こんにちは!青空ひつじ(♂)です。
今回は、2018年7月19日に発売された新型5代目スバル「フォレスター」の「2.0Lハイブリッド(e-BOXER)車」と「2.5Lガソリン車」にがっつり試乗してきましたので、良かった点や悪かった点をまとめてご紹介します。
モーターによるアシストがあるe-BOXER搭載車の走りは、2.5Lガソリン車と比較してどれくらい違うのか!?
スバル フォレスターとは
フォレスターの歴史
スバル「フォレスター」は、1997年から販売されているSUVです。
5代目「フォレスター」の2.5Lガソリンエンジン搭載車が2018年7月19日に発売、遅れて2018年9月14日に2.0Lマイルドハイブリッド「e-BOXER」を搭載する「Advance」が発売されました。
5代目フォレスターは、5代目インプレッサより採用された新プラットフォームSGP(SUBARU GLOBAL PLATFORM)となり、操舵応答性と操縦安定性を飛躍的に向上しています。
1代目から4代目と「フォレスター」といえばターボとMT設定がありましたが、5代目となり、どちらもなくなってしまいました。この辺りはファンとしては少し残念なところですよね。
2019年6月10日に行われたマイナーチェンジによる変更点は、以下の記事にまとめています。
グレード間の装備差
「Touring」は最廉価グレードながら、装備は充実しています。
「X-BREAK」は、「Touring」の装備にオールシーズンタイヤ、ルーフレール、LEDリヤゲートランプ、撥水カーゴフロアボード、フロント&リヤバンパーガードが標準装備され、シート表皮が撥水ファブリックとなります。
「Premium」になると、「Touring」や「X-BREAK」でオプション装備な「キーレスアクセス」や「アイサイトセイフティプラス」等が標準装備となる他、18インチタイヤ、LEDフロントフォグランプ、アルミパッド付スポーツペダル、シルバー加飾付の2連ダイヤルタイプフルオートエアコン、3段階温度調整機能付シートヒーター、光輝ウインドゥモールが装備されます。
しかし、上記のLEDフロントフォグランプやアルミパッド付スポーツペダルなどが不要であれば、「キーレスアクセス」や「アイサイトセイフティプラス」を「Touring」にオプション装備させた方が「Premium」より5万円程度安く購入することができます。
そのため、少しでも安く購入したい場合は「Touring」が最もおすすめです。
「Advance」になれば、「Premium」と同様の装備となるだけでなく、メッキ加飾やシルバー加飾が追加され先進装備「ドライバーモニタリングシステム」が装備されます。
販売台数状況
「フォレスター」の月間の販売台数は3,000台程度です。
「2.0Lハイブリッド(e-BOXER)車」と「2.5Lガソリン車」の違い
「フォレスター」の「e-BOXER搭載車」と「2.5Lガソリン車」の違いについて、まずスペックの違い確認してみましょう。
燃費性能の違い
カタログ燃費(JC08モード、WLTCモード)だけでなく、ユーザーが投稿した実燃費を集計したe燃費の値もカタログ燃費の下に記載します。
※補足:WLTCモードとは
JC08モードはエンジンが温まった状態からの測定結果を75%、エンジンが冷えた状態からの測定結果を25%の比率で燃費を算出していました。WLTCモードでは、エンジンが冷えた状態からの測定結果のみを使用し、乗員や積載物の重量も考慮されることになり、これまでのJC08モードよりも実燃費値に近い条件となります。
- WLTCモード:市街地、郊外、高速道路の平均的な使用時間配分で構成した国際的な走行モード
- 市街地モード(WLTC-L):信号や渋滞等の影響を受ける比較的低速な走行を想定
- 郊外モード(WLTC-M):信号や渋滞等の影響をあまり受けない走行を想定
- 高速道路モード(WLTC-H):高速道路等での走行を想定
・2.0Lハイブリッド(e-BOXER)
・「Advance」
→18.6km/L(JC08モード)
→14.0km/L(WLTCモード)
→11.91km/L(e燃費より)
・2.5Lガソリン
・「Touring」、「Premium」、「X-BREAK」
→14.6km/L(JC08モード)
→10.67km/L(e燃費より)
「e-BOXER搭載車」の方が燃費性能は優秀です。
ただ、実燃費(e燃費)で1.2km/L程度の差しかないため、あまり差はありません。
エンジン性能の違い
エンジン性能の違いを、カタログ数値で比較します。
・2.0Lハイブリッド(e-BOXER)
・「Advance」
エンジン
→最高出力 107kW〈145PS〉/6,000rpm
→最大トルク 188N・m〈19.2kgf・m〉/4,000rpm
モーター
→最高出力 10kW〈13.6PS〉
→最大トルク 65N・m〈6.6kgf・m〉
・2.5Lガソリン
・「Touring」、「Premium」、「X-BREAK」
→最高出力 136kW〈184PS〉/5,800rpm
→最大トルク 239N・m〈24.4kgf・m〉/4,400rpm
スペック的には、最高出力、最大トルクともに「2.5Lガソリン車」の方が優秀です。
しかし、「e-BOXER搭載車」は、モーターによるアシストが加わります。
実際、試乗してみた上での比較は後述しております。
価格の違い
「2.5Lガソリン車」は「Touring」をベースに比較します。
「Touring」(AWD/5人乗り)が約286万円、「Advance」(AWD/5人乗り)が約316万円です。
メーカーオプションの「アイサイトセイフティプラス」(運転支援、視界拡張)、さらにディーラーオプションのナビ、ETC、リアカメラ代等を約25万円足すと、「Touring」は約333万円、「Advance」は約348万円となります。
※上記の価格は税金などの諸費用を足していません。諸費用を足すと+15~25万円程度の価格になります。
「e-BOXER搭載車」と「2.5Lガソリン車」の価格差は約15万円となります。
ちなみに、ディーラーで確認したところ、値引きは27万円程度でした。
【試乗記】「2.5Lガソリン車」と「e-BOXER搭載車」を徹底比較!
2.5Lガソリン車「X-BREAK」とe-BOXER搭載車「Advance」を全く同じ道でどれくらい走りの違いがあるか、試乗にて試してみました!
結論から言うと、2.5Lガソリン車とe-BOXER搭載車の最大の違いは「走り」です。
モーターによるアシストがあるとはいえ、間違いなく2.5Lガソリン車の方が走りは面白いです。
発進時の加速性能はホンダ「CR-V」の1.5L VTEC TURBOエンジンに負けているかもしれませんが、伸びのある加速は同等だと感じました。時速100km以上となると「フォレスター」の2.5Lガソリン車の方が上かもしれません。
e-BOXER搭載車は2.5Lガソリン車と比べて100kg以上重くなっているため、正直走りも重く感じ、面白いという感覚は感じられませんでした。「スポーツモード(S)」にすることで、回転数が上がり加速性能は向上しますが、それでも2.5Lガソリン車には及びません。
また、走行時の静粛性はあまり差がない様に感じましたが、停車する直前にe-BOXER搭載車はエンジンを停止させモーターだけで走行するため、2.5Lガソリン車より静かです。発進時も緩くアクセルを踏み込めばモーター走行できるため同様に静かですが、モーター走行は数秒程度しかできず短かめです。
上記のため、あまりモーターによるアシストを期待しているとがっかりするかもしれません。
e-BOXER搭載車の加速性能は、日産「エクストレイル」やミニバンの2.0Lガソリン車に近い印象でした。
その他、エクステリアやインテリアの違いはメッキ加飾やシルバー加飾、ステッチ程度で大きな違いはありません。装備の最大の違いは、「フォレスター」から装備された先進装備「ドライバーモニタリングシステム」はe-BOXER搭載車「Advance」でないと設定できないことでしょう。
燃費性能は、2.5Lガソリン車の実燃費が10.5km/L前後、e-BOXER搭載車の実燃費が12.0km/L前後で、あまり燃費性能差はありません。ディーラーさんも言っていましたが、高速道路などではむしろ2.5Lガソリン車の方が燃費性能は良くなります。車両本体価格もあまり差はないため、維持費も含めて金額差はほとんどないでしょう。
走りで選ぶなら2.5Lガソリン車、燃費性能で選ぶならe-BOXER搭載車、と言いたいところですが、燃費性能差はあまりないため、個人的には2.5Lガソリン車の方がおすすめです。
フォレスター おすすめグレード
「フォレスター」のおすすめグレードは、2.5Lガソリン車の「Touring」です。
ただ、街乗りが多く、先進装備「ドライバーモニタリングシステム」が絶対欲しいということであれば「Advance」という選択肢もありだと思います。
実際、「Advance」が売れ筋である人気グレードです。
1点注意なのは、「Advance」はあくまでマイルドハイブリッドであるため、市街地しか燃費は良くありません。郊外や高速道路では逆にガソリン車の方が若干燃費が良くなります。
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まとめ
今回は、スバル「フォレスター」の「2.0Lハイブリッド(e-BOXER)車」と「2.5Lガソリン車」の違い、良かった点や悪かった点をご紹介しました。
試乗してみた結果、「2.5Lガソリン車」の方が走りは面白いということが分かりました。
e-BOXER搭載車は、あくまでマイルドハイブリッドであるため、燃費性能やモーターによるアシストを過剰に期待しているとがっかりしてしまう可能性もあるでしょう。
何れにしても、「フォレスター」は同クラスのSUVの中で安全性能や悪路走破性がトップクラスであることは間違いありません。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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