEDヘッドランプ(約8万円)、ブラインドスポットモニターなど(約10万円)、パノラミックビューモニター(約3万円)、コンフォートシートセット(約6万円)、T-CONNECTナビキット(約11万円)、CD・DVDキット(約4万円)、ETC車載器(約3万円)、マット(約1.5万円)、アームレスト(約2万円)、革巻きステアリングホイール(約2万円)、革巻きシフトノブ(約0.8万円)、合計57万円程度を設定しています。
「HYBRID Z」ならアルミホイール(約8万円)、ブラインドスポットモニターなど(約10万円)、パノラミックビューモニター(約3万円)、合成皮革+ツィード調ファブリックシート表皮(約1万円)、T-CONNECTナビキット(約11万円)、CD・DVDキット(約4万円)、ETC車載器(約3万円)、マット(約1.5万円)、アームレスト(約2万円)、合計45万円程度を設定しています。
見積額を見て分かるとおり、「HYBRID G」と「HYBRID Z」の価格差は4万円程度しかなく、上記のオプションを設定した後の装備差は以下のとおりになります。
- アルミホイールのデザイン及びサイズ
- ブラック塗装のフロントグリル
- サテンクロムメッキ加飾が施されたドアベルトモールディング
- ブラック塗装のリヤルーフスポイラー
- 時間調整式のフロントワイパー
- シート表皮(合成皮革+ツィード調ファブリック)
- ソフトパッドのインパネ
- デジタルメーター
- サイドレジスターノブ(ホワイト)
- アシストグリップ(リヤ)
- 照明付きバニティミラー(運転席、助手席)
- アジャスタブルデッキボード
約4万円の価格差をどう考えるかによりますが、個人的には「HYBRID Z」が最もおすすめです。
最も高額にはなるものの、質感の低さをある程度カバーできるからです。
新型「ヤリス」は中間グレード以下の質感がかなり低く、ハロゲンヘッドランプやヘッドレスト一体型のシートで妥協することは、あまりおすすめできません。
「HYBRID G」にLEDヘッドランプ(約8万円)とコンフォートシートセット(約6万円)を設定すれば、「HYBRID G」と「HYBRID Z」の価格差は3万円程度になるため、少しでも安く抑えたいなら「HYBRID Z」を選択し、オプションを節約することがおすすめです。
「カローラツーリング」の見積額、おすすめグレード
「HYBRID S」・「HYBRID W×B」それぞれの見積額は、以下のとおりです。
- 「HYBRID G」:約270万円
- 「HYBRID W×B」:約290万円
値引き額は、32万円程度でした。
オプションは、アクセサリーコンセント(ハイブリッド車のみ)、パーキングサポートブレーキなどの安全装備、ディスプレイオーディオPlus、マット、合計22~26万円程度を設定しています。

ちなみに「HYBRID S」と「HYBRID W×B」の装備差は以下のとおりになります。
- ホイールのデザイン及びサイズ
- フロントロアグリルのブラック艶有り塗装
- リヤバンパーロアメッキ加飾
- LEDフロントフォグランプ
- 高遮音性ガラス
- 12.3インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイ
- 合成皮革+レザテックシート表皮
- スポーティシート
- 合成皮革巻きインパネ(アッパー部)
- 合成皮革巻きドアアームレスト表皮
- ドアトリムガーニッシュ(スモークシルバーメタリック塗装+ピアノブラック加飾)
- 合成皮革巻きセンターコンソールボックス
価格差は20万円程度あるものの、エクステリアもインテリアも質感が大きく異なり、特にインテリアの質感はかなり差があります。
トヨタ「アクア」や日産「ノート」など、1クラス下のクルマの質感が上がってきている中、「HYBRID G」を選択すると、「アクア」や「ノート」と質感の差がない、または逆転している箇所も出てきます。
上記のことから、個人的には「HYBRID W×B」が最もおすすめです。
両車に価格差なし!場合によっては「ヤリス」の方が高い!
上記のとおり、「ヤリス」と「カローラツーリング HYBRID G」の価格差を比較すると、「ヤリス」の方が高いことがわかります。
設定するオプションや値引き額によって結果は変わってきますが、価格差が限定的だということは間違いありません。
そのため、“安いから「ヤリス」にしよう”と考えていた方は、考えを改めた方が良いかもしれません。
では、「ヤリス」と「カローラ」はどれくらい性能差があるのか徹底検証してみましょう。
【ヤリス vs カローラ】運転のしやすさは「ヤリス」の圧勝!
まず、運転のしやすさを比較してみましょう。
ボディサイズや最小回転半径は、以下のとおりです。
※「カローラ」の中からは最も人気のある「カローラツーリング」で比較します。
・ヤリス
全長(mm):3,940
全幅(mm):1,695
全高(mm):1,500
ホイールベース(mm):2,550
車両重量(kg):940~1,180
最小回転半径(m):4.8~5.1
最低地上高(mm):130~160
・カローラツーリング
全長(mm):4,495
全幅(mm):1,745
全高(mm):1,460
ホイールベース(mm):2,640
車両重量(kg):1,260~1,450
最小回転半径(m):5.0~5.3
最低地上高(mm):130
コンパクトなボディサイズに、最小回転半径は最大でも5.1mとなっている「ヤリス」の方が駐車場内や山道での走行は圧倒的に楽でしょう。
前方視界も「ヤリス」の方が僅かに優れていると感じました。
上記より、運転のしやすさは「ヤリス」の圧勝です。
運手が苦手で、「カローラ」は大きくなり過ぎたと感じた方は「ヤリス」の方が良いでしょう。
【ヤリス vs カローラ】インテリアの質感は「カローラ」の圧勝!
次は、エクステリアとインテリアの質感を比較してみましょう。
「ヤリス」のエクステリアは、フロントグリル(ロアアンダーグリルを除く)、リヤグリルやリヤルーフが艶有りブラック塗装となっており、ドアベルトモールディングにサテンクロムメッキ加飾が施されているなど、比較的質感高くなっています。
「カローラ」のエクステリアは、フロントロアグリルの艶有りブラック塗装、リヤバンパーにロアメッキ加飾が施されているなど、比較的質感高くなっていますが、「ヤリス」と大きな質感の差はなく、ドアベルトモールディングにメッキ加飾が施されていない点では「ヤリス」の方が質感が高いといえなくもありません。
ただし、インテリアの質感は大きく異なります。
「ヤリス」のインテリアは、最上位グレードであれば本革巻きステアリングホイール、本革巻きシフトノブ、インパネにソフトパッド、オプションでシート表皮が合成皮革+ツィード調ファブリックとなるものの、樹脂製の部分が多く、特にセンターコンソール付近の質感の低さが気になります。
※革巻きステアリングホイール、革巻きシフトノブは他グレードでもオプション設定可能
中間グレード以下では質感の低さがより強調され、特に“ヘッドレスト一体型のシート”は今どき軽自動車でもスズキ「アルト」やダイハツ「ミライース」程度しかなく、その点では軽自動車と比較しても質感は低めだといえます。
「カローラ」のインテリアは、最上位グレードであれば合成皮革+レザテックシート表皮、合成皮革巻きのインパネ、合成皮革巻きドアアームレスト表皮、合成皮革巻きセンターコンソールボックスとなり、かなり質感が高くなります。
「MAZDA3(マツダ3)」には及ばないにしても、近い質感になっていると筆者は感じました。
中間グレードになると、シート表皮やドアアームレスト表皮はファブリックとなりますが、インパネのパッド部は合成皮革巻きで、何よりセンターコンソール付近の質感が「ヤリス」とは大きく異なります。
上記より、インテリアの質感は「カローラ」の圧勝です。
乗り込んだ瞬間にコンパクトカー(Bセグメントクラスのクルマ)とCセグメントクラスのクルマの質感の違いが感じられます。
このインテリアの質感差だけでも、「カローラ」を選択する大きな理由になるでしょう。
【ヤリス vs カローラ】室内の広さは「カローラ」が優秀!
次は、室内の広さを比較してみましょう。
まず、「ヤリス」と「カローラ」の室内の広さを比較してみましょう。
・ヤリス
室内長(mm):1,845、室内幅(mm):1,430、室内高(mm):1,190、ラゲッジスペース(L):270
・カローラ
室内長(mm):1,830、室内幅(mm):1,510、室内高(mm):1,160、ラゲッジスペース(L):429
※「カローラツーリング」と「カローラスポーツ」の室内長は1,795mm
※「カローラツーリング」のラゲッジスペースは392L、「カローラスポーツ」のラゲッジスペースは352L
室内長や室内高は「ヤリス」の方が僅かに広くなっていますが、後部座席の足元スペースは間違いなく「カローラ」の方が広くなっています。
また、ラゲッジスペース容量は「カローラ」の方が圧倒的に広くなっています。
上記より、室内の広さは「カローラ」の方が優秀です。
そのため、室内の広さ(ラゲッジスペースの広さ)を重視する方は、間違いなく「カローラ」の方が良いでしょう。
快適装備としては、「カローラ」にはアームレスト付きセンターコンソールボックスやリヤセンターアームレストが設定されており、充電用USB端子も豊富に(最大3つ)設定されているため、利便性が高くなっています。
「ヤリス」には運転席イージーリターン機能が新たに設定されているため、運転席のシートポジションを頻繁に変更する場合は便利でしょう。助手席には買い物アシストも新たに設定されています。
【ヤリス vs カローラ】燃費性能は「ヤリス」の圧勝!
次は、燃費性能と加速性能を比較してみましょう。
「ヤリス」と「カローラ」の燃費性能は、以下のとおりです。
・ヤリス
・1.5Lハイブリッド ※2WD
→36.0km/L(WLTCモード)
・カローラ
・1.8Lハイブリッド ※2WD
→29.5km/L(WLTCモード)
※「カローラスポーツ」は30.0km/L(WLTCモード)
WLTCモードは従来のJC08モードと異なり、エンジンが冷えた状態からの測定結果のみを使用し、乗員や積載物の重量も考慮することにより、JC08モードよりも実燃費値に近い値となっています。
オーナーが投稿した実燃費を見ても、「ヤリス」の実燃費が30km/Lを超えられることは間違いありません。
※実燃費は季節や使用環境によって異なります。
「カローラ」の実燃費も23km/L~25km/L前後になりますので、トヨタ「プリウス」並に優秀ではありますが、「ヤリス」の燃費性能は“1つ先の未来的な燃費性能”といえるでしょう。
さらに、「ヤリス」の方が毎年発生する税金額が5,500円安くなります。
※ハイブリッド車で比較した場合
燃費性能が5km/L異なれば、年間走行距離が1万km程度で1万円程度安くなるため、税金額と合わせれば「ヤリス」の方が年間15,000円以上維持費が安いことになります。
※燃料代140円で計算した場合
上記より、燃費性能(維持費の安さ)は「ヤリス」の圧勝です。
安くすることを最も重要視しているのであれば、「ヤリス」の方が良いといえるでしょう。
「ヤリス」と「カローラ」のエンジン性能は、以下のとおりです。
・ヤリス
・1.5Lハイブリッド
エンジン
→最高出力 67kW〈91PS〉/5,500rpm
→最大トルク 120N・m〈12.2kgf・m〉/3,800~4,800rpm
モーター
→最高出力 59kW〈80PS〉
→最大トルク 141N・m〈14.4kgf・m〉
→システム最高出力 85kW〈116PS〉
・カローラ
・1.8Lハイブリッド
エンジン
→最高出力 72kW〈98PS〉/5,200rpm
→最大トルク 142N・m〈14.5kgf・m〉/3,600rpm
モーター
→最高出力 70kW〈95PS〉
→最大トルク 185N・m〈18.9kgf・m〉
→システム最高出力 103kW〈140PS〉
「ヤリス」は新開発の1.5Lダイナミックフォースエンジンと新世代1.5Lハイブリッドシステムの採用により、システム最高出力が「ヴィッツ」より上昇しています。
一方の「カローラ」も2022年の改良で第5世代1.8Lハイブリッドシステム、Direct Shift-CVTと組み合わせた2.0Lダイナミックフォースエンジンに変更されたため、加速性能は大きく改善されています。
スペック的には1.8Lハイブリッドシステムを搭載している「カローラ」の方が優れていますが、「ヤリス」は「カローラ」より車両重量が300kg程度軽いというメリットがあります。
そのため、「ヤリス」の方が軽やかに加速できるため、加速性能は「ヤリス」に軍配があがります。
加速性能を重視する方は、「ヤリス」のハイブリッド車が最もおすすめです。
【ヤリス vs カローラ】乗り心地は「カローラ」の圧勝!
次は、乗り心地や静粛性を比較してみましょう。
「ヤリス」の乗り心地や静粛性は、「ヴィッツ」から大幅に向上されており、まるで異なります。
従来のコンパクトカーと比較すれば、圧倒的に優れています。
感覚的には一昔前のCセグメントクラスのクルマの乗り心地といった印象です。
ただ、新型となった「カローラ」の乗り心地や静粛性は非常に優れており、国産の同クラス他車と比較してもトップクラスです。
路面の凹凸による突き上げなどを感じにくく、同様にサスペンション性能が高いと感じたホンダ「シビック」と似たような印象です。
上記より、乗り心地は「カローラ」の圧勝です。
乗り心地を重視する方は、やはり1クラス上の「カローラ」を選択した方が良いでしょう。
ただ、2022年の改良で「カローラ」の1.5Lガソリン車はリヤサスペンションがトーションビームとなったため、乗り心地は少し劣る形になります。
【ヤリス vs カローラ】安全性能はカローラが先進的で優秀!
次は、安全性能を比較してみましょう。
「ヤリス」と「カローラ」の安全性能は、以下のとおりです。
カローラ | ヤリス |
オートマチックハイビーム | オートマチックハイビーム |
レーントレーシングアシスト | レーントレーシングアシスト |
ブラインドスポットモニター | ブラインドスポットモニター |
ドライバー異常時対応システム | - |
安心降車アシスト | - |
パーキングサポートブレーキ(前後方静止物、後方接近車両) | パーキングサポートブレーキ(前後方静止物、後方接近車両) |
プリクラッシュセーフティ(交差点左右折支援機能、低速時加速抑制機能、緊急時操舵支援機能) | プリクラッシュセーフティ(交差点左右折支援機能、低速時加速抑制機能、緊急時操舵支援機能) |
プロアクティブドライビングアシスト | - |
ドライブスタートコントロール、プラスサポート | ドライブスタートコントロール、プラスサポート |
- | パノラミックビューモニター |
レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付・カーブ速度抑制機能付) | レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付) |
電子インナーミラー ※ディーラーオプション | - |
発進遅れ告知機能 | 先行車発進告知機能 |
ロードサインアシスト | ロードサインアシスト |
防眩インナーミラー、ドライブレコーダー(前方)+録画機能付バックガイドモニター | ドライブレコーダー付自動防眩インナーミラー |
- | アドバンストパーク |
電動パーキングブレーキ、ブレーキホールド | - |
ソフトウェアアップデート | - |
サイドエアバッグ・カーテンシールドエアバッグ・ニーエアバッグ | サイドエアバッグ・カーテンシールドエアバッグ |
上記のとおり安全性能は一長一短ありますが、総合的に「カローラ」の方が優れているといえるでしょう。
2022年に行われた「カローラ」の一部改良までは「ヤリス」が優れている点も多くありましたが、一部改良により逆転している部分が多くあります。
ただ、「カローラ」には「パノラミックビューモニター」を設定できないデメリットがあるため、その点を重視する場合は結論が変わるでしょう。
「カローラ」が優秀な点
- 自動ブレーキが最新で優秀
交差点右左折時の隣接2レーンまでの対向車、歩行者、自転車に対しても衝突警報や自動ブレーキが作動、さらに交差点の出合い頭時にも自車速度5~60km/hと幅広く作動する国産車トップクラスの性能 - 「プロアクティブドライビングアシスト」により、衝突のリスクを大幅に低減
歩行車や自転車が横断する場合や、側道に歩行者や自転車、駐車車両がいる場合、ステアリング操作やブレーキ操作支援による衝突を事前に抑制
先行車や前方のカーブに対して減速操作をサポートし、頻繁な踏みかえ操作を軽減 - 「ドライバー異常時対応システム」により、高速道路での“もしも”に備えられる
レーントレーシングアシスト作動中にドライバーの無操作状態が続くとハザードランプやストップランプの点灯、ホーンを鳴らし、自車線内で停止、ドア解錠を行い、緊急車両の手配まで行う - レーダークルーズコントロールにカーブ速度抑制機能があるため、使い勝手が良い
ステアリングの切り始めを検知し、速度を抑制 - 赤信号の見落としや、赤信号への切り替わりをお知らせしてくれる
- ドライバーの膝付近を保護するニーエアバッグが搭載されている
- ソフトウェアアップデートにより、Toyota Safety Senseに機能の追加や更新があった場合、DCM(通信)でアップデート
- 「電動パーキングブレーキ」を搭載しており、レーダークルーズコントロールの停止保持が可能
- 「ブレーキホールド」があるため、赤信号などでの停止状態を保持
上記のとおり、自動ブレーキの性能が異なります。
「ヤリス」の自動ブレーキは、交差点右左折時でも対向車や歩行者を検知可能な優れた装備ですが、「カローラ」はさらに自転車に対しても作動するようになっています。
また、交差点の出合い頭時にも対応できるようになっている点が大きな違いです。
さらに、“衝突する可能性があるかもしれない”という状況を予測してステアリング操作やブレーキ操作を支援する「プロアクティブドライビングアシスト」も先進的で、この機能により事故を“もっと手前で”防いでくれます。
これらの機能は、新型「ノア」・「ヴォクシー」から採用されたもので、トヨタ「ハリアー」や「RAV4」には一部採用されていない機能も「カローラ」には採用されています。
※交差点右左折時の自転車検知、交差点の出合い頭時の対応、プロアクティブドライビングアシストなど
「カローラ」の自動ブレーキは、2022年時点でトップクラスの性能となっており、一部性能ではスバル「レヴォーグ」すら上回っています。
高速運転支援も異なります。
「ヤリス」のレーダークルーズコントロールは設定速度のままカーブを走行しようとするため、速度を自分で落とす必要がありますが、「カローラ」は自動的に速度が抑制されるようになっています。
また、前方認識範囲を拡大したことで無駄な加速・減速をなくせるようになっています。
そのため、レーダークルーズコントロールの利便性が大きく向上したといえます。
レーントレーシングアシストは、カーブや車両などの回避動作に対応できるようになっており、使用中にドライバーの無操作状態が続くと緊急車両の手配まで行うドライバー異常時対応システムが追加されています。
これにより、“もしも”の際の安心感が向上しています。
さらに、「カローラ」は降車時の安全性も高くなっています。
降車時の事故を予防する「安心降車アシスト」は、「ブラインドスポットモニター」のセンサーを活用し後方から接近する車両や自転車を検知して、降車乗員と衝突する危険性がある場合、ドアミラーインジケーターの点滅、ブザー音での警告、ディスプレイ表示などが行われる機能で、これにより降車時の事故を防ぐことにつながります。
また、地味に魅力的なのがToyota Safety Senseのソフトウェアアップデート機能の有無です。
これにより、購入後の一部改良などで安全装備が追加されても自動的にアップデートしてくれますので、改良前後での安全装備差が減少することになります。
上記のほか、「ヤリスクロス」とは異なり、Toyota Safety Senseの車載カメラを使用したドライブレコーダー、録画機能付きバックガイドモニターが設定できる点でも「ヤリス」と異なります。
ディスプレイオーディオで録画映像を確認できたり、スマートフォンに録画映像を転送して確認できたりできるメリットがありますが、駐車録画ができないなど、「ヤリス」のドライブレコーダーより劣る部分もあります。
最後に、「電動パーキングブレーキ」と「ブレーキホールド」の搭載有無も大きな違いだと考えます。
これらの装備を安全装備としてカウントしてよいか迷うところでしたが、非常に便利な装備で、運転時の負担軽減という意味では非常に重宝する装備です。
「電動パーキングブレーキ」はパーキングブレーキの操作が不要になるだけでなく、パーキングブレーキのかけ忘れや、解除し忘れも防ぐことができ、安全にも寄与します。
「ブレーキホールド」は赤信号などでの停止時にブレーキペダルを踏み続ける必要がないため、非常に楽で便利な装備です。
筆者も普段使用していますが、もう従来のパーキングブレーキには戻れないと感じるほど快適です。
今後発売される新型車には「電動パーキングブレーキ」と「ブレーキホールド」は搭載されていて当たり前の装備となってくるでしょう。
「ヤリス」が優秀な点
- クルマの周囲をカメラで確認できる(パノラミックビューモニター)
- アクセル、ブレーキ、ステアリングを自動操作する自動駐車機能(アドバンストパーク)
- 静止物に対する巻き込み警報機能 ※アドバンストパーク搭載車
「ヤリス」の目玉の1つでもある自動駐車機能「アドバンストパーク」を試乗で試してみましたが、従来(トヨタ「ライズ」や日産「リーフ」)のものより使いやすくなっており、特に駐車箇所の設定がほとんど不要だった(自動で空間を認識する)点に衝撃を受けました。
その後は指示に従って操作するだけで、映像も伴っているためゲーム感覚で操作ができます。駐車にかかる時間も短くスムーズで、切り返しも少なくなっています。
ただ、駐車場の状況によっては時間がかかることもあるでしょうし、慣れている方であれば自分がした方が早いことは確実です。
そして、「ヤリス」は「パノラミックビューモニター」を設定できる点も大きな魅力です。
ただ、これは「ヤリス」のメリットというより、「カローラ」の欠点という方が正しいでしょう。
昨今の新型車で死角カメラを全く設定できないクルマは非常に珍しく、フロントやサイドカメラすら設定できないのは「カローラ」だけです。
【結論】価格差を考慮すれば「カローラ」がおすすめ!
「ヤリス」と「カローラ」の比較結果を以下にまとめてみます。
- 価格差はほとんどない
- 運転のしやすさは「ヤリス」の圧勝
- インテリアの質感は「カローラ」の圧勝
- 室内の広さは「カローラ」が優秀
- 燃費性能は「ヤリス」の圧勝
- 乗り心地は「カローラ」の圧勝
- 安全性能は「カローラ」が先進的で優秀
こうやってまとめてみると、やはりコンパクトカー(Bセグメントクラスのクルマ)とCセグメントクラスのクルマの違いといった印象です。
どこを重視するかによって、どちらが良いかは変わってくるかと思いますが、個人的には”同じ価格であれば”「カローラ」の方がおすすめであると考えます。
理由は、同じ金額を払って質感や乗り心地、安全性能が落ちるクルマを購入するメリットは少ないと思うからです。
コンパクトカーの良さとして“安い”ということも魅力の1つかと思いますが、新型となったことで価格は上昇し、その魅力は失われています。
もちろん、質感や乗り心地、安全性能が気にならない方、運転のしやすさや燃費を重視する方は「ヤリス」を選択するメリットは大いにありますが、現在(2022年)の価格設定や装備内容であれば「カローラ」を選択した方がコスパは高いと筆者は考えます。
ちなみに「カローラ」の中では、使い勝手が最も優れており、見た目も個人的に好印象な「カローラツーリング」が最もおすすめです。「カローラ」や「カローラスポーツ」と比べて人気も2倍以上ありますよ。
※カローラクロスを除く
■2020年4月12日追記
筆者はついにスバル「インプレッサスポーツ」からトヨタ「カローラツーリング」に乗り換えました!
「カローラツーリング」の良い点や気になる点、実燃費や価格、各装備の使用感などを大量の写真とともに紹介していますの。是非参考にしてみてください。

【補足】ガソリン車とハイブリッド車はどっちがおすすめ!?
ガソリン車とハイブリッド車の価格差が30~40万円程度ありますが、ハイブリッド車は税金関係で10万円程度お得になるため、実質価格差は20~30万円程度に縮まります。
燃費性能が10.0km/L以上違いますので、年間走行距離が8千km程度であれば10年で差がなくなります。逆に5千km未満であればガソリン車の方が安くなるでしょう。
※燃料代を160円で計算した場合
リセールバリュー(愛車を売る際の価格)を考えても、ハイブリッド車は人気で価格が下がりにくいため、総合的に考えてハイブリッド車がおすすめです。
さらに安くお得に購入したい方は、“新車同様の中古車”も検討してみましょう。
“新車同様の中古車”なら、年式2022年、走行距離10km未満、修復歴なしと好条件の「カローラツーリング HYBRID W×B」が約262万円で、「ヤリス HYBRIDZ」なら約210万円で買えるクルマもあります!
【PR】“新車同様の中古車”なら、新車より60万円以上安い!
車は基本的に新車で買うもの!私はずっとそう考えていました。
しかし、新古車・未使用車や走行距離1,000km程度の車は新車同様です。
さらに、モノによっては普通に新車を買う場合より60万円以上安く買えるケースも多数あります!
上記を考えると、新車購入を検討中の方は“新車同様の中古車を探してみる”という選択肢も大いにありだと思いませんか?!
また、中古車の場合は納期待ちが長い車と異なり、すぐに納車されます。人気車種の場合は納車に1年以上かかるケースがあることも考えると、魅力的ではないでしょうか。
■中古車のメリット、デメリット
“新車同様の中古車”を買う場合のメリットは何といってもその「安さ」が魅力ですが、デメリットは「自分の付けたいオプションが選べない」という点でしょう。
ただし、上記はメーカーオプションの場合のみで、ディーラーオプションの場合は後付けも可能です。
そのため、中古車を選ぶ際は車のカラー及びメーカーオプションを妥協しないようにしましょう。
■中古車を買うなら中古車販売台数トップクラスのガリバーがおすすめ!
中古車を買うなら、中古車販売台数トップクラスのガリバーがおすすめです。
中古車業界の最大手で、知名度も高く、信頼性が高いため安心です。
さらに、ガリバーは以下のメリットもあります。
- 修復歴車(事故車、事故歴ありの車)を販売していない
- 納車後、100日以内であれば返品可能
- ディーラーより長い10年保証(走行距離無制限、ハイブリッドカーのバッテリーなども保証)
ガリバーによると、修復歴車の約4割(39.4%)の車で何らかの故障が発生していたため、修復歴車の販売をやめたようです。そんな修復歴車を販売していないので、故障が発生するリスクが低いともいえますね。
特に驚きなのが、100日以内であれば返品可能というところではないでしょうか。これなら、仮に購入した車に問題があった場合や、急に車の使用シーンが大きく変わっても安心ですよね。
その他、ディーラーよりも長い10年保証というのも心強いです。ハイブリッドカーのバッテリーなども保証対象なのでさらに安心です。走行距離が何kmでも保証対象です。
■中古車は早いもの勝ち!非公開在庫もある!
中古車は基本的に1台限りのものですので、良い車も早く問い合せしないと売れてしまう可能性があります。
また、ガリバーでは毎日約500台の車を買取しており、まだネット上で公開されていない車(非公開在庫)もたくさんあります。
ガリバー 公式サイトに登録すれば、自分で検索するだけでは見つけられない”あなたに最適な車”をガリバーが探し出してくれます。さらに「非公開在庫」も優先的に紹介してもらえます。
気になった車、欲しい車がある方はガリバーに登録して探してもらいましょう!
※中古車の販売金額は申込完了ページには表示されません。登録後、ガリバーから電話がかかってくるので、そこで詳しい話を聞いてみましょう。
【PR】車の下取り価格を30万円以上アップさせるコツ!
新車を購入する際、現在の車をディーラーで下取りに出す方も多いと思います。
しかし、中古車買取サービスを使用することで現在の車を30万円以上高く売ることも可能です!
中古車買取サービスは、中古車の買取台数トップクラスのガリバーの無料査定がおすすめです。
買取台数がトップクラスな理由は、高価買取実績とサービスの良さ、信頼性にあります。
中古車販売台数もトップクラスでしたが、中古車買取台数もトップクラスのガリバーは、まさに中古車業界の“トヨタ”的存在です。
■ガリバーが支持される理由、高価買取できる理由
中古車買取台数がトップクラスということは、多くの人がガリバーで愛車を売っていることになりますが、ガリバーが支持される理由、高価買取できる理由は、以下のとおりです。
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- 全国約550店の直接販売店舗とオークション会場、海外店舗による圧倒的な販売網で中間業者を挟まずに、マージンカットを実現し買取額に反映
- ディーラーの下取りと異なり、オプションやアクセサリーを買取額にプラス評価!
■筆者の一括査定体験談
買取といえば一括査定というサービスもありますが、実際一括査定に登録してみたところ、各業者からの山の様なメールと電話が来て大変鬱陶しい思いをすることになりました。
また、個人情報も各社に流れてしまうためプライバシー保護の観点からみても良くありません。
上記のことから、一括査定サービスはあまりおすすめできません。
■あなたの愛車の価格を知り、さらに高く売りましょう!
高価買取実績のあるガリバーで無料査定することにより、あなたの愛車が高く売れる可能性は大きく広がります。
高値がつけばガリバーでそのまま売ってしまっても良いですが、さらにガリバーで出された査定額を用いてディーラーで価格交渉の材料に使う手もあります。
何れにしも、無料ですのでガリバーで査定を行うデメリットはほとんどありません。
査定時にお車の情報を入力する必要がありますが、45秒程度で行えるため簡単です。
もちろん、とりあえず査定するだけもOKです。
私はスズキ「スペーシア カスタム」を売る際、ディーラーで下取りに出した後にガリバーの無料査定を知り、「もっと高く売れたなぁ」と大変後悔しました。
私のような後悔をしないためにもガリバーで無料査定を行い、現在の車を少しでも高く売って、新しい車を安く買いましょう。
※愛車の査定金額は申込完了ページには表示されません。入力後、ガリバーから電話がかかってくるので、そこで詳しい話を聞いてみましょう。
まとめ
今回は、トヨタ「ヤリス」とトヨタ「カローラ/カローラツーリング/カローラスポーツ」を徹底比較した結果をご紹介しました。
「カローラ」がおすすめであると書きましたが、「ヤリス」も非常に良いクルマに仕上がっており、今後「ヤリス」の質感が改善され、お得なグレードが発売されれば答えは変わってくると思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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